2002年5月19日(日) 

長野オリンピックスタジアム

(長野オリンピックスタジアム正面:試合終了後に撮影)


長野の朝は,晴れていました。

信玄・謙信の決戦の場,川中島に程近い篠ノ井駅からシャトルバスで10分ほど。

南長野運動公園の一角に,

長野オリンピックスタジアムはあります。

1998年長野冬季オリンピックの開会式で,

諏訪の御柱祭が再現され,フィギュアスケートの伊藤みどりさんが聖火を点灯させ,

力士が選手入場を先導して,世界を驚かせた場所です。

今は,35000人収容の,長野県待望のプロ仕様の野球場として生まれ変わり,

2000年シーズンから公式戦が行われ,この夏にはジュニアオールスターも開催されます。

 

さて,開場の11時を待って,外野席の入り口に列ができていた公園内も,

開場とともに,14000人収容の,広い芝生席に吸い込まれていきました。

太陽が降り注ぎ,熱い試合が期待されます。

 

試合1時間前の外野芝生席。このときまでは天気は良かった。

ただ,遠くに望む山々にかかる雲が,今日の運命を暗示していた…

外野席から本塁方向を望む。2階席上部は,桜をかたどったデザイン。

コンクリート打ちっぱなしに,1階席の薄紫色の座席がきれいだ。

グラウンドは,ホークスの打撃練習中。

 

さて,西武ライオンズは,ここで2000年5月に,こけら落しとなるオリックス戦を開催し

(オリックスは,こういう記念試合には,引き立て役で登場させられるよなあ。)

それ以来,毎年公式戦を開催しています。

一説によれば,西武グループが長野での開発事業に深くかかわっているため,

球界の宝・松坂を連れて行き,長野の業者さんたちにサービスしなければならないという

かなり本当らしく聞こえる理由のため,長野開催をしているとか。

ところが,その松坂は,先日の大阪ドームで,中村ノリに2発打たれた試合,

右ひじの違和感を感じ,今日の試合は登板回避のようです。

で,代役に出てきたのが,北海道は足寄高校出身の三井浩二

なんせ,後援会長としてバックにつくのは,業者に力を持つ鈴木宗雄議員。

なんでも,足寄高校では,鈴木宗雄外野手の後輩のようで(だいぶ歳は違うが)

これなら,長野の土建業界も納得するという人選(なわけないが),

ともかくも,この男の「ムネオボール」を打たなければなりません。

 

一方のホークスは,台湾から10時間の長旅で長野入り。

気温差20℃,そして,台湾からずっと降られている

コンディションは最悪です。

先発は杉内俊哉

今季は西武から5勝挙げるという話があったのですが,まだ0勝。

今日はどうでしょうかねえ。

 

さて,ホークスの打撃練習も終わり,ライオンズの守備練習となったので,

ボールが飛び込んでくる心配もないし,芝生で寝っ転がろうとしたとき,

ポツリ,ポツリ,

先ほどまでの暖かい太陽と青空はどこへやら,

信濃の山々に抱かれた標高400mの善光寺平は,すっかり雲に覆われてしまいました。

 

そして,スタメン発表。さすが地方試合,西武ドームと違って,

オリジナルバージョンの「いざゆけ若鷹軍団」に乗せて,スタメン発表です。

1番,センター,柴原洋! おお,フルネームじゃなかね。やるな長野。

2番,セカンド,田中瑞希!

なななななななななななんと,いつのまに1軍に??

で,井口は不調だったからついにスタメン落ちか??

(実は前日の試合の報道をよく見ていなかったので,

瑞希の1軍登録も,井口が死球を受けているのも知りませんでした…)

それにしても驚いた。(プロ初出場のようですね。おめでとうございます)

関東・関西から集まってきている応援団が,楽譜を引っ張り出して,

応援歌の練習をし始めました。

というわけで,田中瑞希の名前の入ったボードです。(磁気反転式のボードですね)

試合開始が近づくにつれ,強くなる雨。

「スターウォーズ」のテーマが流れる,西武ドーム同様の演出で,

いよいよ試合開始です。

 

1回表

柴原レフトフライ。

田中瑞希登場,「Let's Go! Let's Go! み・ず・き!」 の声も空しく三振。

プロ初打席は空振り三振に終わります。

バルデスも三振で,三者凡退。

 

