2004年2月28日(土)

紋別〜湧別〜上湧別〜遠軽〜北見


紋別での2日目。

朝起きて,窓を開けると,凍りつくような冷たい空気が入ってきます。

その向こうには,紋別の海。

昨日は,寒冷前線が通過したあとの北よりの風が吹いていたので,

流氷が陸地にくっついているかなと期待したのですが,

残念ながら,陸地にくっついてはいないようです。

 

ホテルの朝食バイキングに,ホタテが出てくるところなんか,

ささやかな贅沢だなあと思いつつ,しっかり食べて出発。

 

昨日,ガリンコUの発着した港の周辺は,流氷観光の施設が揃っています。

堤防の先にはオホーツクタワーが見えます。

タワーといっても,空へ伸びるのではなく,海底へ伸びており,

流氷が陸地にくっついていれば,流氷を下から観察することが可能らしいのですが,

残念ながら写真の通り,昨日よりやや陸地に近づいた流氷も,

タワーのところまでは来ていませんので,

タワーはまたの機会ということで,今回は行きませんでした。

やや陸に近づいた流氷 左はオホーツクタワー

 

で,北海道立オホーツク流氷科学センター

流氷に関する科学博物館です。

オホーツク流氷科学センター

300円を払って入ると,あと300円で映像が見れるというので,見ることにしました。

全天周映像ホール(アストロビジョン)は,

プラネタリウムみたいなドーム状のスクリーンに映像を映してみるもので,

ダイナミックな映像が期待できる・・・はずでしたが,

放映された「白い海」という11分のビデオは,

ナレーションや字幕のない,BGMだけのイメージビデオみたいなもので,

あんまり,科学館という感じのものではなかったですね・・・

その上,ドームスクリーン用に作られた映像じゃないから(映像自体も古いかな),

どうしても無理があるんですよねえ。

結局,最後に映された夏の紋別の空撮だけが,マシだったというくらい。

映像的にも,科学館という立場的にも,お金がもったいなかったなあ。

まあ,300円で期待してはいけないんでしょうか。

展示物の方は,まずまず分かりやすいもので,こっちの300円は納得。

オホーツクの海の成り立ちから,流氷の生成,ガリンコ号のしくみなど,

パネルやビデオを使いながら,しっかり展示してあります。

「観測室」という名の情報提供スペースもありますし。

もうちょっと分量が多くてもよかったかな。

 

地下に降りると,マイナス20℃の厳寒体験ができるコーナーもあり,

流氷の現物を触ることができて,なかなか面白いものでした。

−20℃の世界を体験

 

 

 さて,湖みたいな淡水に比べて,海水は格段に凍りにくいものですが,

 オホーツクの海は,北海道程度(たった北緯45度)でも凍ってしまいます。

 オホーツクの海がなんぼ寒いといっても,

 冷たい水は重いので,すぐに海底に沈んでしまって,

 表面だけが冷えていかないので,凍りにくいはずです。

 

 しかし,オホーツクの海には,長さ4000kmを越える大河である,

 アムール川が流れ込んできて,

 塩分の高い海水の上に,塩分の低い水の層をつくるんですね。

 塩分の低い水は軽いので,冷えても海底まで沈まずに,

 海面付近でどんどん冷えて凍ります。

 だから,北海道くらいの緯度でも流氷が見られるんですね。

 北海道の流氷というのは,実はすごく珍しい現象です。

 

 

 

さて,歩いて10分ほどの港に行くと,駐車場の隣の雪の向こうに

オホーツクとっかりセンターというのがあります。

道路の脇は,雪の壁で覆われているので,気付きにくいのですが,

何だろうかと思って,100円コイン式の狭いゲートを入ってみると,

そこにはアザラシが・・・

アゴヒゲアザラシの昼寝

アゴヒゲアザラシ,ゴマフアザラシのプールがあり,

ある者は昼寝,ある者は氷水のプールを泳いでいます。

ゴマフアザラシが氷と戯れています。

映像はこちら。(あんまり鮮明じゃないです)

