電話は●●子からだった。


どうやら、テルの舎弟らしき男に呼び出しを受けたらしい。
一度は断ったらしいのだが「君が来てくれないと俺が殺される…」
と泣き付かれ、やむを得ず了承をした物の、恐くなって助けを求めてきたらしい。


     「こんな夜半に呼び出しとは…流石バカ…電車も終電近いジャンか…」


呼び出しを食らった場所は、俺の家から電車で一駅の場所であった。



「生きて帰ってきてねー!」



後ろから妹の励まし(?)のエールを受け、俺は颯爽と●●子を車に乗せ、
一路、関●の駅へ向かう。


「ごめんね、こんな時間に付き合ってもらっちゃって。」


     「いやいや、どうせ暇だし、構わないよ?
      まぁ、万事俺に任せておけば、片付くものも片付かなくなるから大丈夫!
      ドロ舟に乗った気で気軽に居てくれれば良いから。」


「うーん…豪華客船タイタニックに乗ってる気分。」


     「結局沈むんじゃねーか…」





とかなんとか言っている内に関●付近に到着する俺達。



     「まいったな…この辺駐車禁止の取り締まりキツイらしいんだよねぇ…
      車、止める所無いわ…どないしょ?」


うーん!!こーゆー状況でもセコイぜ!!俺!!

結局、このセコさが後々命取りとなってしまう事となるのだが…



とりあえず、ちょっと離れた場所に、エンジンをかけたままキーロックし、車を駐車。
警戒してテルに逃げられないように、俺は●●子と少し離れつつ後ろからついていく。


来た!!●●子に話し掛けて来た謎の男2人。
気付かれないように目を凝らして見てみたが、テル本人では無い様だ…


     「アイツらが舎弟か…確かに弱そうだ…しかし2人とも俺よりは強そうだがな…へっ!」


すると、その男達は●●子を車に乗せようとする。
●●子は俺が車で着いてきてるのを知っているためか、スンナリと乗車した。
一瞬、出て行こうかどうしようか悩んだ末、結局見守った…
ここで出て行ったらテルを引っ張り出せないからな…


走り出した車の色、種別とナンバープレートをとりあえず記憶し自分の車に戻る俺…
うーん、良かった・・・車がレッカー移動されてたりしたら、ネタにはなるが、洒落にならん。
ダッシュで車に乗り走り出し、急いで●●子が車に乗せられた場所に戻ってみると…





     
「あれ?何処行ったんだ???」



イキナリ見失ってしまった、すっげーバカな俺…






つーか、バカじゃ済まねー状況…どーしたら良い???
すでに、涙目になりながら、アチコチを車でウロウロする俺…
見つけたら加速日本車最強の意地にかけてもふん捕まえてやる!!


しかし、見つからない…車種とナンバー解っていても、警察は簡単には動いてくれないだろう…
栃木リンチ殺人事件の例もあるし…



どわー!!すっげー嫌な事件を思い出してしまった!!!!!!!!!!

もう、その時すでに俺は、涙ボロボロ状態…



「ヤベー…このままじゃ、回されて、拷問された挙句、ドラム缶にコンクリ???」



ウチの近所で起こった女子高生ドラム缶殺人事件も思い出してしまった…

俺が知る限りの最凶最悪の少年犯罪に●●子を重ね合わせてしまい、慌てふためく俺…

実際、今回の事は、今でも夢に見てうなされる事があるくらい、
俺の人生の中でのトラウマになっているのだ。

どーする事も出来ない俺は、とりあえず自宅に戻りヤツらの行きそうな所を調べる事にした。





自宅へ戻り玄関に差し掛かった途端、電話が鳴る…

顔をクシャクシャにしながら玄関から駆込む俺を不思議そうに見ながら、受話器を取った妹。





「あれ?●●子?どーしたの?何処から電話してるの???」




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