2004年2月29日(日)

北見〜足寄〜池田〜帯広〜追分


北見の朝は,明るくて,陽光が雪に反射してまぶしいの何の。

そんな輝く北見の駅前に着くと,駅の右にはもう一つの駅舎。

それが,北海道ちほく高原鉄道の駅舎です。

線名は「ふるさと銀河線」。  こちらにも写真を載せています。

銀河線という呼び名が最も使われているようです

戦前に,十勝と網走を結ぶ「網走本線」として開業,やがて国鉄池北線となり,

北海道のかなり多くの鉄路が廃止された昭和末期においても,

どうにか,第3セクターとして生き残った鉄道です。

しかし,資金も底をつき,北海道が廃止の方針を固めつつあることが,

前日のテレビのニュースでも報じられていました。

 

銀河線の駅舎は,旅行センターなどの窓口となっており,改札はありません。

銀河線の乗り場は,JRと共通で,改札もJR側から入るようになっています。

改札を入ると,そこには,「銀河鉄道999」デザインの車両。

車内にも,アニメのシーンが描かれ,松本零二氏のサインもあり,

まさに「銀河線」の車両です。

 

帯広行き,快速「銀河」号は,そこそこの人数を乗せて,北見を出ます。

3分の1くらいが観光客かな。

北見発帯広行きの快速銀河。正面に鉄郎,サイドにメーテル。

 

しっかし,窓の外がまぶしい。真っ白だし,明るいし。

北海道だというのに,暑いです。

 

というわけで,ちょっとウトウトしていたら,

陸別を過ぎて,足寄に着いていました。

日本で最も面積の大きい市町村,これが足寄町です。

駅は新しく,とてもきれいです。

足寄銀河ホール21が併設されていて,バスの発着所の役割もしており,

売店では地元の物産と銀河線のグッズが売られていました。

跨線橋も兼ねた2階は,音楽のホールとなっており,

日曜ということもあって,ピアノの音が響いていました。

松山千春の展示物も紹介され,賞やギターが並んでいます。

足寄駅2階は,足寄銀河ホール21.松山千春の展示も。

 

 並ぶ足型

駅前は,緑のタイルに足型が並んでいます。

駅だけでは入りきれず,駅前の通りにも延々と並ぶ足型。

見ると,駅の裏には,足型工房という作業所まであります。

ナンバーがついていて,見た限り4000は越えていました。

聞いてみると,特に足寄高校の卒業生が記念に足型を作るのが多いようで,

その他にも,地元の人のものが多いようです。

駅の売店のネエチャンに聞いてみると,

「千春さんのは2階にあるし,向こうにムネオさんのもありますよ。」

「西武ライオンズの三井さん? どっかにあるんだけどねえ」

足寄の三大偉人(?)=松山千春,鈴木宗男,三井浩二。

この3人ぶんともに足型は存在するようですが,

さすがに,4000以上の足型,それも半数以上が雪に埋もれている中では,

見つけ出すのは難しそうなのでやめました。

 

さて,足寄に立ち寄った目的は,ここが哺乳動物化石で有名なところだから。

本当ならレンタカーを借りて,実際にその場所まで行ってみたいのですが,

雪道の運転なんて,やったこともないので,また夏場に来ることにして,

今回は,足寄動物化石博物館へ。

2000年に開館したばかりの真新しい建物は,

実習や講義のスペースもふんだんに取ってあり,学校か研修所みたいです。

その奥が展示室で,哺乳動物の化石の骨格の復元を中心に,

たいへん分かりやすい展示がしてあります。館内の撮影OKは嬉しいですね。

足寄動物化石博物館

さて,ここのメイン展示物は,アショロアですが,

アショロアの話の前に・・・

 

1400万年前に地球上にいた,水陸両用の小型哺乳類

それは,デスモスチルス

デスモ(束ねた)チルス(柱)が語源で,柱を束ねた形の臼歯が特徴的です。

でも,この臼歯で何を食べていたのか,未だに不明だそうです。

まるで爬虫類のように,身体の横に伸びる足。

でも,その指は,哺乳類らしく,身体の前方を向いています。

デスモスチルスDesmostylus hesperus

上の写真は,樺太(現サハリン)の気屯(けとん)というところで見つかった

デスモスチルスの化石から復元した骨格で,

3通りの有名な復元モデルの一つ,「犬塚復元」というものです。

博物館には,3通りとも展示されています。

 

さて,本題のアショロア

足寄町の茂螺湾(もらわん)という所で,1976年に発見されたものです。

アショロア Asyoroa laticosta

2800万年前(後期漸新世)。デスモスチルスの祖先にあたる動物です。

骨格が再現されている束柱類としては世界最古のものです。

歯はまだ,柱を束ねた形にはなりきっていません。

 

さて,束柱類の展示も豊富ですが,もうひとつ,鯨の展示も豊富です。

アエティオケトゥス ポリデンタトゥス Aetiocetus polydentatus 

2500万年前(後期漸新世)。歯のあるヒゲクジラ(カズハヒゲクジラ)で,

やはり足寄町の茂螺湾で見つかったものです。

 

そんなわけで,ここの展示は,とても分かりいい。

夏場にはレンタカーでも借りて,現場や阿寒湖方面を見物してみたいなと。

 

博物館の目の前は,ドライブイン。

そこの,チーズソフトクリームが,また美味い。

日曜の昼下がり,町の人がみんな雪かきに精を出す中,

ソフトクリームを食べながら,駅へと歩きました。

(この日は暖かかったです。気温はプラスでしたし,風もなく,太陽でてたから。)

 

再び足寄駅。

時刻表を見ると,列車の本数よりも,帯広と結ぶバスの本数が多いんですね。

バスは2社入っていて,経由も違うので,便利なんでしょうね。

小回りの効くバスを相手にしては,銀河線の存続は,なかなか厳しいのかもしれません。

 

ワタクシは,残り池田まで列車に揺られました。

池田駅

池田は,ワイン城で有名,そのワイン城は改装中で,

その一部再開が,ちょうどこの日だったのですが,残念ながら,行きませんでした。

駅前からバスでも出ていれば飛び乗ったのかもしれませんが,

駅前にあったのは写真のようなモニュメントだけで,

開業日だというのに,案内すらなかったし。

まあ,また全面開業したときには行ってみようかな。

 

夕方,帯広では名物の豚丼を食べまして,

最近,BSE騒動で,牛丼の代わりに豚丼を出すチェーン店が多いですが,

帯広の豚丼は,そんな急ごしらえのものとは,やっぱり違いますね。美味い。

 

さらに石勝線を西へ。

日本三大車窓の風景として有名な狩勝峠は,

日が暮れて,もう真っ暗でした。残念。

 

この日は,追分泊。

夜8時だというのに,街は街灯の明かりだけで,人はおらず

まさに深夜の風景でした。