2003年9月30日(火) 

千葉マリンスタジアム


前回の神戸観戦で,M1となっていたホークス,

翌日の地元福岡での胴上げも叶わず,ホークスは流浪の旅路,

よりによって,千葉にやってきてしまいました。

 

千葉ロッテマリーンズ

9月に入ってから,9月29日まで,15勝4敗1分という,

驚異的な強さを見せつけている,帳尻軍団。

さらに,相手がM1となった試合には7連勝という,胴上げ阻止軍団。

 

 

さて,ワタクシ,現千葉県民ホークスファンとしては,

このような大事な試合を見捨てたくはないのですが,

その日は仕事。急に休めば多くの人に迷惑がかかるため,休めない・・・。

 

仕方なく,東京都内の職場で,落ち着きもなく労働をこなし,

職場を出たのが,夜も21時過ぎ。

ワタクシの観戦記としては異例の,21時過ぎからの観戦記です。

展開速いですよ〜。

 

さっそく携帯ラジオのイヤホンを耳につけ,電源を入れる。

TBSラジオは,千葉からの中継。 飛び込んできた情報は,

7回裏,ホークスリード,  H10−6M 

まだ7回か。それにしても,無茶な試合をやっとるなあ。10−6って。

周波数を変えると,

文化放送は,神戸からの中継。(千葉の中継のなかに,神戸の中継も織り込んだ模様)

こちらは9回表,オリックスリードで,西武の攻撃,

ワタクシは,総武線電車に乗りこむ。電車の動きにつれ,ときおり雑音が混じる。

西武びいきの文化放送の実況が,絶望的な声のトーンなのは聴き取れます。

カブレラ三振。そして,大島ショートゴロダブルプレー。 L3−6BW

西武ライオンズ,ついに敗れる!

福岡ダイエーホークス優勝決定!

その瞬間を,ワタクシは,隅田川を渡るか渡らないかという,

東京の通勤電車の中で迎えました。

喜びはしゃぎたいのですが,周囲は疲れきった都会の夜の風景。

無表情な人々が,家路へ向かう電車に揺られています。

はしゃぎたい気持ちを必死に抑えていたつもりでしたが,

たぶん,顔は不自然にニヤケていただろうなあ。

再びTBSラジオの千葉からの中継にラジオをあわせると,

7回裏,マリーンズの攻撃,ちょうどホークスは,ピッチャー交代で,岡本が投球練習中,

マリンビジョンに,ホークス優勝の報が流れ,

大騒ぎになっている様子が,イヤホンから聞こえてきます。

さあ,今日は帰って,この試合のビデオを見て楽しもうか。

そう思ったのですが,試合はまだ7回裏。

ひょっとして,胴上げに間に合うか?

いくらなんでも,試合終了までにマリンスタジアムに着けるはずはないと思いましたが,

とりあえず,帰り道の方向と,千葉マリンの方向が同じなので,

ラジオを聴きながら,行けるところまで行こう,と思って,電車に揺られました。

岡本は,後続を討ち取って,試合は8回へ。

 

負けて胴上げは嫌だ。勝って欲しい。

そんな願いの元,電車は千葉を目指します。

 

8回表

ホークス,ヒットやら四球やらエラーやらで,

さらに追加点を挙げていきます。

M1のチームには強いマリーンズも,

優勝が決まったチームには,もはや力も出ないのか。

ワタクシの電車は,千葉県に入り,市川市から船橋市へ。

このまま,どんどん追加点を入れて,試合終了を遅らせ,

私の到着まで延ばして欲しい・・・

その願いは,神に通じたのか,悪魔に通じたのか,

マリーンズのキャッチャー里崎が,股間にボールを受ける惨事。

ああ,ワタクシは何と罪深いのでしょう。

この際だから,ゆっくり治療してよ,と,人の不幸を喜んだわけではありませんが,

ほどなく,清水将海に交代して試合再開。

再開と同時に大道のタイムリー。

結局,優勝が決まったあとのマリーンズは,

一気に崩れてくれまして,ホークス3点追加。    H13−6M

 

8回裏

全国のホークスファンの,ほとんどすべてが,岡本の好投を期待する中,

唯一,悪魔と契約をしたかのように,岡本の乱調を期待する悪人のワタクシ。

どうぞ,逆転されない程度に,間延びしたピッチングをしてくださいまし。

しかし,

そんな不埒な期待をしているホークスファンの願いなど,聞き入れられません。

岡本,三者凡退で試合を締めていきます。

 

電車は習志野市へ入り,津田沼駅へ。

あと1駅で幕張本郷なのですが,何とここで時間調整・・・

その数分が,どんだけ長く感じたか。

 

9回表

ならば,ホークスが,得点を入れて,試合を長引かせましょう。

 

ようやく幕張本郷に滑り込んだ電車から降り,

何も準備がないワタクシは,とりあえず,駅のコンビニ「ampm」で,

レンズつきフィルム「撮りっきりコニカMINI」を買い求めて,タクシー乗り場へ。

タクシーの運転手,早く行かないともう間に合わないよ〜と言いながら,急ぐ気配なし。

ラジオでは,田口,出口,鳥越と,連続三振に取られていく様子が

次々と伝えられます。

おいおい,判定に抗議するとか,転んでケガするとか,何か伸ばす方法はあるだろうよ。

理不尽なことばかり考えているワタクシ。ファンの風上にも置けません。

 

9回裏

すっかり人影もまばらになった幕張新都心の夜,

信号停車をするタクシー。

ラジオは,ピッチャー交代を告げています。

ピッチャー吉武。

えっ,篠原じゃないのか。

狭い小型タクシーの中で,ひっくり返りそうになりました。

タクシーは海浜大通りに出て,マリンスタジアムの横をいったん抜けます。

ついに見えてきました。

吉武は,清水将海に2塁打を打たれて,またまたピッチャー交代。

こんどこそ篠原貴行登場。

投球練習が始まります。

 

吉武を起用したのは,投球練習の時間稼ぎだったのです。

何といい人なんだ。王監督。

全国のホークスファンが,はやく胴上げを見たがっているときに,

ワタクシ一人のために待ってくれるなんて。

(無茶苦茶やなあ・・・これで全国のホークスファンを敵に廻したかも!?)

