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あなたもキャンピングカーをつくろう!

LEGATO改造手記

 

準備編

4.入庫前のパーツ外し

5.改造の要望まとめ

6.さよならスペースギア・・

 


4.入庫前のパーツ外し

 年末・年始をかけて、スペースギアからパーツを外す作業を始めました。フロント部分はそのままですから特に取り外すものはありませんが、切り取られる部分にあるものは全て廃棄されてしまうので勿体無いじゃないですか。右の写真は少し古いですが改造前の状態を撮影したものです。ルーフキャリア、アルミラック、リアラダーなどの後付けパーツは真っ先に取り外しました。ワゴンRに移植できるものは移植して、残りは個人売買で他のスペースギアオーナーの方に譲りました。まあ、このへんは当然ですね。リアの黄色いマッドガード(泥除け)は、そのまま改造後もパーツとして取り付けしてもらおうと思っています。
 内装では、純正の室内カーテンをカーテンレールごとワゴンRへ移植しました。サイズは多少違いますが日曜大工レベルで取り付けられ、今でも十分使えています。あとは何より捨てるには忍びないのが「セカンドシート」でした。私のスペースギアはエクシードUというグレードで、このタイプではセカンドシートがキャプテンシートになっています。はっきり言って運転席より豪華で座り心地が良いのです。リクライニング、回転、スライド、アームレストなど、家具として購入したら結構な値段がしそうなほどです。
 このホームページに別枠で公開予定の「ホームシアター」の中で詳しく紹介しますが、私にはもう一つの趣味「映画鑑賞」があります。120インチのスクリーンにプロジェクターから投影された映画は、音響の迫力も加わり映画館並みの臨場感を味わえます。当初はこのシステムを揃えて感激していましたが、唯一の欠点は「イス」。二時間座り続けら
れるイスが無かったのです。そこで、どうせ捨てるのならと、愛車のセカンドシートを2つとも取り外し、我が家の中に運び入れました。しかし、このシートの重いこと重いこと・・。カミさんと二人で二階の部屋まで運んだのですが、多分大人一人分に匹敵する重量はあったと思います。足のスライドレールが外れないため、そのまま使用しています。今ではすっかり映画鑑賞用シートとして自室を占領しています。車という何時間も座り続けなければならない乗り物用に設計されているためか、適度な硬さが結構GOOD。全く疲れ知らずです。そういえば「レカロ」という有名なシートメーカーでも、室内に置くために専用のレールを別売していましたね。やはり車のシートは「イスの王様」なんだなぁとつくづく感じた次第です。
 セカンドシートを外してからも、何日間かはその状態で買い物などに車を動かしていました。カミさんと息子はサードシートに座ってもらいましたが、メチャクチャ広くなった車内はまるで「リムジン」。大声でしゃべらないと後ろのカミさんまで聞こえない状態でした。また、標準状態より車体重量が大幅に軽くなったため、リアがやや持ちあがり、また加速は今までより数段良くなると言うオマケまで付きました。しかしこれも一時的なこと。キャンピングカーに改造したあとは、多分ノロマなカメさん状態になるんだろうなぁ。さて、入庫準備も終わったためキャンピングカー改造要望のまとめ作業を始めることにしました。

 

 


5.改造の要望まとめ

 改造要望・・。普通クルマを改造するといった場合、純正やアフターパーツメーカーから発売されている様々な部品をチョイスして、自分に合ったクルマに仕上げる作業を指すことが多いと思います。中にはアメリカンタイプに仕上げるため、窓やドアをパテ等で埋めて好みの色にオールペイントする方もいます。今回の私の場合、基本的にはフェスティバル会場に展示されていた「レガート」をベースにしますが、なにせ製作はフルハンドメイド。あらゆる要望を盛り込むことが可能です。お金が許せばですが・・。今現在、「レガート」仕様のキャンピングカーは、数十台が日本の国道を走っていますが、どれひとつとして同じクルマはありません。ベースがデリカではなくハイエース版「レガート」なんていうのも存在します。
 こういったフレキシブルな世界ですから、個性を出さなくてはいけません。わたしは下記のような前提を設けました。

  @ スペースギアの走行性能、快適装備を極力損なわないこと
  A シェル(箱部分)には不要な装備を排除し必要最小限のものに留めること
  B デリカらしさを残すこと

