散歩者の夢想
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室内プールの僥倖


小六と中学のプールは、生徒が多すぎて、芋を洗う状態でしたので、泳げない私は、プールサイドの水パチャで授業をくぐり抜け、その前は、学校にプールがなかったので、高校入学時は混じりっ気なしの金槌でした。

おまけに小学生の時、伊東の海で波に呑まれ、海水を体内一杯に溜め込んだところ、その潮味と水中の感触が忘れられず、腰パチャと、潮だまりの観察と、磯遊びに徹した結果、浮く気配もありませんでした。

高校のプールは冷〜たく、暗〜く、脱衣場も不衛生そのもので、金槌も凍りつく室内でした。

しごかれたのではありません。体育の先生には恵まれていました。女生徒が飛び込み台に立った時は、健康な肢体が真上に並び、目の遣り場に困ったのですから、水泳の授業はもっと恵まれていました。

昼食を掻き込んで階段を飛び降り、校庭を走り抜け、水着に着替え、K君はコース通りに、私はコースと直角に、K君は背泳やバタフライでターンを繰り返し、私は飛び込んではその勢いで反対側に辿り着き、這い上がっては再び飛び込み、この調子を一シーズン続けた結果、手足バタバタですが、25メートルを、泳げるようになりました。

昼休みの水泳が、歓迎されない程度の認識はありましたが、夏場の真昼に無人のプールです。放っておく手はないですよ。