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折々の文章 |
──────────────────────────── クリスマスの季節 −108− ──────────────────────────── 昨日(六日に)昭和通りで拾ったタクシーは○○無線。三十年 前の銀座は平日の深夜、○○無線が二列に並び盛観でした。私 は市場調査を除きますと、自分から高級料飲店を利用した経験 がありません。銀座の高級店は上司に連れられ。都内の高級店 は市場調査の対象として。 深夜残業時は、上司の机からタクシー券を拝借して帰宅しまし た。タクシー券は事前に上司の考えが部下に示され、折々の許 可は不要だったのです。深夜残業が続きますと、タクシー内の 無線交信から、頻繁に利用する会社の名前を覚えてしまい、出 迎える場所も聞こえてしまい、あっ! またあの社の連中、午 前様じゃないか! 困ったものだ! ←私が困る話ではなかっ たですね。 二十歳代の職場環境と二十歳代の上司の善し悪しは、言葉に尽 くせないほど大切です。 拾ったタクシーの運転手さん、雨は困る、お客がさっぱりだと こぼしていました。○○無線のお仕事は二年でしたが、先輩か ら聞かされ昔の銀座も知っていました。今は夕立ですと、お客 は飲んで待つのではなく、家へ帰ってしまうそうです。昨夜の 銀座は、二時から三時までお客がなかった……。 ※ 日本橋川は、湊(みなと)橋に続いて豊海(とよみ)橋で隅田川に 合流、すぐ下流に永代橋、上(かみ)手に隅田川大橋。 神田川は、浅草橋に続いて柳橋で隅田川に合流、すぐ下流に両 国橋、上手に総武線の鉄橋。配置は両者似ています。水面も 分岐したのですから両者は似ている筈。しかし多少違って見え ます。神田川は、左衛門橋辺りから屋形船の係留が始まり、柳 橋にかけては護岸に船の乗り場もあります。上流に大雨や長雨 があると、目も鼻も覆うほどの汚れですが、普段は潮の香(か) のする親しみ易さ。 日本橋川の下流にも船影はなくはないです。潮の香は神田川よ り強いです。しかしなぜか浮遊物、つまり漂っているゴミが目 について荒(すさ)んだ様子……さえ関心を持たれない(?)ビル の谷間。 ざっくばらんに言いますと、神田川筋は万世橋を過ぎた辺りか ら繁栄を過去に置き去りにした気配が漂い、神田川の存在で辛 うじて無味乾燥から免れている一方、日本橋川流域は日本銀行 を筆頭(?)に、上手には大手町や九段下、下手にはお江戸日本 橋や兜町と、今後も五百年は陽が昇り続けるであろう立派なビ ルが覇を競い、川面を眺め、モノ想いに耽(ふけ)る寂れたヒト は私以外一人もいません。←多分ですよ。 事務所も集合住宅も建物の格が違っています。神田川下流域と 日本橋川流域の違いは、隅田川の河口域とそれより上流の関係 にも当てはまるかも。 双方に共通する点もあります。神田川下流や日本橋川流域だけ でなく、関東平野全域に共通する点です。 |