 この前提を基本に1つひとつ要望を組み立てていきました。

1.リアエアコンを使用可能に
  標準「レガート」仕様にはリアエアコンはありません。あれだけ大きな居住空間ですから夏はさぞかし大変だろうと思いました。幸い我が愛車スペースギアはダブルエアコン仕様でリアにもうひとつエアコンが装備されていました。普通に加工を頼むとこの機能が無効にされてしまうので、リアエアコンの操作パネルの移植とエア噴出しダクトの引き回しをお願いしました。結果的には3カ所の噴出口が装備されることになり、操作パネルは室内の足元に専用の台を製作して取り付けてもらいました。あとでも詳しく記述しますが、結構大変な作業だったようです。

2.シェルのルーフ部分に配線引込用の穴を
  私の弟が実家近くでカーオーディオの専門店を開業しており、カーナビやオーディオ関係は納車後に弟のところで工作してもらう予定でした。もちろんこの段階でセキソーボディ社に配線を頼めば見えないように引き回してくれますが、おいおいオーディオ等を買い換えするときに制約ができてしまいます。それに弟の店でやれば兄弟価格で安いので・・。よって、自由に配線を引込できるよう穴を作ってもらうことにしました。雨漏りしないようお願いしたのは言うまでもありません。

3.ドアミラーステーの延長
 本来スペースギアのドアミラーは2本のステーで支えられた結構カッコイイものが付いています。しかし改造後、うしろのシェルが左右に約10cm程度張り出す構造なので、そのままでは後方確認が出来ません。展示場にあった「レガート」はバンベースですから、バン用のドアミラーを華奢な1本ステーが支えて延長している状態でした。「あれはカッコ悪いな」と思っていたので、スペースギアのドアミラーを何とか使用してくれと頼みました。また電動ミラーなので、これらの構造も有効にしてほしいことも当然要求しました。しかし・・、いろいろ検討してもらいましたが、スペースギアのドアミラーをそのまま加工することは物理的に無理ということを伝えられました。もちろん電動ミラー&電動可倒もダメになります。せめて、展示車についていたあのカッコ悪いスチールパイプステーはやめて!と伝え妥協。セキソーさんも考えてくれて、新たに特注のアルミステー(写真)を製作してくれました。ミラーはバン用のものですが、結構サマになったようで友人の反応も上々です。なおこのステーは以後製作される他の「LEGATO」の標準装備品になったようです。よかったよかった・・。

4.サイドステップを左右対称に
  スペースギアには四輪駆動車特有のサイドステップが標準で付いています。初期型では、運転席側は小さめサイズ、助手席側は後部座席用のスライドドア部分まで兼用の大型サイズで左右非対称の状態です。キャンピングカーに改造後は逆に左右対称でないと格好悪く感じました。よって長さの加工を依頼しました。

5.既存リモコンドアロックを有効に
  スペースギアはリモコンドアロック仕様です。この受信機は後部ハッチバックの横付近にセットされています。要望を出しておかないと、改造後に運転席と助手席のリモコンドアロックが効かなくなる恐れがあります。当然、要望していきました。

6.リアのマッドガード(泥除け)の移植
  黄色い泥除けはスペースギア時代に自分で取りつけたもので、オフロード車らしく見えてとても気に入っていました。前輪用はそのまま使用できますので、後輪部分用は何とか加工してでも取り付けて欲しいと希望しました。

7.シェルのルーフ部分に緊急積載用のフックとリアラダーを装備
 ルーフにアルミキャリアを積むと何かと便利なことはスペースギアで実証済みでした。今回もアルミキャリアを取りつけようと思いましたが、「レガート」ほどルーフが広いと高額になることがわかりました。構造上、スペースギアのものは取り付けできませんし小さすぎます(よってワゴンRに移植しました)。そこで、実用重視。緊急時にどうしても室内に入りきらない物をルーフに載せ、ロープで括りつけられるよう「フック」のみを10個ほど取りつけてもらうことにしました。
 当然、ルーフに上るには梯子が必要です。リアにフィットするラダーを注文しました。キャンピングカー専用の大型のものです。写真がなくデザインなどは任せました。
 結果的には納車してからまだ一度も荷物を載せたことはありません。高価なアルミキャリアを付けなくて大正解!。逆にラダーを付けたおかげで、洗車のときにとても重宝しています。また、ルーフのメンテナンス(状態チェック)も気軽にできるので私はよく登っています。