1回裏

ビジター試合だというのに,地方試合だからか,

ホークス選手もサインボールをスタンドに投げ入れています。

さあ,杉内は,今日は何回もつでしょうか。

雨がさらに強まっていきます。

1番松井。四球。盗塁。1死2塁。

2番小関。バントの構え,でも四球。ストレートの四球。ストライク入りません。

3番犬伏。またまたバントの構え。またまた四球。無死満塁。

誰ですか!カブレラの前にランナーを貯めたの。

カブレラ登場で沸く長野オリンピックスタジアム。

いきなり1回裏から,ライトスタンドがチャンステーマスタート。

そのハイテンポに焦らせるチャンステーマのもと,

カブレラの打球は小久保の頭上,3塁線を抜ける2塁打。

まさに「崩れ方」のお手本みたいな2点でした。 H0−2L

なお,無死2,3塁。和田の飛球を柴原が取りますが,

ランナーはどちらもタッチアップ。 H0−3L

ようやく1アウトを取りましたが,四球のランナーは全員還しました。ふう。

上田,垣内は討ち取って,ようやくチェンジ。

 

2回表

1死後,松中が背中に四球。

西武の投手は,松中に当て過ぎです。当然,罵声が飛びます。

2死後,大道が四球。2死1,2塁も,秋山倒れて無得点。ううむ。

 

2回裏

雨は本降りになってきました。

雨への備えをしていなかったワタクシは,売店に走ります。

「福岡から持って来ました!」と,グッズ売りのニイチャンが叫んでいますが,

テントの外に並べた商品を,テントの中に入れたりと忙しそうです。

レインコートが売ってあるようですが,なんと胸にライオンズマークが入っており,

とんでもないので買いませんでした。(というより完売していました)

とりあえず,ハリーホークのタオルを買って,外野へ戻り,

タオルを頭にかぶって,入っていたビニール袋に,カメラと携帯電話など一式入れて,

荷物の方の臨時防水作戦は終了。でも,身体はずぶ濡れです。

まわりは,傘をさしたり,ビニールシートをかぶったり,それぞれ対策をしています。

長野オリンピックのマスコット「スノーレッツ」のシートも見かけられます。

その間に杉内は,3者凡退に抑えました。

 

3回表

鳥越,ライト前にチーム初ヒットを放ちます。無死1塁。

しかあし,柴原三振。瑞希いいところを見せることなくレフトフライ。

雨粒が信濃の空から降り注いでいるので,フライを打ったらエラーしてくれるかなあ,

そんな思いも空しく,バルデスはセンターフライ。

 

4回表

先頭は小久保裕紀

低い弾道の打球が,ライトスタンドまで達しました。

追撃の12号ソロホームラン。

日曜日とあって,外野芝生席には多数の少年野球の子どもたちが陣取っていますが,

小久保の打球に,いっせいに群がります。 H1−3L

さあ,反撃だと思いましたが,あとは凡退。城島はもう一歩でホームランだったのに。

 

4回裏

フジテレビ「すぽると」のテーマ音楽「SACRED FIELD」が流れると,上田登場。

フルカウントから四球。またまた無死のランナーです。

垣内,レフトフライかなあと思ってみていた打球は,思ったより伸びて,

レフトスタンドまで届いてしまいました。 H1−5L

垣内1号。客席の歓声とは別に,スピーカーから歓声と花火の音が流れます

花火の音だけスピーカーで鳴らすとは。観客の半数は,何が起こったのかわからないでしょう。

それにしても,せっかく2点差に迫ったというのに,すぐにこれでは・・・

小さいスコアボードに「5」点の文字。その横には「2」

そう,西武はたった2安打で5点。杉内,四球で得点を献上し続けます。

そして,このホームランで,西武の打線に火をつけてしまいました。

1死後,高木浩の打球は,柴原の前に落ちるヒット・・・

前進した柴原,そのまま後ろにそらしてしまいます。

記録はエラーが付かず2塁打。

しっかし,柴原の後逸,痛いですねえ。目測が良ければセンターフライで済んだところ。

さらに,2死後には小関のレフト前ヒット,ランナーは3塁ストップ。2死1,3塁。

もうだめです。

西武ドームと同じで,内野席前,ファールゾーンにブルペンがあるのですが,

その周辺の動きがあわただしくなり,柵の中から背番号20が出てきました。

寺原隼人登場。大歓声が起きます。

犬伏をセカンドフライに打ち取り,ピンチを切り抜けます。

 

5回裏

カブレラ,和田,上田をすべてフライで討ち取ります。

力で押す寺原。いいぞ寺原。西武に通用するか。

 

6回裏

寺原垣内の胸に死球を当てます。

垣内,相当に痛がって,代走宮地が出ます。よかよか。

伊東のショートゴロで1死2塁。

高木浩之。ライト前ヒット・・・秋山が後ろにそらします・・・

柴原に続き秋山までも。ああ,もうどうにでもなれです。

記録はヒット+エラー,1点追加,1死2塁。 H1−6L

さらに寺原のワイルドピッチが,1塁ベンチ前に転がる間に,代走原井はランナー3塁。

そして,松井 バックスクリーンへ,2ランホームラン・・・  H1−8L

あああ,寺原も捕まってしまいました。

断続的な雨と,この試合内容に,スタンドの集中力は途切れています。

でも,まさか選手の集中力も途切れてるのか!

