Ine Synthia
"The Best Disco Remix"
(MSM 74321 52952-4)
Ine Synthiaも90年代のDangdutの人気シンガーの一人ですが、このベスト盤はバックにDisco Dangdut的な音を加えています。もっとも元来がダンス・チューンですから、バックがより強化されているという見方もできます。

A1.Kacang Lupa Kulitnya
A2.Prasangka
A3.
Goyang Samdura
A4.Bujang Merana (Ine Synthya/Solid AG.)
A5.Timang-Timang Cinta
A6.
Telepon Asmara
A7.Bang Kumis
A8.
Gairah Cinta
A9.
Perahu Kertas (Ine Synthya/Solid AG.)
B1.
Ach Yang Bener
B2.Memory Daun Pisang
B3.
Cinta Bukan Sayur Asem
B4.
Cinta Atau Sihir
B5.
Lima Mentit Lagi
B6.
Asmara Kelapa Muda (Ine Synthya/Solid AG.)
B7.
Gaun Merah Jambu
B8.
Syuur
B9.Angka Cinta
Ine Synthiaは声質に癖があるというほどではないのですが、喉から出しているような唱法ですのでエグみがあるのはDangdutらしいともいえます。
A1が最新のヒットということで、90年代の後半になるのかなと思います。これはマレーシア盤ですが、ジャケットに曲名が刷られているのは、他にはA2・A6・B1になります。
A1・A2はくどい感じのDangdutの系列ですが、メロディは若干魅力に乏しいように思います。それでも売れたのは、こういった曲調でのIneの粘っこい歌のファンがついているということでしょう。
とはいえ、先ずはアップ・テンポの"Goyang Samdura"での乗りの良さが最初に耳に残ります。そして、傑作の多かったSolid AG.とのデュエットからの"Bujang Merana"は、ここでも光っています。二人とも粘り気のある唱法なのですが、それでいて軽快な仕上がりです。
"Telepon Asmara"は乗りのいいナンバーです。可愛らしい歌い方も披瀝していますが、いかにも作っているというところが実は気に入っています。わかっているのに騙されているという感覚でしょうか。
A5やA7も悪くありませんが、ミディアム~アップの"Gairah Cinta"の方が乗りの良さで上に行っているように思います。もっとも、ミディアムをレゲェのリズムを使ってSolid AG.とデュエットで歌う"Perahu Kertas"でのIneの歌い方からすれば、テンポが遅くとも上手くこなせるということは証明されています。
B面へいって、"Ach Yang Bener"はA6と同じ路線で、こちらも体が浮くような作りでOKです。
B2は実際にはデュエット・ナンバーですが、男性シンガーの名前は記されていません。ただ、Solid AG.のような味わいには欠けています。
"Cinta Bukan Sayur Asem"はテンポはミディアムですが、唱法はもう少し速いテンポで見せる可愛い路線を走っています。可愛いといっても実際には粘っこさは失われていないのが、こういった作品で感じる魅力です。
4曲目も実はデュエットです。Solid AG.かなと思いますが、手持ちのデュエットでのカセットには入っていません。ただ、違う歌手であったとしても、これは質のいいミディアム~アップです。
"Lima Mentit Lagi"はアップ・テンポで、これは可愛い路線ではありません。乗りの良さで引っ張っていきます。力で持っていってしまうといった作品ともいえます。
Solid AG.とのデュエットであることが記されている"Asmara Kelapa Muda"では、Ineは少し高めの声で歌っていますが、デュエットでのバランスを取るための技のようです。そして、それが上手くはまっています。
"Gaun Merah Jambu"は可愛らしく歌われます。この路線はかなり効きます。"Syuur"はそれよりは遅いテンポですが、同じ路線といえるでしょう。質も保たれています。
全編を通じて曲の粒が揃っており、結構上質のアルバムです。
Solid AG. & Ine Sinthya
"Bujang Merana" (Incitec 93299)
表記から見れば全曲がデュエットのように感じられますが、A-Sideでは3・4曲目はSolid AG. のソロです。B-Sideでも1・3・4が同様です。そして、他のデュエット曲も主役はSolid AG. になります。

A1.
Bujang Merana
A2.
Perahu Kertas
A3.
Cinta Yang Terbawa Pergi
A4.Aku Bukan Pengobral Cinta
A5.Istana Cinta
B1.Memory Saputangan Putih
B2.Terbaring Sedih
B3.
Putri Solo
B4.Lena Dan Leni Sama
B5.
Salam Dari Jakarta
そのSolid AG. ですが、粘っこい歌い方に特徴があり、それが深みを感じさせてくれます。こういった感覚をDeepというふうに私は表現していますが、この感覚は私が好む感覚ですので、Solid AG. については非常に気に入っているということになります。
デュエット曲では、ソフトに歌っているようで何か余韻を含んでいるようなヒット曲のA1と、Solid AG. の自作でソロ的色彩も強いB5が勝っているでしょうか。控えめに絡むIne Sinthyaも実に適切なアクセントになっています。
ソロでは、それぞれのサイドで3曲目が、いちばん彼らしさを出している歌い方をしているように感じ、甲乙付け難い出来です。
逆に目立たない作品を探せば、A面では5曲目の"Istana Cinta"でしょうか。ただ、他に比べれば落ちるというレベルで悪い曲ではありません。
B面ではSolid AG. のソロの"Memory Saputangan Putih"は少し平板なようです。これが全体ではやや落ちるように思います。デュエットの"Terbaring Sedih"も似た感覚ですが、Ineが絡むことで単調さから救われています。このあたりはデュエットの効果といえます。
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(C)2006 Solomon Yi