今回は、先月参加した『お米の勉強会』で学んだ内容です。
【カドミウム汚染米の実態と人体に対する影響、
どのような検査をすれば、人体蓄積量が分かるのか?】
※『お米の勉強会』とは、その名の通り日本の主食「米」をテーマにし、月一回勉強会を開いている。
1986年10月、有機野菜に関心を寄せていた主婦らが中心になって結成。現在に至っている。
講師は、生産者・流通業者・学者など、さまざまな方に依頼し、
流通のしくみ、減反、補助金、米の安全性、肥料、貿易、美味しい食べ方・・・・・
お米に関わることはなんでもテーマにする。
お米について話し始めると尽きない。どんな意見でも自由に述べ合い、
『しっかりした消費者』を産み出す。
勉強会の世話人は消費者立場の女性たち、会員は、農業者や流通業者など全国に約350人。
テーマ:《カドミウム汚染米とカドミウム障害について》
日時 :平成12年6月3日
場所 :兵庫県 芦屋市民センター
講師 :富山医科薬科大学・加須屋 実 教授
10年前に淡路島の洲本でカドミウム汚染米が出てからカドミウム汚染米に
取組んできました。そして、その原因が三洋電機の「充電式・ニカド電池」工場からの
排水と知り、新たなカドミウム汚染が私共の便利な生活を支えているニカド電池である事に
気付き驚愕しました。それ以来ニカド電池工業会と話合い回収協力を約束し、
電池回収ボックスが設置され、国にも働きかけリサイクル法が施工されました。
ところが10年経った現在でも食糧庁の調査でかなりのカドミウム汚染米が今なお
収穫され、流通している事を知り驚きました。かつての汚染対策の不十分さが原因です。
また、ニカド電池の回収率が20%の低さに驚きました。
原因は私共がカドミウムの人体汚染の危険性を知らないことです。
イタイイタイ病は過去の特殊な事と思っていませんか?
ところが、僅かの人体蓄積でも腎臓に障害を起こすのです。
そこで、世界的権威である加須屋先生に、日本人がどれほどの量のカドミウムを
腎臓に蓄積しているのか、ごく初期の腎臓障害とは、どんな症状なのか、
どのような検査をすれば分かるのか、教えていただきました。
カドミウムは体内に入ると、腎臓内の近位尿細管に張り付き、悪影響を及ぼす。
腎臓は、血液中から尿を作り出す役割を果たしているが、
原尿は1日1人当り約160〜180gとも言われています。
原尿には血液中から吸収した水分・栄養素が殆ど残っており、それが、近位尿細管等を
通る事により、それらの水分・栄養素の90〜100%が体内に再吸収されます。
(残りが尿となり体外へ) カドミウムは、近位尿細管機能異常を起こし腎臓の再吸収障害を
発生させます。また、栄養素の吸収が出来ないばかりか、結果、血液が酸性化され、血中に
カルシウムが溶け出し、骨軟化症をきたし、イタイイタイ病が発生する。
一度体内に入ったカドミウムは、二度と排出されること無く蓄積されてしまう。
食品衛生法では、カドミウム汚染許容基準を玄米で1.0ppmとしているが、
これを1人1日当りの摂取量に置き換えると160〜200μgとなる。
これに対し食糧庁は昭和45年に消費者感情を考慮し政策的に
0.4ppmを許容基準としました。
これを1日1人当りの摂取量に置き換えると80〜100μgとなります。
さて、日本人のカドミウムの平均摂取量は1日当り50μg。非汚染地区の平均摂取量は
1日当り20〜30μgです。
医学的側面から見ると、腎臓に影響を与えないだろうと思われる許容基準は20〜30μgで、
これを玄米汚染濃度に置き換えれば0.1ppmとなる。1日に当り50μgを摂取していると
4%の人に尿細管障害が起きると言われ、110μgを臨界値とし、それ以上だと
イタイイタイ病が発生してもおかしくないとされています。
カドミウム濃度の測定値は『平均値』です。各地域で収穫された米の『平均値』です。
○○県○○地区のカドミウム濃度の平均値は0.37ppm(食品衛生法では合格のため
流通します)ですが、その中の最小値は0.08ppm。最大値は1.48ppmとなっています。
つまり、濃度測定は『平均値』ですから、まったくあてに出来ません。
(汚染地区のデータは当店だけが所有)
1995年の新食糧法施行後は自主流通米の準汚染米(1.00ppm〜0.4ppm)の
すべてが買い上げられなくなっているし、抜本的対策をしないまま準汚染米を
作りつづけている。元より残留農薬検査、残留重金属検査をしなくても米を作って良いという
日本の法の盲点をついて、米作り、流通に責任を持たない・持てないシステムならば、
食糧庁は、カドミウム汚染地区の調査結果を公開するべきだ。
体内のカドミウム蓄積量は、尿検査の“β2マイクログロブリン検査”を行えば
分かるそうです。検査項目に入れてもらい、自分の実態を把握しましょう。