富士登山、トレッキング&ハイキング[ (富士登山パートU御殿場口)

一番厳しい御殿場口ルート、でも下山は大砂走りを満喫!


8月12日〜13日、昨年の第一回富士登山(須走り口)に続き、今年も老齢を省みず、ご来光を拝みに徹夜の富士登山をしてきました。去年の経験が生きているはずと登るも、予想をはるかに超える11時間、高山病にも見まわれ「自分をいじめるには最適のコース」の意味を十分に理解してきました。参考まで!


日 時:98年8月12日(木)午後 〜 8月13日(金)午前 (徹夜登山)

内 容:12日午後 4:10 御殿場口駐車場着(標高1440m) 
        午後 4:45 御殿場口新五合目スタート(実質2合目)
        午後 5:00 大石茶屋到着(標高1550m)    
        午後 9:30 七合目「日の出館」着(標高3040m)

     13日午前 0:30 八合目「見晴館」到着(3412m))    
        午前 3:45 山頂「銀名水の鳥居」到達(3740m?)計11時間 
        午前 4:50 日の出
        午前 6:25 下山開始     
        午前10:00 御殿場口五合目駐車場着    

メンバー:夫婦(年齢合計90歳)

ルート:御殿場口:
     ベテラン向き、新五合目は1440mと最も低く、火山砂礫が続く。下山時には名物の大砂走りを楽しめるとのこと。(今回はこのルート)
  
計 画:
一番厳しいルートなので年齢を考えると今年登っておかなければ、今後は体力的に難しくなる一方と思い、昨年下山後に御殿場口を決意した。5月の連休に両神山(日本100名山1723 m)、8月7日に御巣鷹山を登ってトレーニング。 
  8月10日の予定を天候の都合で2日延期、12日に。この日も降雨確率が30%位あったが休みも少なくなり決行。
  御殿場口からのルートは案内書には登り6時間20分と書いてあるが、若い人でも7時間半位、ゆっくりな人は10数時間もかかり、初心者は絶対このルートはやめた方が良いと言う人もいる。
  我々は10時間と読んで計画を立てる。


経 過:
    午後四時前に御殿場口駐車場に着く、登山の準備を整えて4時20分、まだ早すぎる。隣の車の若いカップルも登るらしいが、余裕しゃくしゃくの感じで我々年寄り組を一瞥、勝負にならないとの感じで無視される。
    4時半路線バスが到着、数人の登山客が降りてきて、その内の年取った男子のペアーが早々に準備を整え、すぐ登山を開始する。ちょっと早いと思ったが我々も4時40分スタート。15分で「大石茶屋」に着く。
    そこで休んでいた人(下山客待ちのタクシーの運転手さん?)曰く、「今日は中腹は雨だから、雨具をすぐ出せるようにした方がよい、上は晴れている(下山客に話を聞いている)。道は良いので夜間でも迷うことはない。普通に歩いてゆけば危険な所もなく、ここは標高も低いので、ここから歩いてゆけば高山病にもならない。でも距離が長いから、皆7〜8合目位までは平気なんだけど、このコースはそこからが大変なんだよね」とのこと。


    昨年で大変さは知っている、時間さえかければ大丈夫と高をくくって、しおらしく「ありがとうございます」と返事。なだらかな坂が続きこれなら大したことはないなという感じ。途中、富士吉田口から登って御殿場口を下山している若者達が話しかけてくる「今から登るんですか?これを登るなんて気が遠くなる!」----その時はまだ、今時の若いやつは-----という感じ。

    先に登っていた2人組の1人が大きく遅れはじめ、抜く。しばらくして先で待っていたもう一人も抜き、何となく満足、相変わらず順調なペースを維持する。若い元気な2人組(男子)に抜かれた以外は人に会うこともなく、心配した雨にも遭わず、宝永山を眼下にし、西の空には星が輝き始める。しばしライトを消し真っ暗な中、昨年よりももっと多い流れ星を楽しむ。来て良かった正に至極の時なり。

    ベテランらしき2人の人が明かりも付けずに降りてくる。我々の「頂上まで後どの位かかりますか?」の問いに「7合目まで健脚な人で2時間位、遅い人で4時間位、取りあえずは何とか7合目まで頑張るんだね」の答え、暗に君たちにはそれ以上は無理だろうという感じ。我々は頂上まで頑張るつもりなのに----順調なペースで9時半7合目の「日の出館」に到着。ちょっとペースが早いので小休止、8合目へ向かう。

    8合目まで2時間と見ていたがちょっと疲れが溜まり始めた感じで3時間かかってようやく「見晴館」に到着。そこには、我々を抜いていった若者も休息していた。あと2時間位で頂上、まだ早すぎると長休止。若者2人が営業していないはずの「見晴館」の戸を開けて中に入る。我々も寒くなってきたので中に入り懐中電灯を照らすと、突然おばさんが「泊まるんですか」との問い。よく見るとさっきの2人他かなりの人が寝ている。案内書にあった。「営業していない」なんてとんでもない。恥ずかしい思いで外へ出る「このまま登るのは早すぎるから泊まっているんだろうか?」 恥ずかしさも手伝い、早いかもしれないがそのままスタート8合目を後にする。