 

ようやく,タクシー到着。

「釣銭はいらないよ!」と言ってみたかったのですが,

ちょっと惜しくなって,ちゃんと釣銭をもらい,階段を駆け上る。

スタンドに入る。歓声が沸く。篠原が1アウトを取ったところでした。

まだ試合は続いている。間に合った。

 

胴上げまであと少し。ピッチャーは篠原。

 

予想はしていたものの,見渡すと,3塁側は外野はもちろん,内野まで,びっしり人が詰まっていて,

ワタクシ1人の居場所も,すぐには確保できない有様。

火曜日のマリンのナイターという,あの優雅な雰囲気はどこにもありません。

そりゃそうだ。

小坂,セカンドゴロで2死3塁。

どこからともなく,「あと1人」コール。

続いて,「シノハラ」コール。

勝利の風船が,球場の半分を埋め尽くしています。

うねるような大きな歓声が,3塁側を包んでいます。

「瞬間」を待ちわびる3塁側内野スタンド

しかし,

福浦,左中間タイムリー2塁打。  H13−7M

井上純,死球。2死1,2塁

ピンチ。

篠原コールの向こうからは,マリーンズファンの応援が続きますが,

また,その応援の声がよく通っているんですよ。この期に及んで。

両方からの大声援が,夜の幕張に轟きわたります。

堀幸一,タイムリー2塁打。2人生還。    H13−9M

熱く沸騰するライト外野スタンドはチャンステーマ発進。

そんなの目にも入っていない3塁側の内野+外野,大人数の「シノハラ」コール。

そして,ヤケクソのように,得点のときの効果音を響かせる球場のスピーカー。

気のせいか,マリン名物,ウグイス嬢の声も興奮しているかのようです。

どれが何の音か,もう分かりません。

フェルナンデス,レフト前タイムリー。   H13−10M

篠原,完全に舞い上がっています。

しかし,時は来るものです。

佐藤ユキヒコ。いい角度で上がった打球は,一瞬,嫌な予感がしましたが,

さすがに,そこまでの力はありませんでした。

センター出口が捕球体勢に入ると,

声にならない声がスタンドを支配し,

キャッチした瞬間,風船とともに,湧き上がりました。

ベンチから飛び出す選手たち

 

ついに来た,胴上げの瞬間

紙テープが舞う千葉マリンスタジアム。

王監督の身体がゆっくり夜空に舞いました。

 

 

歓喜の中での胴上げ。

上がったタイミングを逃して,下がったところを撮ってしまった・・・

 

何人かの選手が胴上げされたあと,

スタンドの,アカペラの「いざゆけ若鷹軍団」の熱唱に引かれるように,

ゆっくりと選手たちが,外野レフトスタンド前へ歩いていきます。

松中が,手を半分上げて,バンザイの姿勢をとり,音頭を取ります。

次の瞬間,選手とファンが一体となって,まるで磁石の力がかかったかのごとく,

何千という手が幕張の夜空にぴんと張ること数回,

歓喜の空間を共有したのでした。

 

外野スタンド前に歩いていく選手たち&首脳陣・スタッフ

 

外野の次は,内野スタンドへ移動する選手たち。

ここは,ポールよりと,バックネット側と2回に分けて,同じように

選手とファンで,バンザイをします。

 

内野で歓声に応える選手たち。この瞬間を待っていた!

ライトスタンドもあまり帰らず,整然と見ていた人が多かった

 

ひととおり内野までまわった選手たちは,

3塁側ベンチ前に,思い思いに立っています。

白髪の中内前オーナー(お父ちゃんのほう)も見えます。

 

最後に,整然とこの様子を見ていたライトスタンドの

マリーンズサポーターに手を振って挨拶しています。

マリサポも,最後に何かコールをしてから帰っていきましたが,

そのコールも,秋の風のように,ホークスファンの歓喜の中に溶け込んで消えていきました。

 

さあ,いよいよ,王監督のインタビューです。

一言,一言に,歓声が沸きますが,なかでも

「西武に勝ち越して完全優勝」「100打点4人」などの言葉には

ひときわ大きな歓声が沸き起こり,次の言葉が聞こえないくらいでした。

最後に,日本シリーズ,阪神に勝つという心強い言葉。

優勝監督インタビューを受ける王監督

 

王監督,ウィニングボールを高々と上げて,歓声に応えます。

「サダハル」コールがおきます。

 

福岡から1000kmも離れた千葉の夜空の下に,

歓声を上げる人,じっと喜びに浸る人,涙する人,

言葉でいい尽くせないような,極上の空間が広がっていました。

 

 

  Hawks  

      13
  Marines         10

(勝) 佐藤誠 3勝3敗  

(負) ミンチー 13勝9敗

 

ゆーいち(管理人)の観戦成績 16勝11敗 ← 今日は9回裏の途中からの,わずかの観戦でしたが,

                                優勝祝いということで,勝ちにカウントさせてください。

 

前の試合      次の試合