8.据付型コンロ、カセットトイレ、シャワー、エアコン、電子レンジの排除
  さて、いよいよ室内の話です。キャンピングカー初心者の私にとって装備の便利・不要の区別はつきません。便利なもの、
見栄えがするものは製品として存在しますが、別に頻繁に他人に見せるものでもないし、ここはどんどん排除しようと思いました。コンロは車内で使わないだろう(普段使うときは外でバーベキューしている)からカセットコンロでOK。カセットボンベ式のポピュラーなアレです。車検上、カセットコンロでも積んで置かないとキャンピングカーとして許可されませんので注意。
 次にトイレ。カセットトイレという汚物の処理し易いトイレがあります。高級なキャンピングカーやヨットなどはこの形式が多く、見栄えも相当なものです。しかし、子供はまだしも大人はよほどじゃないと使わないだろうと判断し、これもポータブルトイレ(一応水洗)の小さめなものを1つトイレルームに置くだけにしました。納車して2年経ちましたが、子供がたまにオシッコで使う以外ほとんど利用しません。あくまでも緊急用です。
 同じ理由でシャワーも排除しました。旅先では温泉があり風呂には困らないからです。唯一、海水浴で使えば便利かもしれませんが、真夏ならポリタンクを改造した自作シャワーで十分な気がします。エアコンや電子レンジも過剰なので排除。強く便利さを求めるならホテルに泊まればよいと考えています。私の「LEGATO」にはキビキビした走りも追求したかったので、重量過多はご法度なのです。
 ちなみに排除しなかったものも挙げておきましょう。まず、バンクベッドとダイニング。これは旅では重要なアイテムです。もちろん就寝定員にも規定がありますので、要らないと言ってもキャンピンクガー登録ができません。次にキッチンのシンク、いわゆる水道設備です。ポリタンクから電動ポンプで吸い上げる方式で、蛇口をひねると水が出ます。これは時々使用します。旅に出ないときでも、ちょっとした作業(洗車など)のあと手を洗ったりもできるので結構便利です。
 そして冷蔵庫。シンクの斜め下に据付られていますが、旅先や実家帰省時に冷凍ものを手に入れたときなど重宝します。ただ誤ってスイッチを切り忘れたまま放置すると、いくら大容量バッテリー(130A)を装備していたって次に動かすときにはバッテリーが上がってしまいます。といっても、キャンピングカーには通常の車用に1つ、そして居住空間用に巨大なものが1つの計2つ付いているのが普通です。このようなケースでバッテリーが上がってしまうのは居住空間用のものだけです。車用は影響を受けない構造なので、走行に支障はありません。居住空間用バッテリーは、走行すれば徐々に充電されます。また外部AC電源にコンセントを刺せば、エンジン停止状態でも充電が可能です。

9.TV台兼用のくつ箱を製作してもらう
  「LEGATO」にエントランスドアから乗車するとき、1段目(たたきにあたる部分)にクツを置くことができます。し
かし1〜2人ならまだしも4〜5人ぐらいの乗車になると、とてもクツを置ききれません。やはり専用のくつ箱が欲しいところです。加えて、室内にはTVを置く台がありませんでした。間が持たないとき、子供が飽きてきたときにはやはりビデオの再生ができるというのは大きなポイントです。我が家では、子供がぐずった場合にビデオでごまかすことが多いので必須アイテムと言えました。よって10インチ程度のテレビデオ(通常オリオン製かフナイ製が定番のようです)が設置できる台が欲しかったのです。一挙両得を狙う意味で、エントランスドアのすぐ隣にTV台を兼ねた収納家具を作ってもらうことにしました。あらかじめTVのアンテナ端子とAC電源、DC電源のコンセントは台の横に引き回してくれるように頼みました。これで、クツとTVの問題が一挙に解決するでしょう。TVは納車後、向きを変えられるように回転台を設置し、その上にバンドで固定しました。
 余談ですが、車のTVアンテナ(ダイバーシティアンテナ)程度では満足に放送を受信することは難しいようです。ましてキャンプは山の中がメイン。ですからTVは放送受信用ではなく、主にビデオ再生用として割り切る勇気が必要です。予め様々な番組(映画、バラエティ、そして肝心なのは子供番組)を山ほど録画して持って行きましょう。

10.換気扇は高級なものに交換
  標準の「LEGATO」には、換気扇(ルーフベントが正解)が2つ装備されています。ダイニングの真上とトイレルームの
真上です。標準のものは手回しでクランクを回すと白いプラスティックのフタが開閉でき、また小さな換気扇がそこに付いている構造なので、採光と換気が可能です。しかし白いプラスティックでは天窓としては採光不足だし、何より面積が狭い。換気扇の羽根も小さすぎて十分な換気ができるのか心配でした。さらに照明内蔵型なのは良いのですがこれも暗い・・。トイレの中はこれでも良さそうですが、リビングの場合は中でタバコを吸ったりしたら一体どうなることやら。
そこで写真のような高級なタイプのものに交換することにしました。羽根だけでも30cm程度ある本格的なルーフベントです。大きなフタも羽根もスモークタイプのアクリル製で採光は十分。窓のカーテンを閉めた状態でも室内はかなり明るいです。加えて吸気・換気をスイッチで切り替えることも可能。おまけに回転速度も普通の扇風機のように強中弱を切り替えできます。このルーフベントを選ぶと、リビングの照明も写真の蛍光灯が標準になるため、夜の明るさや見栄えも十分。換気扇にはこだわったほうがよいと思います。
 納車後のエピソードをひとつ。ある日、ゴルフボール大の雹(ヒョウ)が降ったとき、トイレの白プラスティックのフタはバラバラに割れてしまいましたが、こちらのアクリル製のフタは全くの無傷でした。

