
抵当権・根抵当権の抹消登記手続きの申請・代行
抹消するには、その不動産がある場所を管轄する法務局に対し必要な書類(添付書類)と共に、抵当権・根抵当権抹消登記申請書を提出をする必要があります。
平成17年の不動産登記法の改正や、抵当権者である銀行・信用金庫・保証会社など金融機関の吸収合併による消滅や商号(会社の名前)や本店(会社の住所)の変更で、以前は自分でできた抹消登記も、自分でするには、難しいものになっているようです。
所有権登記名義人表示変更の登記(名変)とは?
これから所有権移転登記・抵当権設定登記・抵当権抹消登記をしようとするときに、所有者の「登記簿に記載された住所・氏名」と、「印鑑証明書や委任状に記載された住所・氏名」が違う場合、登記簿に記載された住所・氏名を「現在の正しい・正確な住所・氏名」に直さなくてはいけません。
この登記を申請するには、住所の変更では、登記簿の住所と現在の住所が繋がっていることを証明する「住民票・除住民票や戸籍の付票」が必要書類となり、結婚や養子縁組で生じる氏名の変更では、その履歴が判る「戸籍謄本」が必要書類になります。
これを「登記名義人表示変更登記」といい、登記業務に携わる司法書士や司法書士試験の受験生では、通称「名義変更」「名変」(めいへん)と呼ばれている登記です。
この「名義変更」「名変」という言葉は、街の金融業者が使うと、「売買」「譲渡担保」や「代物弁済」などでの「所有権移転登記」のことを指しています。
正しい住所・正確な住所の書き方
本来は、住民票や印鑑証明書と同じように表記しなければなりません。
住居表示がされている地域では「何丁目何番何号」と表記されます。ここでの「何丁目」は、固有名詞です。具体例をあげると、「一丁目」と漢数字で記載されなければなりません。アラビア数字で「1丁目」と表示するのは、「一郎」さんを「1郎」さんと表示するのと同じことになります。
最近の、住民票や印鑑証明書では、アラビア数字で「1丁目」と表記しているものを見かけますが、登記ではこの部分は漢数字で「一丁目」記載する必要があります。
問題は、住民票と印鑑証明書での住所の表記が違う場合です。私たちの事務所では、登記義務者として印鑑証明書を付ける場合を想定して、印鑑証明書の住所を記載するようにしています。
当事務所の正確な住所は。「東京都豊島区北大塚二丁目17番4-504号」ですが、これを「東京都豊島区北大塚2−27−4−504」と申請書に表記すれば、登記申請は通りません。法務局から補正の連絡があり、再び法務局に修正しにいかなくてはなりません。
「ビル名」や「アパート名」は、記載してもしなくてもよい取扱いとなっていますが、後で更正登記の申請をする必要のないものにしなければなりません。
消滅した抵当権・根抵当権をそのまま放置すると
書類の交付を受けて、抹消登記をしないで放置しておくとどうなるでしょう?抹消しようとするとき、余分な費用が生じることがあります。
送られてきた金融機関の資格証明書の期限が過ぎてしまった(法務局に提出する資格証明書の有効期間は発行されてから3ヶ月間です)。
委任状に印を押した金融機関の代表者がすでに退任してしまった。
抵当権者・根抵当権者であった金融機関が合併や清算などで消滅してしまった。
抹消登記申請に必要な抵当権や根抵当権の設定契約書(法務局により受付日付、受付番号の判が押されたもの)が見当たらなくなってしまった。
などの場合が考えられます。
放置してかかる余計な費用について
どのケースでも最終的には抹消登記をすることはできます。
が、余分な費用がかかります。
高いものでは街金業者から請求される「はんこ代」
登記済権利書(登記識別情報)を紛失したときには、「事前通知制度」の利用も考えられますが、確実に、早く抹消登記をしなければならない場合には、弁護士・司法書士が発行することのできる本人確認情報の手数料がかかります。(昔の保証書で、担当する弁護士・司法書士により請求金額は異なります)。
本人確認情報を発行は、本人であることとその抹消登記をする意思を本人に面談して、確認する必要があるのですが、この場合の本人は、所有者(抹消登記をしたい人)ではなく(根)抵当権者となります。
金融機関の必要書類再発行手続きの手数料
抵当権者・根抵当権者の存在が跡形もなくなくなっている場合の裁判費用も考えられます。
更に抵当権者が、法人ではなく個人である場合、古い抵当権などでは、抵当権者がすでに死亡しているものもあります。この場合は、相続登記をするのと同様に戸籍謄本・除籍謄本・原戸籍などを集めて、その相続人全員から委任状や登記原因証明書などを発行してもらい、場合によっては印鑑証明書も交付してもらうことも必要になります。
普通の場合の抹消登記の必要書類
一般的な場合の抵当権・根抵当権の抹消登記に必要な書類とは?
・不動産の所有者は委任状(押印は必要ですが実印である必要はなく認印で結構です)、法人の場合では、代表者の資格証明書
・抵当権や根抵当権の登記済権利書(登記識別情報)(設定契約書など、法務局による受付日付、受付番号の判が押されたもののことです)
・抵当権者や根抵当権者(金融機関)の委任状、
・抵当権者や根抵当権者(金融機関)が法人の場合では代表者の資格証明書
・解除証書や放棄証明書(登記原因証明情報)
などが、必要書類となります。
解除証書や放棄証明書(登記原因証明情報)とは?
平成17年3月より(新不動産登記法の施行により)抹消登記の申請書には、登記原因証明情報として抵当権や根抵当権の抹消を証明する書類の添付が必要になりました。
多くは、「解除証書」(抵当権や根抵当権の抹消原因が解除の場合)で、「放棄証書」「債務弁済証書」等でも可能)と表記されています。
それは、担保権者である金融機関が発行する書類で、抵当権や根抵当権を抹消する日付けや原因(弁済・解除・放棄など)、不動産の表示、抹消する抵当権や根抵当権の表示、金融機関の本店、商号、代表者の資格、氏名が記載されており、実印でなくとも結構ですが、代表者の印が押された証書のことです。
解除証書等はそれ1枚独立してタイトルに、解除証書と記載されたものでは判りやすいのですが、解除証書と表題に記載されていないが、実質的に解除証書であるもの、設定契約書自体に「本抵当権を解除する」旨が奥書されたものなど、様々なパターンがあります。
解除証書等の交付を受けていなければ、担保権者から新たに交付を受けることが必要です。
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