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『Peter Gabriel (IV)』
アーチスト:Peter Gabriel(ピーター・ガブリエル)
1982,Real World Music LTD.
カリスマ的プログレ・ミュージシャンの到達点
ジェネシスの中心メンバーだったはずのピーター・ガブリエルがソロに転向し、リリースした4枚目のアルバム。ちなみに、ピーター・ガブリエルはソロになってから出したアルバムには、この4枚目にいたるまで、ずっと「Peter
Gabriel」というタイトルをつけていて、1とか2とか4というのは、聴く人が便宜上そう呼んでいるに過ぎないのです。
この「4」に至るまで、自分のアルバムのタイトルに「Peter Gabriel」とつけつづけた彼の真意はどこにあるのかは知る由もありませんが、これが「Peter
Gabriel」シリーズの最高傑作であると私は思います。
全体にアフリカン・ビートを大幅に取り入れています。アフリカ出身者のパーカッション・チームを動員し、ゲート・エコーを重ね、多重録音を積み上げて、重厚なリズムを刻んでいます。ただダンス向きにリズムが刻まれているというのではなく、ジャングルの中のおどろおどろしい雰囲気も見事に演出しています。
個人的には、壮大なスケールの砂漠の風景が目前に広がるような感覚をおぼえる2曲目の「サン・ジャシント」、硬質なビートを刻みつつポップな3曲目の「アイ・ハヴ・ザ・タッチ」、牢獄に閉じ込められているような人に希望を与えようとする7曲目「ウォールフラワー」などがお気に入りです。
しかし、全曲を通して聴くと、力強い曲、激しい曲、雄大な曲、柔らかな曲など、実にバランスよく配置していることにも気づきます。
ポップで気軽に楽しめる音楽だけを求めている人には、向かないかもしれませんが、重厚な音とポップな感性が融合したら、そしてエスニックなリズムとエレクトロニクスが融合したら、こんな音楽ができるんだよ、というピーター・ガブリエル的実験の集大成です。
(2007年5月4日記)
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