水族館というよりは,弱ったアザラシを保護して,治療,リハビリをする施設で,

観光客の入場料はエサ代になるようです。

4つに分かれたプールの横には,主となる建物の他に,プレハブ小屋があり,

そこには壁新聞が貼ってあって,楽しい絵や写真で近況が語られています。

間近にアザラシを見れて,なかなかいいところです。

 

市内に戻って,紋別市立博物館に立ち寄ります。

その一角,一時は東洋一を誇った,住友金属鉱山の鴻之舞金山の展示物は,

ジオラマで展示され,映像も見ることもできて,なかなかいい。

他にも,生物の剥製や,産業,生活の実物資料が,集められていますが,

収蔵展示室という,倉庫みたいなところに自由に立ち入りすることができます。

入館は無料,これはお徳です。

鴻之舞金山のジオラマ

 


紋別をあとにして,北紋バスで,湧別に向かいます。

地図はこちら。中央がバス停。上が港。

遠軽行きのバスは,国道238号から,湧別町内で国道242号に折れるのですが,

湧別町内では市街地を抜けるために,いったん海沿いに出て迂回します。

湧別の海には流氷が接岸している!

あわててバスを降り,海のほう,港に向かうんですが,

これが,もう歩くのは困難な悪道。

歩道もあるようなので,夏場だったらいい道なんでしょうが,

冬場は,港湾は使われておらず,雪捨てのダンプカーだけが通るので,

道はベチャベチャの上に,歩くスペースはなし。

時おり通るダンプが怖かったのですが,

さすがに歩行者のワタクシを見つけると,どのダンプも徐行してくれました。

ああ,何とありがたい。ほんの数百mの港まで着くのに,何分もかかりましたが,

やっと港に出てみると,冬場は使われていない港,先に進めない・・・

防波堤の高さまで雪がおおっているのですが,一歩進むとひざの上まで雪にめり込み,

もう目の前の海岸に到達するのは,不可能でした。

湧別港。堤防の手前は雪で覆われ,向こうは氷で覆われている。

港の横には,海産物の即売所が開いていて,浜崎あゆみの曲がかかり,

時々クルマでやってくる地元の人もいましたが,

ま,歩いてくる観光客はおらんわな。

 

再び歩いて街に戻り,タクシーの営業所を見つけて(湧別ハイヤー),

上湧別町の道の駅・中湧別に向かいました。

ここは,旧名寄本線と湧別支線,湧網線の分岐だった中湧別駅の跡で,

湧網線が昭和62年に廃止され,名寄本線が平成元年に廃止された跡は,

鉄道資料館として,車両とホームを保存しています。

名寄本線,湧網線,湧別支線の分岐駅だった中湧別駅

駅の跡は雪に埋もれていましたが,何とか雪をかき分けて,

ホームに入ることができました。

その上にあると思われる資料館は,この日は閉鎖されていました。

中湧別駅のホーム。時計は1時で止まっている。(16時ごろ撮影)

奥は資料館のようだが,入ることはできない。

周辺は,公共施設として整備され,

駅の南には,「チューリップの湯」という温泉施設,

北側には,「上湧別町文化センタートム」といい,役場の出張所に加え,

図書館,漫画図書館,商工会ほかの事務所が入っています。

バス路線の拠点で便利が良さそうで,土曜の夕方ですが,わりと多くの人が来ていました。

漫画図書館に入ってみましたが,風刺の効いた漫画が多数展示され,

面白かったですよ。

 

バスで遠軽駅につき,1時間待ちを予定していたのですが,

なぜか間に合わないはずの,北見行き列車がホームにいて,北見に向かいました。

(石北線のダイヤが乱れていたのかな)

 

北見に着いたのが19時ごろ。

すでに駅前の東急百貨店は閉店していて,

北海道の早い夜を実感しながら,宿泊しました。