1999年5月4日(金)  気仙沼〜石巻


一ノ関付近には,厳美渓(げんびけい)と猊鼻渓(げいびけい)という,よく似た名前の

2箇所の景勝地があって,間違う人が多いためか,駅前のバス案内所などは,

これでもかと,平仮名の注意書きがしてあります。

一ノ関からJR大船渡線に乗ると、猊鼻渓を通ります。

地図を見ると,猊鼻渓など通らずに,まっすぐ気仙沼を目指した方が近道なのですが,

開通時の政治的思惑からでしょうか,線路は北へ迂回して、地図ではにょろにょろと蛇行しています。

JRのほうも開き直って,にょろにょろ路線を「ドラゴンレール大船渡線」などと銘打って,

そこに走る快速が「スーパードラゴン」。昨日の釜石線のエスペラント語よりさらにミスマッチです。

 

その快速スーパードラゴン(強そう!)に乗って,気仙沼を目指します。

僕の行動自体も,三陸と内陸を行ったり来たり,のた打ち回っていますが,これも気楽な旅。

ただ,肝心の猊鼻渓を通過する頃には,うとうとしてしまって,景色は見れずじまい。

気付いたら,気仙沼の近くまで来ていました。

 

気仙沼の駅を降りると,「観光地巡回バス」が運行されており,1日4往復とはいえ,ありがたい足です。

各地の観光地は,案外,駅からの足が無く不便なところも多いので,

盛岡市の100円バスもそうですが,こういう試みは嬉しいものです。

そのバスに乗って,一気に終点の岩井崎まで行きます。

石灰岩の岩井崎

宮城県指定の天然記念物。石灰岩は浸蝕を受けやすいため,奇岩の多い地形を作り,

その岩の中の空気が,押し寄せる波に圧縮され,海水を吹き上げる「潮吹き岩」が見られます。

僕がいたときも,小さいのが何度か吹き上がったのですが,いい写真になりませんでした。

なお,この地層は,古生代ペルム紀,2.5億年前,当時の海底のサンゴや何かが堆積して

できたわけで,化石を豊富に含んでいるそうです。

この日は雨。晴れていたらハンマーでも持ってきて怒突きたいところですが,

陸中海岸国立公園の最南端に位置し,天然記念物とあっては,叩くわけにもいきません。

国立公園内の採取は,法律で禁止だから,なんぼ勉強でも,ちゃんと許可を通さなあかんわけです。

一応表面から眺めるのですが,地質の道具なんぞ,ルーペすら持っていない観光旅行だし,

だいいち雨なので,フズリナは見ることができませんでした。

 

ほんで,すぐ近くにある「岩井崎プロムナードセンター」なる施設に,

雨宿りついでに入るのですが,体験型の展示館という触れ込みです。

化石や地質の展示もあるにはあるものの,魚の方にメインテーマが置かれている感じで,

魚はいるのですが,水族館のようで水族館ではないという,何とも言いがたい施設です。

魚や漁具などが展示され,船や漁の模型や,映像のコーナーもあり,そこそこ充実はしています。

まあ,こんなもんでしょう。一応化石もありましたが,入場料500円は高いような・・・。

 

気仙沼駅に戻るバスは,市内の集客施設を迂回しますが,狭い路地を巧みにすり抜けていきます。

港の横を通るときには,対岸に「浮見堂」がはっきりと見えます。

どっかで見たお堂だと思ったら,琵琶湖の「浮御堂」を模して,昭和7年に建立されたとのこと。

観光桟橋からは,遊覧船が出ているのですが,今回はカット。

さすがに東北一周欲張りすぎて,各所が手薄すぎます。またゆっくり来ます。

気仙沼名物の「ふかひれ」も,結局食べないまま,気仙沼駅から車中の人となってしまいました。

 

この日は,また気まぐれで,石巻泊。