「ひ…光が……虹のように…差し込んで……」

 

 


「虹?」

 




  の視線の先を見つめると、天井近くのステンドグラスから陽の光が差し込んでいるのが分かった。



「……虹のよう………。こんなセリフ…前にも言ったことが……あったような……あれは……」





 

 

 

 

 



「あ……マルチェロさ…ん……」



 しばらく を抱きかかえて静かに時間だけが過ぎていくのを、私はその古ぼけた教会の中で待っていた。彼女の目蓋がゆっくりと開き、私を見つめる。

 

 



「気付いたか?具合はどうだ?」

 



「……はい…もう大丈夫です…。それに…思い出しました……。ワタシ…私の記憶は…消えることなど…なかった。記憶をなくす前もなくしている間も……ずっとずっと…マルチェロさんが好きだってことを…」



  は私を見つめ、そしてゆっくりと手を差し伸べた。


 私は、その手を取って、そしてそのまま の腕を引いて自分の胸の中へと抱き寄せた。

 

 

 



……愛してる…」

 

 



「……私も…私も愛してます…」

 

 




 私を見つめる の瞳が切なくて、愛しくて、私は彼女にそのまま唇を重ねた。

 

 

 



 まるで花の蕾から花びらを剥ぐように、私は の唇に何度も何度もキスを重ねていく。

 



「っ…ん……」


 口付けの合間に軽く吐き出される の甘い息。

 




 苦し気でいて、それでいて蕩けそうな の表情が私の彼女への想いをさらに進ませる。


 

 

 

 




 長い口付けの後、 は私の服を掴んで崩れ落ちそうになるのを堪えていたことに気付く。

 



「好き…です…マルチェロさ…ん……好き……私のマルチェロさんを思う気持ちはこれからも…ずっと…ずっと変わりません……マルチェロさんだけを…ずっと愛していきたい……」







……。歯止めがきかなくなる…そんな可愛らしいことを言って私を喜ばせるな…」


 私は の耳元に唇を寄せて、そっとそう彼女に囁いた。

 

 




「だって……マルチェロさんが本当に…好きだから…」

 

 

 

 



「…………。私もただの男だということを今、思い知った……愛する者を前に理性など砂でできた城のようにもろく崩れ落ちるものなのだな」

 



「え…?」

 

 

 



、今、ここでお前を愛してもいいだろうか?」

 




「マルチェロ…さん…」

 

 

 

 



「お前がダメだと言っても、今の私にはその願いを聞くことはできないがな」

 

 

 



「……はい……」

 


  は戸惑うこともなく、優しく私に微笑んで、そしてゆっくりと瞳を閉じた。

 


 それが合図となって、私は再び に口付けた。

 

 

 

 


  の言った虹のように陽の光が差し込むこの場所で…



  と初めて出逢ったこの場所で……

 




 私は を愛したかったのだ。

 

 

 

 



  に顔を近付け、その柔らかい唇に舌を這わせる。

 

 

 



「あっ……んっ……」



 それだけの仕草で、 からは甘い声が、そして甘い吐息が漏れる。

 


  の上唇と下唇を交互に甘噛みして、そして深く口付けていく。さらに、私はゆっくりと唇を割って の唇の中へと 舌を滑り込ませた。

 

 


「んっっ……んんんっ……」

 



 塞がれた の口の中で出された甘い声が私にも伝わった。どれくらい唇を重ねあわせていただろうか…。繰り返す口付けに の身体の力はすっかり抜けていた。

 



「んっっ……」

 



 長い口付けから解放した後の の瞳は、涙で潤んでいて、口付けを繰り返していた の柔らかい唇は紅く濡れていた。

 

 

 


……」

 


 私は の上着の紐をそっと解いて露になった の膨らみにそっと手を置く。

 



「マル…チェロさ……」

 




 そしてゆっくりと の胸を手のひらで愛撫する。


  の体温と鼓動が伝わるあたたかい胸は、いつしかその先端が形を変えていた。


 その先端を私は指で弄び、そして舌で舐めあげていく…。

 

 

 

 



 布を巻いただけのスカートは、パラリと呆気無く足元へと落ちる。



  の身につけられたものをすべて抜き取って、私は の耳元に唇を寄せて、囁いた。


の全てが…欲しい……」と…。

 

 

