散歩者の夢想メーリングリストの表紙
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折々の文章


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クリスマスの季節 −1−     2001-12-02〜
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おはようございます。いよいよ師走。

家庭でパソコンに向かっている時は、音楽を流しながらがほと
んどです。パソコンに向かってない時は? 走っているか、お
茶を飲んでいるか、眠っているか、あるいはお散歩。

贈り物の準備は、十月から札束抱えて・・・ 出かけられれば
この地に腰を据えません。

先ずカード探し。伊東屋や丸善や三省堂や駿河台の画材店を梯
子して、わずかな枚数を買うのに、ナントふた月も見てまわり
ます。私のようなお客は、どこのお店でも迷惑でしょうね。で
すから見本のカードも、矢鱈に手にとるような真似はしません。

安い場所? それは浅草橋でしょう。種類も豊富。カードだけ
でなく文具だってフィルムだって安い。お店の名前? なんで
したっけ。数店舗あって、いつ覗いても繁盛しているお店。で
すが、クリスマス・カードは買ったことがないのです。贈り物
を包む「包装紙とリボン」を数年分ほど買い置くだけで、あと
はクリスマスの飾り物を見ながら歩く。浅草橋は昼食後のお散
歩コース。包装紙、パラ売りしてくれないかなあ。


 ※ 


包装紙、コレなんです、贈り物探しのコツは。

その前に、私から贈り物をもらって喜ぶような家族は、我が家
には一人もおりません。わからんのです、家族一人一人の好み
が。長〜い人生を振り返って見て、あったかなあ〜、ナンカ贈
って、嬉しがってくれたこと?

お花! そうそう、お花! あったあった、お花があります。

ワイン? 駄目です、あてずっぽう、酸っぱいの選んだり、重
かったり、甘すぎたり。

シャンパンなら銘柄を決めているので安心ですが、例えばお蕎
麦屋では、メニューを片端から試すのが趣味なので、同じ銘柄
ばかりですと、買う側の私がつまんないですし、そもそもお酒
は贈り物には含めていません。西洋菓子もお料理の範疇。

「随想 中町にて」で書きましたが、訳あって、訳ありの処分
品を、平日の数時間、密かに公然と、販売していたことがある
のです。その頃は、ワークステーションをパソコン代わりに使
っていました。二階の床が抜ける重さのハードディスクを設置、
モデムを買い足し、他の事業所とオンラインで結び、受ける側
もワタクシ一人???・・・ 15年も昔の話。

中町以前は小生、ブティックに入れなかったです。さらにその
何年も前、高級の中でも第一級の銘柄を商う内外のブティック
を、実査する機会に恵まれながら、まあ、銀座や赤坂の専門店
は覗くだけで足が震え、喉が乾き、声を出せない情けなさ。そ
のうえ、今も昔も着たきり雀で、恥ずかしさのあまり目を落と
すと、家人が磨いてはくれるのですが、くたびれきった靴が一
足、そう、靴なんです、最もみすぼらしさが目につくのは。で
もね、売ってみて気づきました。店に立ってる側だって、大金
持ちばかりじゃないってことを。気持ちなんですね〜、双方の
気持ち! その理解力が・・・


 ※


六日の夕刻現在、Goner に汚染されたメールは着信していませ
んが、Badtransは、連日一通は着信、表題がReに続き、MLの、
古い配信番号の付記された汚染メールも三通あります。

汚染メールが届きますと、雛型の文面を添え、送られてきたア
ドレスの頭からアンダーライン記号を除き返信します。先程そ
のお一人から、駆除した旨とお礼のメールが届きました。

ウィンドウズ以前の、有名なワープロソフトが何万円、表計算
ソフトはもっと高かった時代に、数千円のアシストカルクで作
成した帳票数種が今も現役。それを覗いた某銀行の得意先係、
たまりかね、事務員に「今のPCでお仕事をされてはいかがで
すか」と忠告していましたが、その支店も統廃合で今夏閉鎖。

