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管理会社の質

  2007/6/24

不動産管理は大きく2つに分けられます。
建物管理集金管理。いわゆるハード面とソフト面の別ですね。
どちらもオーナーにとっては重要です。きちんとしてくれないと大変困ります。知らないうちに建物が腐食していたり、家賃の長期滞納者が増えていたり....。考えただけでもぞっとしますよね。
となると、当然「ちゃんとしたところにお願いしたい」と思うのはごくごく自然なことです。

 現在その管理業務は不動産会社がやるんだと皆さん思いがちですが、実は特に規制はありません。誰がやってもどんな会社がやってもいいんです。不動産業の免許もいりません。ただ、分譲マンション全体の管理に関してのみ国土交通省に登録し管理業務主任者という国家資格者を事務所に置かなくてはなりません。どうしても管理費や修繕積立金という不特定多数のお金を管理するため行政の監視が必要になるのでしよう。

 また、誰がやってもいいとはいえ現実的にはその大半はやはり不動産業者が行っています。オーナーから見れば知識もあるし不動産業者であれば入居斡旋も一緒にやってくれる。業者から見れば不安定な不動産仲介業務を補うべく固定収入が見込める管理業務がやれる。ここでお互いの利害が一致します。

さて、問題は管理会社の選定です。



 大手は安心!?

ネームバリューがあれば管理戸数も多く実績やノウハウもそこそこありますが、一番の問題はマンパワーとのバランスです。管理戸数が多いのはいいんですがそれに対して実務担当者が少なすぎる会社が結構多いと思われます。

管理業務とはいわゆるクレーム業務です。「水が詰まった」「自分の場所に他人の車が駐車してある」「隣がうるさい」「エアコン壊れた」とか些細なものから大きいものまで全てをクリアにしてあげなければなりません。場合によっては担当者自ら現地に行かなくてはなりません。その他に家賃滞納者への取立て、退去立会い、リフォーム手配、建物の定期的なチェック、各種設備の点検手配などなどやること目白押しです。こんなのを20件も30件も抱えてたら中には至急対応するべきものが後回しになったり、最悪忘れてたりということが起こります。一人が出来る数なんて限られてますからね。

だったら人を入れればいいと思うんですが、経営者側から見れば「そんな何も生み出さない仕事に、たかが管理業務に人件費なんて掛けてられるか!」って感じなんでしょうか!? う〜ん、確かに「塵も積もれば山」で少ない報酬も戸数が嵩めば結構な収入源にはなると言っても、人ひとり使うだけで一気に収益を圧迫するでしょうね。人ひとり入れても管理戸数は変わらない訳ですから。売上を上げようという戦略ではない訳ですからね。

ちなみに平均的な話ですが、1K×10戸のアパートを例にとり家賃が1戸7万円とすると、集金管理手数料が相場では集金額の5%なので 7万円×10戸×5%=3.5万円。 建物管理が実費が月2〜2.5万円として報酬がその20%とすると4〜5千円。1棟につき月4万円が管理報酬ということです(但し満室時)。会社の利益を減らさないためには会社が負担する人件費を月40万円とすると10棟100戸の新規を取ってこなくてはなりません。その負担は営業が負うことになります。なお、大手は実績を右肩上がりにすることが建前上義務付けられているので、ただでさえ戸数アップが求められます。

それとマンパワーに関してもうひとつ。
以前どこかの項目でも書きましたが、管理担当者の「仕事に対する意識の低さ」という信じ難い問題もあります。
いくら人を補充したところで中身が伴わなければ意味がありませんし、経費の垂れ流しに過ぎません。

独立系の管理専門会社ならこんなこともないのでしょうが、元々営業が主体で管理業務を別会社にしていたりとか、営業会社の一つの事業部として管理業務を組織していたりとか、これらが実は大手管理会社では一番多い形態であり、先の問題も潜んでいます。

営業というのは“攻め”の側面で管理は“守り”の側面がありますよね。当然どこの会社も営業には力を入れるわけで売上アップを図ります。
しかし、そこで営業の苦手な、営業に向かない人はどうなるのでしょうか?
大手というところは簡単に社員をクビに出来ません。労働基準局などの行政がうるさいからです。となると異動ということになるんですが、その異動先は“守り”の仕事である「管理業務をするところ」に必然的になってしまいます。

では、異動されてきた“彼ら”とはどんな人たちなんでしょうか!?
もちろん最初から意識の低い人もいますが、彼らは元々人と話をしたり人との間に入って調整したりするのが不得意な人たちです。管理業務だって同じだと思いませんか?もしくはその会社本業の営業よりももっと大変かもしれません。それこそ会社は少なくとも管理業務は営業と同等以上の仕事だと認識する必要があるんです。

それと本来能力があるにも関わらず不本意な理由で異動されてきた人たちもいます。彼らは仕事は出来るんでしょうが、往々にして曲者だったりとか、異動されたことを負い目と感じ「どうせオレなんか」という負け犬根性が払拭できないままの人だったりとかします。やはり会社の管理業務に対する位置づけというものを如実に物語ってますよね。

以上のような状況では入居者やオーナーは気の毒です。

 地元の中小では!?

情報収集に関してオーナー自身か身内、友人が管理してもらう物件のエリアに住んでいれぱ容易いと思いますが、そうでない場合だとなかなかそのエリアの中小業者の情報を集めるのは大変です。中小業者の情報などただでさえ少ない訳ですから。そんな少ない情報からその業者の良し悪しを判断するというのは無理があります。特に悪い情報というのは狭いエリアの中で誇大化され、その会社社長の人格までもが否定されることすらあります。

私は個人的には地元業者で時代感覚の優れている社長であればいいと思います。基本的に地元で商売をやっているからには悪いことは出来ません。多少の悪い噂があっても地元でやっている老舗業者をよく見かけますが、彼らはそれを打ち消すくらいに地元に貢献してるということだと思います。長くやっていれば2つや3つ悪い噂はあります。根拠のない悪口を言う同業者や同じ商店街の中でも好き嫌いがあるというのはよくある話です。

そして意外と多いのが会社による家賃や預り敷金の使い込みや社員による横領。
私は過去に働いた不動産会社5社で何度か見てきました。会社での使い込みというのは資金繰りに使ってしまうパターン。よって悪意はないが中小の場合だと失敗すればお金は戻ってきません。オーナーは損害を受けます。あと社員の横領。しかしこれは当然のように揉み消されます。大手でもよくありますが会社が保証してくれるためオーナーには被害が及びません。そして不思議なことに横領した社員はクビになりません。一応、温情という形で出来心とみなし損害額については毎月給料天引きとしてるようですが、会社としては外部に漏らさないための単なる口止めですよね。漏れたら大変ですからね。管理の生命線であるお金の管理状況を問われるわけですから。へたすりゃほとんど契約解除されてしまいますよね。

さてさて、以上良い点・悪い点を書きましたが(ほとんど悪い点?)じゃあいったいどうやって決めればいいんでしょうか?

 結局のところは“人”です。大手であろうと中小であろうと担当してくれる人が信頼・信用できる人かどうかです。逆に言えばあなたが人を見る目があるかどうかということです。ただ、そこで信頼できる人に巡り会ったとしても大手であれば異動や転勤があるし、中小だと辞めてしまったりします。

う〜ん、なかなか難しいですね。それだけ不動産運用というのは手間を掛けないといけないっていうことでしょうか。

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