    この辺からちょっとバテ始める。荷物の重さも肩に食い込む。確かに道もそれまでとは違って少し急になり疲れがかさむ、あと2時間か。休み休みの最後のルート、道は一段と厳しくなり落石の危険もある。ライトの電池を交換して慎重に進む。この辺から女房がおかしい。私のゆっくりとした歩調にも大幅に遅れ、ちょっと行っては待つという時間が長くなる。2時間たってもまだ着かない。ふらついて平衡感覚も少し麻痺しているような感じもする。頂上はもうすぐのはず。戻るわけにもいかず、数歩言っては数分休みを繰り返す。皆言っていた7合目以降の厳しさとはこれのことか。しばらくすると私もおかしくなる。肺が苦しく動けない。水を飲むとちょっと動ける。どうしよう----どうしようと2・3度歩くと鳥居が見えた。そこが頂上だった。


    着いたぞと女房に声をかけるがあと5mがなかなか登れない。ようやく登った。登山開始からちょうど11時間、午前3時45分ようやく着いてバタンキュー。その場(銀名水の鳥居)で30分位うとうとと眠りとも夢ごごちとも着かない休息をとる。トイレにいってようやく回復。ご来光を仰ぐ!休憩所で大休止をとり元気がでたが、お鉢巡りは無理をせず次回とすることにする。

    記念写真と頂上のスタンプを押し下山の途に。疲れで下山がどうなるかと心配だったが、2人とも大砂走りは足にもこず、走りを満喫して3時間40分で下に到着。ため息をついて、2人顔をみあわせ言葉は無し、この登山を終了する。


雑 感:今回は「高山病」になった反省が先に立つ。
     まず、初心者には難しいコースとはいえ、昨年「須走り口」ルートを経験しているから大丈夫との思いこみ。低いところからスタートするので高山病にはならないというと過信。昨年よりも重い荷物。途中での水、食料の取り方の少なさ。特に「食料」を持っていってるにもかかわらず、ナッツを少々だけで11時間おにぎり1つ食べなかったこと。水の摂取も少なすぎた。

     遅蒔きながら帰宅後「高山病にならないために」を読むと、ゆっくり登ることともに水分を多くとることが大切と書かれてれいる。次の印象は外国人の多さである。富士宮口から登ったのだろうが、彼らの元気さはどこからくるのだろうか。大きな声で飛び跳ねている感じ、全く平地にいるように動いている。それも子供から年寄りまで?(日本はザルソバ民族のせいか?)

     その他付け加えるなら、休憩所の飯のまずさ。河口湖口から登った所と違って猛烈にまずい。色々な人が書いているがやはり名物の?「うどん」を食べた価値はあった。(全部残したけど----)でも現在の達成感と安堵感!、「うどん」も「高山病」もみんな許してあげよう。

参 考:
ルート:ルートは大きく分けて4ルートあります  
 
富士宮口:
ビギナー向け、最も高い標高2400mからスタート、コースも整備され子供から年寄りまで可能とのこと。登りと下りが同じルートマイカー規制あり(今年は8月7日〜16日まで)非常に混むらしい河口湖口:スタートの五合目は富士登山口で最も賑やか、山小屋が多く、ツアー客も多い。マイカー規制あり(今年は8月7日〜16日まで)歩行距離は長く、下山ルートの最後が登りとなる。   

須走口 :
すばしりと読む、人が少なくゆっくり登れる。下山時に砂走り(約3km)が楽しめる。マイカー規制がない。スタートの五合目が1980mと低い。 (昨年98年登る)  
     
御殿場口:
ベテラン向き、新五合目は1440mと最も低く、火山砂礫が続く。下山時には名物の大砂走りを楽しめる。(今回はこのルート)
            
準備品:
  靴:トレッキングシューズ・女房は軽登山靴、(ほぼ必需品に近い) 
  
  スパッツ:ゴアテックス製を購入(大砂走りにはほぼ必需品、女房は靴の中に1粒の砂礫も入らなかったとか)
  
  帽子:日よけ用(雨用)・毛糸の帽子         
     (夜間は毛糸の帽子が良いと書かれており、昨年正にその通りと思ったため持参した) 
  
  服装:長袖シャツ、フリース、ダウンジャケット 
     (昨年ご来光時の寒さにまいったため多めに持っていたが、今回はそれほどでなく、むしろ重さにまいってしまった。でも必要)
  
  雨具:上下別々のレインウェアー
     (富士山の雨は風が強いと下から雨が吹き上げてくるので上下別々が良い)
  
  ヘッドランプ:女房は10時間もの(夜間登山の必需品)
      私はヘッドランプではなく、通常の大きな手持ち懐中電灯(遠く、大きな範囲を照らすことが出来、前回も重宝したため今回もちょっと重いが持参して効果を発揮した) 
  
  酸素ボンベ:一個¥500で購入      
     (妻は昨年効果があったとのこと、私は効果あるとは思えないが軽いので持参した)     
  
  ステッキ(つえ):どの本にも有効とか必需品とか書いてあるが私はそうは思えない
      ただ、女房は頂上に近ずくに連れて欲しくなったとのこと。使っている人の話では、スプリング付きが良いとのこと 
  
  食料:飲料(500mlボトル2人で6個)、ゼリー飲料3個、おにぎり6個、飴、ナッツ
     (飲料は必需品、おにぎりは食べられなかったが11時間もほとんど食事をしなかったことが今回、軽い高山病にかかった原因の一因と思う) 
  
  カメラ、デジカメ、電池:    
     (電池はライト用とデジカメ用) 
  
  その他:リュック、タオル、筆記用具、地図、ティッシュ(途中のトイレは有料で¥50)
     車に置いておく物(着替え、靴、バスタオル=温泉用、冷飲水等)                               

1999.8.14

以 上

登山、トレッキング&ハイキングX(はじめての富士登山、須走り口)へ

ホームページに戻る