ウェッブ・サイトの見え方を意識しますと、どうしても大勢に
従い勝ちです。普及しているブラウザが十種も二十種もあった
場合、そのすべてを試すより、必要かつ単純な内容に絞った方
が、文章本位の私には無難ですし、汚染される機会も遠退くと
思います。


 ※


十月は節目の結婚記念日でしたが、特別なお祝いは忙(せわ)し
くて無理でした。十一月のある日、せめて家で食事をと、俄か
にお花とお菓子とお酒の三点セット。

お菓子は、JRの最寄駅から駐車場へ向かう途中、新発売の数
種類を二個づつ購入。お酒は、駐車場近くの安売り店で、瓶と
ラベルの見映えする山積みのワインから大瓶を一本。


さて、お花・・・

JRの駅から私鉄の最寄駅まで単線を利用しますと、体が芯か
ら冷え切ってしまい、さらに十五分の徒歩が加わりますので、
時間があまりにもったいない。そこでJRの最寄駅から徒歩五
分の、アパート群の一角に月極駐車場を借りています。ここが
ごく稀に、一台分だけ豪雪地帯になる駐車場です。駐車場から
家まで大きく迂回して帰りますと、花屋が四軒、いえ、五軒あ
ります。

飲み屋が上客なのでしょう、個人客が少なく、枯れかけた鉢花
が出入り口を狭め、切り花の印象とは程遠い主人が商う高架脇
のお花屋は、割高ですがよい花がある。

たまたま行き過ぎてしまいました。次の二軒はすでに閉店。も
う一軒はコリゴリ。残るは一軒!

淡色のカーネーションでよかったのです。淡色のバラでも・・

焦りましたが買えなかった。今回は豪華は除外。包装紙もリボ
ンも無用。僅かでよいから、見事な花が欲しかった!

ここから選んで下さい、どれもその値段ですと、床置きのバケ
ツを七個も八個も引き寄せてくれましたが、また来ますと店を
出て、気持ちを二点セットに切り換えました。


 ※


散歩の候補地に、佐野を経由して出かける「あしかがフラワー
パーク」があります。フジの開花期は、混雑を嫌い敬遠してい
ますが、数週間前に訪れた時は、園内のレストランで一人千円
以上の食事をすると、入場料が戻ってきました。しかし今回は
入場無料! ですと食事の予算は自然に園外に傾いてしまい、
お昼は佐野市内のスーパーで味噌煮込み饂飩(うどん)。饂飩の
字、虫眼鏡がないと手書きは無理。

入口では、特売中の花売り場に列が出来ていましたが、園内で
出合ったお客は全部で七人、うち西欧系の外国人二人。一方、
花売り場の店員とは別に、園内で見かけた係員は、草木の手入
れと、椅子運びと、レストランの窓拭きと、葉牡丹を並べてい
る合わせて七人。冬場に収支の均衡を維持するのは大変なので
しょう。

日陰の芝には霜、小川には薄氷。

園内要所の白い椅子を、積み重ねて運ぶ軽トラックを遣り過ご
し、植木職人と会釈を交わし、遠すぎて、何を描いているかわ
からない中年女性の後方から雑木林を眺め、「嗚呼、あの構図
だな」と勝手に納得、さらに奥に進み、塀際の池で、井頭公園
とは違い、人を人と思ってくれる鴨に「お休みのところ失礼し
ます」と声を掛けたところ、群れは一層混乱の体(てい)

実際には枯草を踏んだだけでしたが、池之端?で寛いでいた群
れがアタフタと池に走りこみ、一羽はご丁寧にも飛び立ってド
ボン!が合図、隣の池の鴨まで、残らず向こう岸に身を寄せて
しまいました。ダウン・ジャケットが羨ましい。


 ※


東京は暖かいと、ダウンのベストに、ダウン・ジャケットを重
ね着しながら働いている土地(海外)の人が話していました。

今朝は寒いであろうと、一枚余計に着たのですが、走り始めか
ら汗をかいてしまい、爽やかさは一割減。

街灯が一つもなく、引っ掻いたような月明かりで人の気配を察
するには、足音一つが頼りです。衝突を避けた真ん前に散歩者
に従う黒い犬! 終始無言でしたが、犬も驚いたと思いますよ。

