だって、英語がぜんぜんしゃべれないんですもん。個人で旅行するなんて無理よ。
世界は英語で動いているわけではない。人間の世界は人間の言葉で動いており、まあ大体似たようなことをしゃべっているものなのだ。どんなに困っても全く気持ちが通じなかったことはない。気持ちが通じればいいのであって、言葉が通じる必要はないのだ。
本当に困ったら、そのときは知らずに日本語でしゃべっているものだ。その点、関西人は強いぞ。市場で「たっかいなあ、まけてえな」と「日本語」でまくし立てているのは関西人である。関西弁はひょっとしたら国際語かもしれない。少なくともちゃんと通じていることはたしかだ。
本当に怒ったときも「日本語」が出る。それでいいのだ。まず日本語で怒鳴っておいてから善後策を考える。まず日本語で第一声を放っておくと、意外に次の言葉がすんなり出てくるものだ。
海外旅行は六つの単語で出来る。
「こんにちは」
「ありがとう」
「さようなら」
「どうぞ(ください)」
「はい、いいえ」
「いち、に、さん」
これだけである。これをその国の言葉でそのまましゃべることが出来れば、それだけで快適で楽しい旅行が出来るだろう。これだけはどこの国に行ってもすぐ実践していただきたい。この六つの言葉が出来るとほんとうの「路地裏旅行」が楽しめるはずだ。