Nicken
"Haruskah Ke Menangis" (SAR CD-004)
ジャンルはPop Indonesiaとなるのでしょう。1996年のアルバムのようですが、アレンジも大仰でなく、歌唱力もそこそこ持っていますので、耳に馴染みやすいアルバムといえますし、質も高い仕上がりだと思います。
1.Haruskah Ke Menangis
2.Cerita Asmara
3.Ingin Bersama Lagi
4.Hanya Satu
5.Aku Suka Kamu
6.Asmara Kita
7.Saat Yang Berbeda
8.Cinta Suci
9.Antara Kita
10.Kecewa
タイトル曲の"Haruskah Ke Menangis"はバラードで、少しヒットを意識してかおとなしめの曲調ですが、Nickenの歌い方は悪くありません。力を入れると案外と太めの声質ですが、低めの声というわけではありません。それでも、金属的な声にならないわけですから、声質は恵まれていると思います。
2曲目はリズムのあるナンバーですが、バラード偏重というアルバムでない点も好感が持てるところですし、出来もタイトル曲より上にいっているように思います。
"Ingin Bersama Lagi"は、スロー~ミディアムのバラード。これは、ていねいに歌われた作品で、力の入れ具合も適度な唱法です。ここからバラード系の作品が続きますが、これがいちばん良く、"Asmara Kita"、"Aku Suka Kamu"そして"Hanya Satu"の順だろうと思いますが、実は差はさほどなく、"Hanya Satu"も充分に水準以上のレベルでしょう。
"Saat Yang Berbeda"でミディアム・ナンバーとなってペースを変えますが、このミディアムは相当にいい出来です。ミディアムで余裕を感じさせる歌い方には抗し難い魅力があります。
スローの"Cinta Suci"は魅力に欠けますが、"Antara Kita"が出来のいいミディアム~アップです。そして、ラストの"Kecewa"がミディアムですが、バラード系といえる作品で、"Saat Yang Berbeda"レベルの作品がまだ控えていたというわけです。
Elmira "Terlalu Rindu"
(Musik Mas MM-001)
1996年発売のポップ・インドネシアのアルバムで、時として可愛らしい歌い方になります。
A1.Terlalu Rindu
A2.Dermaga Cinta
A3.Ke Merasa
A4.Jeritan Jiwa
A5.Terlalu Rindu
B1.Cinta Yang Hilang
B2.Ku Ingin Kau Kembali
B3.Kunanti
B4.Rindu Di Dada
B5.Sampai Dinama
A・B両面とも5曲ずつ入っていますが、A1とA5は同じ曲ですので実質は9曲です。2回収録しているということは、その作品が売りだということです。
たしかに、こういったバラード系の作品がメインだろうと思います。A3・A4といった作品はリズムを強調していますが、歌い方はさほど変わっていません。ただ、ポップ・インドネシアもポップ・ムラユの世界と同様で少し感情過多の嫌いがありますから、むしろ少しくらいのポップさがあってもいいようには思います。アップ・テンポとなるA3あたりがそういった感覚も入りますが、他の曲に差をつけるほどではありません。
B面に入って、しかし、最初の"Cinta Yang Hilang"がポップなミディアムです。ただ、バラード系と比べてこちらの方が上手いということではありませんので、曲が上手く出来ているのでしょう。B2がバラードですが、やはりこちらの路線がメインでしょう。ただ、サビの部分のポップな感覚は悪くありません。
B3~B5がそういった感覚を出したバラードといっていいでしょうか。その中ではラストの"Sampai Dinama"の展開がいちばん優れているかと思います。声を張り上げたあたりが苦しそうなのはポップ・インドネシアのスタイルですが、そういう部分を入れながらも全般の親しみやすさは変わりません。B3・B4も悪くありませんが、B3の方が若干上でしょうか。
全体としてはアヴェレージなアルバムというところでしょうが、耳に残るメロディがありましたから、いい買い物だったとは言えそうです。
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(C)2006 Solomon Yi