●スペイン(2)

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#1328 海外研修日記(25)
新さん 1991/11/15 19:57
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マドリドからセヴィリアに向かう。飛行場についたらドピーカン。暖かい。急きょ予定を変更してその場で車を借りる。コルドバ、グラナダ、出来たらコスタ・デル・ソルまで行ってみるつもりだ。
コルドバ。ローマ時代に作った橋がそのまま残っている古い町。圧巻はモスクで規模がでかい。スペインは5世紀にわたってムーア人(回教徒)に占領されていたから回教の影響が強い。立派な寺院でその中の柱は畏敬の念すら覚えさせる。
ところがこのモスクの中の中心部にいきなりキリスト教の祭壇がある。パイプオルガンが鳴り響いている。キリスト教徒がここを取り戻したとき、モスクはそのままに中に教会を作ってしまった訳だ。回教は偶像崇拝を固く禁じているが、そのモスクの中に、偶像中の偶像、キリストを祭ってしまったのだ。
モスクを壊さずそのまま残したのはキリスト教徒の寛容のなせる技か、それとも飽くなき復讐か。どうも後者のような気がする。これは執念深そうだ。なんともはやすさましいものがあった。宗教は恐い。
コルドバではユダヤ街もよかった。細い迷路のような道の町で、玄関の鋳鉄の門の中はきれいな中庭(パティオ)になっていて、それがきれいにしてある。京都の坪庭みたいなもんですね。しみじみしました。
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グラナダまでオリーブの畑の中の山道を200km。途中山にへばりついて増殖したような真っ白い壁の村がある。まるで岩波版絵本の「はなのすきなうし」に出てきそうな村だ。
グラナダ。ここに来るならホテルはアルハンブラ宮殿の中の「パラディオ・デル・サンフランシスコ」をとりたい。今回は予約でいっぱいで駄目だった。残念。
アルハンブラ宮殿。すばらしい。回教の宮殿だがこんなにモスリム様式がいいとは知らなかった。回教は偶像を禁じているから、装飾のパターンは1)幾何学模様、2)コーランの教典、3)植物模様に限られる。その各々が絡み合い、永遠の回帰を象徴するように壁一面を覆い尽くす。装飾様式はタイルのモザイクと漆喰レリーフ。スペイン南部の強い日差しに照らされて濃い陰を作る。タイルのいわゆるアズリアンブルーが美しい。
ここの庭園がすばらしい。ぜいの限りを尽くして作り上げたこの庭は水がいたるところに引かれて、夏でも涼しいという。この庭だけでも見に来る価値がある。
ここに来るなら講談社文庫でも出ているジョン・アーヴィングの「アルハンブラ物語」をぜひ読んでおきたい。私は宮殿の売店で(日本語版を)売っているのを見つけて買ったのだがこれがおもしろい。スペインと、スペイン文化がよくわかる。
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マドリドではちょうど「中東和平会議」が行われていたのだが、こうやってみるとどうしてここなのかがよく納得できる。地理的にもアラブとヨーロッパの中間にあり、歴史的にもその内部に深く回教文化を内包している。それは歴史の必然とも思える。
スペインは光と陰の国である。細やかな陰影を大事にするウェットさは奥が深い。
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スペイン総括
●スペインは良かった。
誰だ、スペイン人は働かないっていったのは。よく働くし、屈託がない。マドリドなんか、ファッションが素敵だったし、女の人が猛烈きれいだった。スペインは未だに貴族の国だが、この特権階級の女の人は明らかにきれいで素敵だった。
●バルセロナはセンスが良かった。
ここは何もかもが知的な臭いがする。
●セヴィリアは多感な青年のように日の匂いがした。
●古い歴史と、文化遺産を持ち、光と陰のひだを持つスペイン。
●スペインから持って帰りたいもの。
フィノ(食前酒)シェリーです。
皮製品(安い)
女の子(とにかく可愛い)
日の光(影の元)
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さて、次はドイツだ。
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