初版作成日2005年06月11日
最終更新日2005年06月12日

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■Do it yourself ! Synthesizer - Vol.12■

PS-3100クローン レゾネータモジュールの製作

 モジュラーシンセの製作を始めた当初から、ぜひ加えたいモジュールの1つとして考えていたのが、KORGPS-3100に搭載されていたレゾネータのクローンモジュールです。1977年にデビューしたPS-3100は、初期のYMOのアルバムで、主にリードやSEに大活躍したシンセで、特にレゾネータを使ったサウンドは、このシンセを特徴的付けるサウンドと言えるでしょう。
 レゾネータ回路の原理は、その名の通り「共振回路」で、簡単に説明するならばパラメトリックイコライザのピーキングのようなイメージです。PS-3100に装備されたレゾネータ部は、3つのレゾネータを持ち、それぞれのピーク周波数を100Hz〜10kHzの間で、独立して設定が可能で、さらにLFO(KORGの製品ではMGと呼ぶ)でピーク周波数を「変調」することが出来ました。
 PS-3100が登場した1970年代には、レゾネータを搭載したシンセがいくつかありましたが、その中のpolymoogは3バンドのレゾネータを搭載していますが、PS-3100のようにピーク周波数をLFOで変調させることは出来ませんでした。

レゾネータ回路

 回路は、出来るだけオリジナルのサウンドを再現したいとの思いから、ほぼオリジナル回路通りとしました。(回路をパクらせて頂きました。KORGさん、ごめんなさい。)

レゾネータ回路図(2ページあります)

 この回路のポイントは、3系統あるレゾネータ回路(多重帰還型2次BPF)にCDSフォトカプラを使用して、ピーク周波数を制御していることと、このCDSフォトカプラの電流をCV電圧で制御するアンチログ回路です。オリジナルの回路では、CDSフォトカプラに、浜松ホトニクス社製のHTV-P873D(1つのパッケージにCDS出力部が2個封入されたタイプ)を使用していますが、現在このタイプのフォトカプラを入手することは、極めて難しい状況です。そこで今回は、手持ちの部品にあったシングルタイプのHTV-P873-G35-380を使用することにしました。(浜松ホトニクスのサイトによれば、現在製造部品が調達できないことにより、CDSタイプのフォトカプラの製造を中止しているようです。)
 また、レゾネータ回路のコンデンサ定数については、実測したフォトカプラの特性により、設計の見直しをしています。これにより、ほぼオリジナルスペック通りのピーク周波数可変範囲(100Hz〜10kHz)を得ることができました。OPアンプはオリジナルでは1458を使用していますが、今回は、個人的な趣味の問題?で、TL072を使用しています。あとはお好みに合わせて、4558や5532などに差し替えてみても良いでしょう。

CDSフォトカプラの選別

 CDSフォトカプラは、その構造上、特性のバラツキが避けて通れません。このため今回製作するレゾネータのように、複数の素子を使用する場合には、事前に個々の素子の特性を測定し、値のバラツキや特性カーブ等がなるべくあった素子を選別することが望ましいようです。そこで、あらかじめ手元にあった18個のフォトカプラの特性を測定し、特性がなるべく近い6個の素子を選別して、使用することにしました。

CDSフォトカプラ特性測定結果

調整手順

 調整は、フォトカプラの特性のバラツキが一番大きい高抵抗のエリア、つまりレゾネータの周波数が一番低いポイントで調整します。

  • パネルの"RESONATOR1〜3"と、"CV1"のツマミを"0"にセットします。
  • AUDIO入力に100Hzの正弦波を入力し、それぞれのレゾネータ回路の出力をオシロで観測します。
  • 基板2にあるレゾネータ調整用トリマを回し、それぞれのレゾネータの出力の振幅が最大になるように調整します。
  • AUDIO入力に〜1kHz〜10kHzの正弦波を入力し、"RESONATOR1〜3"が大体同じ位置で、各レゾネータの出力が最大になることが確認できれば調整は完了です。
完成したレゾネータモジュール

<スペック>

  • RESONANCE(レゾネータ量)
  • RESONANOR1〜3 (ピーク周波数 100Hz〜10kHz)
  • CV1(モジュレーション量)
  • LFO FREQUENCY (0.08〜8Hz)
  • AUDIO IN
  • AUDIO OUT
  • CV1(LFO)、CV2入力
  • LFO出力(±5Vp-p)

 

基板実装は、得意の亀の子実装

工作が容易な、サンハヤトの10kサイズの基板を使用したため、基板を2枚に分けて製作しました。

レゾネータ基板1

入力LPF、レゾネータ回路、出力バッファを実装。

上部の黒い円筒形の部品が、CDSフォトカプラ。

レゾネータ基板2

アンチログ回路、LFO回路を実装。

パネルはいつも通りのスクリーン印刷

最近、腕が鈍ってきたかなぁ〜。

 

デモサウンド

デモサウンドですが、いつもの通り、ホワイトノイズを入力して遊んでみました。

レゾネータモジュールデモサウンド(mp3)
(耳を痛める恐れがありますので、音量に注意してください。)

3つのピーク周波数の変化により、なかなか不思議な効果が得られるモジュールです。いろいろと遊んみましたが、特にレンジの広い(和音やディストーション系)サウンドに効果的ではないかと思います。


現在はここまで・・・

今後の予定構想

 ネタ帳は増える一方です。時間が欲しい〜!です。
  • LFOモジュールに追加する汎用加算、乗算回路
  • PICを使ったノイズジェネレータ回路(VCOモジュールに実装)
  • トランジスタラダー型(MOOG型)VCF
  • PIC(PSoC?)による分周パラフォニック音源モジュール
  • polymoogの固定、可変レゾナントフィルター
  • KORG PS-3000シリーズのレゾネータの再現モジュール
  • Steiner-ParkerタイプVCFモジュール
  • TB-303クローンモジュール
  • アナログディレイモジュール
  • 2個目の木枠作り
  • これまで製作したモジュールの評価、追加ドキュメント、さらなる改良
  • 製作したモジュラーシンセを使った音楽作り 等々

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