Mila Roza
"Memang Enak Dicuekin"
(Wau 18161)

 1990年代に人気のあった女性Dangdutシンガーの一人がMila Rozaでした。
 これは1994年にマレーシアで出されたカセットです。

A1.Memang Enak Dicuekin
A2.Jari-Jari Cinta
A3.Kasmaran
A4.Pacar Siapa Dulu
A5.Jeritan Istri Pertama
B1.Ditelan Alam
B2.Bagai Makan Didaun
B3.Imut-Imut
B4.JKena Batunya
B5.Jari-Jari Cinta

 "Jari-Jari Cinta"がA・B両面に入っていますが、この曲が人気の高いものであったからでしょう。Milaは乗りのいい作品を得意としますが、そういう彼女に似つかわしいヒット曲といえるでしょう。アルバム・タイトルの"Memang Enak Dicuekin"よりも聴き応えもあると思います。
 "Kasmaran"や"Jeritan Istri Pertama"も悪くはないと思いますが、"Pacar Siapa Dulu"がより乗りのいい作品です。出だしなどは軽めの歌い出しですが、そこで勢いに乗せてしまっています。音程など必ずしも安定はしていないのですが、それを乗りでカヴァーしています。
 B面で切れがいいのは4曲目の"Kena Batunya"でしょう。こういったアップがとくに目立つというシンガーも実はそれほど多いわけではありませんから、彼女もある程度の録音を行えたのでしょう。

Cucu Cahyati
"The Best Of Cucu Cahyati"

(Incitec 93646)


 "Penonton"のヒットなどで、1990年代に人気のあったCucu Cahyatiのベスト盤です。

A1.Pacaran Lagi
A2.Penonton
A3.Sawer
A4.Aku Bukan Hidangan
A5.Dokter Dan Tukang Jahit
A6.Jangan Pura Pura Ach
B1.Sirsak Nangka Landa
B2.Lima Menit Lagi
B3.Pemuda Pilihan
B4.Istilah Ikan
B5.Puber
B6.Jangan Paksa Aku

 リズム・ナンバーの乗りはかなりよく、さすがにDangdutのシンガーと思わせますが、わざとらしい歌い方もDangdutならではでしょう。
 A1はセクシーさをやや過剰に、A2は可愛らしさを過剰に表に出していますが、"Penonton"により乗りのよさを感じます。"Sawer"はどちらかといえばA1の路線でしょうか。これも乗せる仕上がりになっています。
 一転してA4では普通の発声で歌っています。本来の声はむしろ太い感じがある声ですが、乗りのよさは変わっておらず、ミディアム~スロー気味のヘビーな作品を巧みにこなしています。A5では作り声も使われますが、極端な使い方はまだ見せていません。この曲はもっと媚びてもよかったように思います。その路線がA1ですが、"Jangan Pura Pura Ach"もその路線で、しかも勢いがある作品でした。
 B面もA面後半からの流れといえますが、ここで先ず目立つ曲は"Lima Menit Lagi"でしょう。アップ・テンポの勢いが命という作品ですが、このリズムを上手く乗りこなしている作品です。B4もアップ・テンポですがB2よりは落ちます。
 "Puber"はミディアム~アップですが、少し抑え気味の歌い方です。ただ、抑えながらでもリズムの捉え方はうまく、これも印象に残る作品だと思います。これはB6も同様ですが、こちらは少し平板な作品だったようです。

Vita Fitria/Joel Damara
"Rock 'n' Roll Dangut"
(Kucing JA-0079)"

 以前にマレーシアで安売りの箱の中から買ってきたテープですので、どんなアーティストなのか全然解りません。ただ、オリジナルはインドネシアのものでしょう。1990年代前半のものかなと思いますが、それより前の可能性もあるでしょう。なお、B4のタイトルのところにはテープのストッパー用の穴が開いていましたので、耳にした感じからタイトルを想像していますので、曲名がこれだけは正確ではありません。

A1.Mati Lampu
A2.Anak Siapa
A3.Bang Madun
A4.Kerbina Ria
A5.Sengsara
A6.Ditelan Alam
B1.Hati Yang Luka
B2.Hasrat Murni
B3.Rindu Berat
B4.Gadis Atau Sujanda
B5.Cinta Karet
B6.Karena Dosa

 女性シンガーのVita Fitriaがメインの作品がA1・A3・A6・B1・B2・B3・B5。デュエットがA4とB4。残りは男性のJoel Damaraがメインです。ジャケットに曲名が刷られているのはA1とB1~B3にB6とB面に多いので、A面が"Mati Lampu"とそれに近い時期の録音のもの。B面がそれ以前に売れたものというような内容であることも考えられますが、そういった情報は一切ありません。ただ、曲名が刷られているものはたしかに悪くない作りに感じます。
 "Rock 'n' Roll"のリズム・パターンを使っているわけですが、ドラムスの音などは打ち込みでしょう。それでも、シンプルな作りのものの方が出来がいいようなのも"Rock 'n' Roll"らしいところでしょうか。冒頭の"Mati Lampu"はシンプルな乗りが気持ちい作品でした。続く"Anak Siapa"も同系列ですが、こちらの方がストレートらしさは低いようで、それが出来の差になっている気がします。また、"Rock 'n' Roll"のリズムを使っていてもメロディはずいぶんとポップであるという作品がA面の後半に多いようで、正直なところこれらは面白みに欠けます。
 B面もポップな雰囲気の作品ですが、まだ、こちらの方が作りはシンプルでしょう。中では"Cinta Karet"がいちばんストレート作りです。"Hasrat Murni"がまあまあといった仕上がりでしょうか。Joel Damaraもラストの"Karena Dosa"がいちばんいい出来でしょう。軽いポップスという趣ですが、乗りは悪くありません。どうやらB面の方が出来がいいようで、これならばジャケットにB面の作品が多く刷られていることも納得できます。

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(C)2006 Solomon Yi