 

 

 

 


 私は の足をゆっくりと撫で上げ、敏感な部分にそっと指を差し入れた。

「はあっ……んっっ…」

 

 それだけで からは甘い声が漏れた。



 甘い声をさらに聞き出そうと、私は の中へさらに奥へと進ませる。

 

 



 林の中の静かな教会の中に の醸し出す水音だけが響く。

 



「ああっっっ……あっっ……」

 





 指の動きに合わせて淫らに身を揺らす …。

 


 
 私の指だけで、このように感じて乱れる が愛おしくて、いつまでも見つめていたいと思ってはいても、私にも限界がある。

 


 


「あっっ…もう…立ってられない……です……」

 


 ガクガクと震える の足は、辛うじて立つのがやっとという状態だった。



 私は の身体をゆっくりと壁に押しあて、そして片足を大きく持ち上げた。

「すまない。立ってられないのなら、私の首に手を回してしがみついていてほしい…」

 

 



「……あっっ!!!」


 私は無防備になった のそこに欲望を押し付けた。

 


「んっっっっっ!!」

 

 



  の中に私の欲望を進ませていく度に、彼女の私の首に回した手に力が篭るのが分かる。

 

 

 



「愛してる…」

 


 私は の中を貫きながら何度も にそう囁いた。


 

 

 

 もう止めることなど不可能な私の情熱は、容赦なく を攻め立てていく… 。

 


 打ち付ける律動はさらに激しくなって、私と の身体を大きく揺らしていく。

 


  も…私もまた…激しい快感の波に溺れそうになって…。

 

 

「あっっ…んっっ…ああああっっっ……やあっっ……」

 崩れ落ちそうになる の身体を抱きかかえながら、 時折角度を変えて押し上げると、 はその度に高い声で喘ぐ。

 

 


「私を感じるか、 ?」



「…あっっ……んっ……感じ……ま…す…あっっ」

 

 

 

 


「私もだ。… を… の全てを感じる……」

 



 私は の中を深く押し上げるように挿入しながら、その甘い声で喘ぐ の唇に口付けを重ねていく。

 



 上と下で…私達は繋がっていて……

 


 それがさらに強い快感になっていく…。

 

 



 このまま溶けて一つになってしまいたい……

 

 

 

 

 




「くっっ……」


  の締め付けの良さに、思わず目を閉じてしまう。

 

 


「ああっっっ………だ……だめえっ……お…お願…い……」

 



「何を私に願うのだ…?」



 分かっていながら、私は に意地悪な質問を投げかける。

 

 

 



「………もう……お願い…マルチェロさ…ん……」

 

 



「分かった。ならば、共に……」


 


 私は に深く口付け、舌と舌を絡ませながら、さらに深く の奥へと自身を打ち付けた。

 

 

 

 



「んっっ!!!!…んんんんんんん!!!!!!!」



 私に塞がれた唇の中で声を上げて、 は身体をびくびく震わせながら達した。

 

 



 そして私もまた、 の中に切なくなるほど熱い欲望の全てを刻みこんだ。

 

 

 

 

 



 
「愛してる……」



 私は、崩れ落ちるように倒れ込んできた の身体を強く抱き締め、そして囁いた。

 

 

 

 




「………私も……愛してます……」

 


  の声が私の耳に届いた時、私達はお互いに見つめあい、そして虹のような光の中で再び口付けをかわした。




















 

 





 初めて出逢った日から私達の愛はすでに始まっていた。


 風にめくられたページが途中で停まることがあっても、再び二人の記憶のページはめくり始める。


 

 




 蒼い時の中で……

 



 私達は出逢い、そして愛し合う……

 

 

 

 




 永遠に……。

 

 

 

 

 

 



<ひとこと>

マル兄、銀金デビューでした。
ああ、マル兄のR指定ドリってこんな感じでよろしかったでしょうか?
しかも場所が教会…。マル兄は聖職者でしたが(笑)。
でも…もう使われていない教会だし、罰当たりにはならないでしょう?(汗)

初マル兄のRドリ、にやつきながら楽しく書かせていただきました。
何だかマル兄Rドリは癖になりそうな感じがします(笑)。

リクエストありがとうございました。

 

 

蒼い時の中で…〜Sweet ver〜

 『あの時』
Music by BENCH TIME