超重要!土地活用時の用途決定
2007/8/20
「遊休地を活用したい。でも、何を建てればいいんだろうか?」
この疑問は土地活用にあたって最も大事な点です。
以前「何も建てないほうが最良の場合がある」とどこかのポイントで書いたと思いますが、それも選択肢のひとつです。
ここで選択を間違えてしまうともう取り返しがつきません。お金をドブに捨ててしまうことになってしまいます。
よって、土地を活用する際の用途の決定はより慎重さが求められるのです。いくつか注意点を記載します。
法規により建てられないものがある
当然と言えば当然の話ですが、希望のものを建てたくても都市計画法や建築基準法などによってそれが適わない場合があります。住宅専用の地域でパチンコ屋は出来ませんし、海辺の工場地帯でアパートは建てられません。また、住宅専用の地域だからといって狭い敷地に20階建のタワーマンションは建てられません。
市場調査とプランニングは徹底する
これを怠るから失敗するんです。この場所はなんの需要があるか、家賃相場はどのくらいか、将来の都市計画はどうなっているか、などなどとことん調査します。
また、例えば住宅でもテナントでもどちらでも需要があるという場合は両方のプラン、複合にした場合のプランでシミュレーションし、建築コスト・収入・空室時のリスクなどから総合的見地での判断が必要です。
【テナントビルはコストは安いけど家賃相場も安い、賃貸ワンルームマンションはコストは高いが家賃相場も高い。よって利回りは同じだが収入の多い後者がよさそうだ。だが、そこまで建築費を調達できるか。じゃあテナントビルがいいか。でもそれだと1室当りの床面積が大きいため1室空いただけでも収入が大きく減ってしまうリスクがある。う〜ん、では1・2階をテナント、3階以上を住居とした複合にしてみよう。あっ、今度はバランスがよさそうだ。1・2階だとテナントも空きにくいし空いてもすぐ埋まるだろう】っとまあこんな感じでしょうか。
それと、先入観は無用です。時たま近くに駅もなさそうな辺ぴなところにワンルームタイプのアパートが建っているのを見かけることがあります。「建設屋に騙されて建てされられたんだろう」と普通は考えがちですが、中にはよく見ると満室のアパートなんかもあるんですね。で、たまたまそういう物件を調べる機会があって調査したところ、近所に企業の事務センターや工場なんかがあるんです。さらに近くにはコンビニはもちろんのことレンタルビデオ店やロードサイドには小規模のスーパー、そのスーパーの中にはクリーニングの取次ぎ店が間借りしてたりとか、駅なんか近くになくても十分ひとつの生活圏が出来上がってるんですね。あとは物件に駐車場さえ各戸1台づつ付いてればなんら問題なしです。ただ、賃貸のシーズン時以外に空室になると埋まりにくいということはありますが、入居者は会社を辞めるとか工場閉鎖とかにならない限り、工場なんかでは転勤もなくあまりほかに住み替えるということがないため、なかなか空室にはなりません。以上「ワンルームタイプは駅近くでないと埋まらない」といった先入観をよく調査することによって無用にした典型です。
将来ニーズが変わった時のために改装・改築費用を計画的に積み立てる
新築当初の建物用途や間取りの選択が最良だったとしても、将来的に見れば人のニーズなど何がどう変わるか分かりません。例えば軽微なところから言えば畳の和室というニーズからフローリングの洋室というニーズに、2DKという間取りのニーズから同じ広さでも1LDKというニーズに変化しています。
さらに内装だけならまだしも場合によっては用途そのものを変更しなければなりません。いわゆる“コンバージョン”ってやつです。何年か前に日本橋界隈での事務所需要がなくなり空室だらけになった時にそれら事務所ビルを居住用の賃貸マンションに改築し成功した事例が多数ありました。
しかし、大きなお金と手間と時間がかかります。床を剥がして各種配管・配線の再設置、内部の界壁の新設、サッシの付け替え、住宅用設備の新設、用途変更登記、確認再申請など聞いてるだけでグッタリしてしまいます。いっそ壊して新たに建てるとか、もしくは売ってしまったほうがいいのでは、とも考えたくなりますよね。それも一つの選択肢でしょう。でも多くの事例があるということは彼らにとってはコンバージョンが最良の選択だったんだと思います。きっとこれだけのことをやろうとすると自らの積立金だけでは足りないかもしれません。銀行の協力も必要でしょう。
まっ、コンバージョンまでする局面になるということは滅多にないとは思います。ただ、毎月の収入は全部使わず「将来の不測の事態のために」といった気持ちを忘れずに事業パートナーとよく相談して計画的に積み立てたほうがいいでしょう。今回のテーマとは関係ありませんが、東京都条例で「退去時の原状回復義務は原則家主負担」となったように法律やルールが変わることによって負担が増えることもあるんですから。
事業開始後、途中の方向転換はあるかもしれません。事業を行っていくうえでリスクと付き合わないわけにはいきません。それを最小にすることを考えればいいんです。でも少なくとも事業開始の段階では最良の選択をしたいですよね。それは後々に発生するかもしれないリスクを最小にすることにも繋がるはずです。