今冬はいつもより暖かく感じられます。厚手の肌着を重ねたの
がよかったのでしょう。着膨れて、酸欠が心配になる通勤電車
が信じられません。

マフラーは息苦しいです。家人に、衿も裾も擦り切れて、糸が
ばらけてしまったコートを「買い換えなさい」と叱られました
が、今のところその気にもなれません。

一人は四半世紀、もう一人は半世紀、顔を合わせていた知り合
いに病気が見つかり、案じていましたところ、先週は親戚に突
然の不幸が訪れました。

闘病中の二人は、伴侶に先立たれ、十年ほど一人で暮らしてき
た男女です。一人は中卒後に一所で働き続け、定年後も延長就
労、今年の二月から年金を全額受給、ひと月前に症状が現われ、
明後日(十四日)に手術します。

もう一人は今夏に衰弱、近所に入院、改めて紹介された病院で
検査を繰り返しましたが手術は回避、今は勤めを辞めた娘さん
が自宅で介護。二人ともお子は皆さん自立、お孫さんにも恵ま
れ、扶養の義務はありません。

亡くなったのは大正生まれの親戚です。先週、母と電話で話し
た直後に、閉鎖された銀行支店の、ATMの前で倒れました。
葬儀では、町会の皆さんが、喪服の上から半被(はっぴ)を纏っ
ていましたが、背中の印は、久しく目にしなかった昔の町名。
告別式の翌日、喪主から母にお礼のお電話

「○○町会から二人も挨拶に来るというのよ、心当たりがない
の、会っても大丈夫かしら?」

「これからは、困ったこと分からないことは、先ず息子さんに
相談するのですよ。名前も、さん付けで呼んであげるのよ。」

○○は、各所で使われている住所表示の一部で、広域を指す地
名と理解しており、○○だけの町名は聞いたことがありません。
父のときもそうでしたが、遺族に付け入る商慣習が横行してい
ますので、悲しみが増すのでしょう、母の受け答えに、涙ぐん
でいたそうです。

循環器が、頑健ではないのは承知しています。しかし、何より
も気持ちがしっかりします。走り始めた理由はこの辺りかも。
一寸先は闇でも、走れる限り走りましょう。

「モノの豊かさを見直そう」の掛け声は遠退きましたが、真冬
の闇夜にも暖はあります。ところで、この時代に温(ぬく)まっ
ている人は、まさか、着膨れのし過ぎではないでしょうね。


 ※


包装紙を買っておきますと、贈り物選びが楽になります。金額
の低い品物を、包んでもらうのは悪いです。包んでもらう手間
暇が、労働の生産性を損なってしまうようで、理屈ではなく気
持ちが遠慮。

生産性なんです、私の関心の一つは

取次さんが一社、行き詰まったと報じられていましたが、この
程度で活字文化が滅びるなんて考え過ぎ。

本は売り物です。当然でしょう。しかしホンが売り物なんて、
一体、誰が決めたのでしょう。商業出版社が滅びても、ホンの
生産性は、低下するどころか向上しますよ。

取次さん行き詰まりの報道より少し前、通勤電車で憮然とさせ
られたことがあります。社内吊りで、哲学の新刊本が、一冊単
独ではなかったのですが、一流の著者名とともに広告されてい
たのです。

哲学本は、蓄名や蓄財が内容の流布よりも優先するのでしょう
か。哲学に限りません。経済本にも政治本にも、同じ疑問を抱
いています。

以前は、本の中身と出版活動に、表現者が真摯であればあるほ
ど、齟齬の生まれる余地は少なかったと思います。蓄名や蓄財
と文章表現は友好関係にありましたが、これからは違います。

共有媒体の時代では、部数を競い、紙幣を印刷するような出版
事業に相応しいホンは「蓄財の哲学」位でしょう。複写された
労働は泡であって、配分に算入できないのではありますまいか。

著わす側も同様です。ホン(本の中身)は、一人でも多く読ま
れた方がよいに決まっています。えっ! 密かに読まれた方が
よいホンもあるのですか。お金にならないのならホンは出さな
いのですか。

文章表現の値打ちは、活字ではなく中身(内容と文体)にある
と思います。無論、読者層の広がりと中身の良否は必ずしも一
致しませんが、もし一般的に好まれるホンであれば、先に共有
媒体で公開しましても、出版事業は採算が合うのでは?