小関,左中間に2塁打

代打鈴木,センターオーバーの2塁打でさらに1点追加。 H1−9L

もう,どうにもなりません。

それでも,カブレラのファールフライは,鳥越が走って走って長駆キャッチ。

和田を打ち取ってようやくチェンジ。

 

7回表

選手の声バージョンの「いざゆけ〜」が鳴り響きますが,

風船はちらほら飛んでいくのみ。

ようやく雨はあがりましたが,3者凡退。

 

7回裏

日笠がマウンドに上がります。

上田がヒット。無死1塁。もはや誰が出ても同じか。

雨も上がったし,腹も減ったし,

日笠が打ち込まれるのは見るに耐えないし,

球場見物がてら,1塁側に歩いてみました。

ライトスタンド後方を散歩したのですが,西武の応援団のあたりで

ホークスの緑とオレンジのメガホンを持ったままということに気づきましたが,

まあライオンズが勝っているので,殴られることもなかろうとそのまま散歩。

その間もライオンズファンの歓声が絶えません。

見ると全部の塁に,白と青とユニフォーム。アウトカウントの赤いランプは付いていません。

何や無死満塁か・・・

 

すっかり水を含んだ外野芝生席ですが,水はけは思ったより良さそうです。

もともとは,オリンピックの開会式で,仮設の客席,さらにあの聖火台があったところで,

オリンピック後,客席を撤去,聖火台は公園内の正面に移設して,

外野スタンドに作り変えたところです。

実は,地下には,雨水をろ過して水を備蓄する装置があるらしく,非常食もあって,

万が一のときの備えとして機能しているそうです。今日は恵みの雨だったのか・・・

球場の反対側は,のどかな田園風景と,雲に隠れた山々。

 

無死満塁のほうは,1(日笠)→2(内之倉)→3(大道)のダブルプレーと,

フライで無得点に切り抜けたようです。

 

8回表

2死後,野々垣がレフトオーバーの2塁打。

バルデス。「打点を稼げ!バールデス!」

もう,試合よりも打点王のほうにコールが起こる状況ですが,

ショートゴロで打点は稼げませんでした。

 

9回表

雨上がりの涼しい風が吹き,だんだん明るくなってきた善光寺平。

最後,開き直りの応援は,関西の応援団が指揮するようです。

ピッチャーは内薗

先頭は小久保裕紀

最後に見せてくれました。

13号ソロホームランは,ホークスファンのレフトスタンドへ。 H2−9L

孤軍奮闘,意地の一発。12本のカブレラの目の前で,並び追い抜いていきました。

(ただし,上にはまだ,ローズとセギノールがいます)

2死後,代打村松がヒットで出ますが,内之倉三振でゲームセット。

 

試合後,腹が立つくらいに天気は回復しました。

わざわざ長野まで見に来たのに,一方的な試合をされよって!

ちょいと腹も立ちますが,負けたというより,自滅ですね。

 

バックネット裏のTBSの報道席に陣取る槙原寛己氏。(試合後)

彼を見ると,一昨年の日本シリーズ,ニエベスの特大ホームランを思い出す。

 

篠ノ井駅に戻るバスの中で,まわりの子どもらが「小久保のリストバンド買った!」

はしゃいでいるのを見て,まあHR2本で長野にファンを増やしたと思わないといけないな。

 

帰りは,篠ノ井駅から松本経由で新宿に出ようと電車に乗り,

思い立って,善光寺平の景色をを一望できる「姨捨駅」に降りてみました。

天候のせいで,それほどいい景色ではありませんでした。

次の電車を待つ間,すぐ下を特急「しなの」が名古屋へ駆けていきました。

情報によると,実はその中にホークスの一団が乗っていて

次の試合地,大阪に向かったようです。

知っていれば手を振ったのに。

いやいや,たぶん疲労困ぱいで,選手は眠っていたに違いありません。

 

 

 Hawks 

   

  Lions  

   

(勝)  三井 3勝1敗    (負) 杉内 2勝2敗

(HR) 小久保12号ソロ,13号ソロ

    垣内1号2ラン,松井7号2ラン


ゆーいち(管理人)の観戦成績  4勝2敗 ← 2敗はどちらも西武。どちらも杉内。

 

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