11.ベース車の下半分を白に塗装
   
最後が難題のクルマの「色」でした。ベース車のスペースギアは写真のとおりブルーグリーンとグレーの2トーン車です。そこにシェルを載せた場合の配色に悩みました。三色入り乱れはセンスを疑われますし、全面1色のオールペイントだとコストが嵩みます。シェルの塗装は料金内なので何色にでも塗れますと言われていたので、初めはベース車の2色のどちらかでシェルを塗装しようかと思いました。早速会社のパソコンで後輩とPHOTOSHOPソフトを使い、写真に色を塗って確認しました。しかしグリーンでもグレーでも暗すぎて変なのです。とてもキャンピングカーに見えません。まるで装甲車か自衛隊の車両のように見えてしまいます。あと「濃い色は夏暑い」とセキソーボディ社にも言われました。やはりキャンピングカーは白でないと・・。そこで、ベース車の下半分のグレー部分とシェルを白く塗ることにしました。セキソーボディ社の工場長の計らいでベース車の塗装代はサービスしてくれました。こんな経緯でグリーンと白の2トーンに決まりました。納車後の友人たちの感想は、全面「白」より締りが出て感じがよいとまずまずの評価を得ています。個人的にもお気に入りで、怪我の功名ですね。

 

 

 


6.さよならスペースギア・・

 99年年明け。正月に実家を往復したスペースギア。パーツを外し身軽な状態なのでキビキビとした走りでした。考え抜いた要望書はすでにセキソーボディ社に渡し、あとは1月7日にクルマを持ち込むだけです。3日前の朝、私は駐車場でスペースギアの写真を撮りました。ルーフには何も付いておらずスッキリ。まるでスキンヘッドに剃りあげたかのようです。洗車もしてやったのでピッカピカ!
 思えば、もともとカミさんの兄貴のクルマでした。乗り出し400万円以上するこのクルマを購入したと聞いたとき、正直言うと羨ましく思えたのを今でも覚えています。数年前CR−Xを売ろうと考えたとき、実はパジェロかスペースギアを検討していました。しかし値段が高い・・。4WD車への憧れは、憧れで終わっていました。ところが近年、その兄貴がスペースギアを売ろうとしている情報が入りました。なんでもルーフ部分を擦り、都内の取りまわしに難儀した結果の結論らしいのです。
 スペースギアの車高はハイルーフ車だと2m04cmあり、キャリア等を載せるとデパートやファミレスの駐車場に入れなくなってしまいます。特に都内での取り回しは切実です。また田舎には低い橋げたなども多くあり、通れずに引き返すことも稀にあります。そんな現実に別れを告げたいというのが兄貴の気持ちだったようです。ルーフを擦っていたため、まだ1年半しか
乗ってないにも係わらず、下取り170万円程度に買い叩かれているとのこと。私はこれは神様のくれたチャンスだと直感し、速攻で実家に交渉しました。「オレが引き取るよ」と。もちろん少しイロを付けて200万程度で引き取ることにし、その代わりクルマに付けていたオーディオ機器やカーナビなどは全て取り付けた状態で頂くことで交渉成立!。双方がメリットのあるこの引取り話にカミさんだけは困惑顔でした。しかし私や、実の父親+兄貴に三方から説得され撃沈。哀れ・・。当時私が乗っていたプレリュードも私の弟の人脈経由ですぐ売って代金の足しにしました。
 7日当日。そんな思いがけない経緯で突然手に入ったスペースギアとも今日でお別れです。次に会うときは「LEGATO」という別なクルマになっていることでしょう。
 私と息子がスペースギア、その後ろにカミさんのワゴンRが追従し、一家でセキソーボディ社に乗りつけました。ワゴンRは帰りの足のためです。2台で同社工場前に並んで止めた光景を見て、スペースギアとワゴンRが並んで写っている写真が1枚もないことに気がつきました。これが最後の機会だな・・。後ろ向きの構図でしたが、私は2台の記念写真を撮りました。心の底から詫びる気持ちと、その代わり改造後は長く乗るよという誓いの気持ちとが入り混じっていました。

 

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