意思疎通の基本である言葉の表現は、感受の機会均等も約束し
て欲しいです。将来の生産性に寄与すること、少なくあります
まい。


 ※ 


「クリスマスの季節」を、はじめから読み直して坐りの悪い部
分を改めました。文章が溜まってしまいますと、後で大変です
から。

もっと開きなさい!と言われそうですが、ヒラガナが多くなり
ますと、底の浅さがバレそうなので、無理して漢字を多用して
います。

漢字? 知らないのです。辞典の手垢が厚くなる訳です。私の
素顔の漢字力は↓

創めから黄泉なおして、据わりの悪い部文を新ためました。文
章が貯まって終いますと、跡でタイヘンですから。

 
 ※ 


十一月も下旬になりますと、新年の手帳探しがはじまります。
近年はビニール製の透明な表紙に、連載漫画の主人公が刷りこ
んである、ちょっと持ち歩くのに勇気の要るデザインに傾斜。

手持ちの手帳は、六年前に買ったビニール製の黒表紙で、罫線
以外は無地、表紙の金色の文字は掠(かす)れて読み取れません。

IDやら暗証やらが書き込んでありますが、本人も判読不能の
ため、読まれても被害は少ないです。また二重ファイルが習い
性ですから、紛失しても不便になるだけで、大して混乱もあり
ますまい。

文具店の手帳も昨今は種類が減ってきました。早目に出かけて
も選択の余地が乏しく、濁色や暗色がやたら目について、買い
気を削がれてしまいます。デザインまで不景気に迎合する必要
はないのでは? お前だって黒表紙ではないか!ですって。黒
表紙に換えたのは泡期のず〜と前から。それ以前は、小学校や
中学校で使っていた紙の表紙のノートでした。

はじめてクリスマスに贈った翌冬、手帳が十分に使われていた
のを知ってからは、小振りでも分厚く目につきますので、探す
のに慎重になっています。お金があればなあ〜、ニューヨーク
でも、ロンドンでも、デュッセルドルフでも、ミラノでも飛ん
で行くのになあ〜、一冊千円ほどの手帳を探しに。

 
 ※ 


昨日(十五日)は真岡鉄道に沿って北上中、空の青さに痺れて
しまい、ハンドル操作が覚束なくなり高台に臨時駐車、益子で
天を仰ぎました。

那須や日光の山々を越えてきたのでしょう、暗雲が南に広がり、
戦慄を誘う声で吼えたのです。

雷鳴? いいえ、日本海上空の密集から解放され、雲が伸びを
したのです。

青いですね〜、空! 遥かですね〜、雲!

 
 ※ 


百二十年余り続いた区立の小学校、気づいたら名前が変わって
いました。残ってよかったですね〜、と思ったら小学生が消え
てしまい、制服姿の男の子がゾロゾログダグダ歩道を塞ぎ、お
やおやと呟いた声が聞こえたのでしょう、今度は一人残らず女
の子に変わっていました。

一つの区立小学校と、二つの私立高校の、建て替え中の仮校舎
として、消える運命の建物が使われていたのです。

今朝は背広姿を発見できませんでした。東京はコート一色の通
勤風景・・・

私が我慢? 確かに我慢しなければなりません。体感温度に差
があるのです。効きすぎた暖房は快適ではありません。

不快を我慢してまで燃料を浪費、空気を汚染する経済が、二十
一世紀も延々と続くのでしょうか。因みに、朝、走っています
と、夏場は咳一つ出なかった肺から黒ずんだ痰が出ますので、
東京圏に暖房の入った時期が過去二十年間、自ずと判ってしま
いました。





「折々の写真/千葉県の公園」より旧学習院初等科正堂 




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