医療費の負担増が審議されています。「医療費総額30兆円の中に、余分な検査や薬がありそ
うだが、その抜本改革は後でやるので、まず負担増をお願いしたい」という状況です。
 医療費の請求書は、医院から健保に回されて、利用者が見るには手間がかかります。自己
負担分の領収書にも明細がほとんどありません。総額30兆円の中に余分な部分があるか、 
国民には分かりづらいのが現状です。

 医療保険は、自営業の国民健保、中小企業の政管(政府管掌)健保、大企業の(会社別)組合
健保、70歳以上の高齢者医療等に大きく分れますが、負担増が審議されている政管健保の
14年度予算は下表の通りです。

@政管健保  (兆円)
収入
支出
保険料 6.2 本人家族給付 4.1
国税より 0.9 高齢者分拠出 2.4
退職者分拠出 0.6
7.1
7.1

  保険料は収入の4.25%(月平均13,000円)ずつを本人と会社が負担していますが、保険料の
値上げが検討されています。
 保険料と、支出の本人家族給付は横ばいですが、70歳以上の高齢者医療への拠出と60歳〜
69歳の退職者加入が多い国民健保への拠出が増加し、赤字が増えていきます。
 この為に今回の負担増となるのですが、赤字の先送りを2〜3年延ばせるだけなので、小手
先の改革と言われています。

 他の健保の状況は、国民健保を杉並区の場合で14年度予算を見てみると下表の通りです。

 A国民健保 (億円)
収入
支出
保険料 162 本人家族給付 220
国税より 124 高齢者分拠出 134
区税より
52
退職者分
37
その他
13
その他
34
388
388

 保険料は総額の7割が所得割で住民税の1.94倍、残りが人数割で1人あたり月2,275円です。
住民税の1.94倍という額は負担感が強く、上限が月44,160円となっていますが、他の健保に比
べると高額です。
 高額な保険料を納めても収支は厳しく、区税から52億円が入っています。

 B組合健保
 組合健保は、企業合算で下表の通りです。
  (兆円)
収入
支出
保険料
5.6
本人家族給付
3.1
国税より
0.01
高齢者分拠出
2.0
退職者分拠出
0.5
5.6
5.6

 保険料は政管健保と同じで、本人と会社が 収入の4.25%(月平均15,000円)ずつで、
国税からは僅かです。

 C高齢者医療
 70歳以上の高齢者医療は下表の通りです。
(兆円)
収入
支出
健保の拠出
7.2
医療給付 10.8
国税より
2.4
都道府県税
0.6
区市町村税
0.6
10.8
10.8

 高齢者医療は各健保の拠出が財源ですが、 その各健保が赤字になっています。
 退職者医療を含め65歳以上の人口は現在の1.5倍になりますので、その分の医療費を、
どう負担し合うかが課題です。
 高齢者医療費10兆円は、今後5兆円以上は増える見こみです。総医療費30兆円、あるいは
国の一般歳出80兆円の中に、5兆円ぐらいは余分な支出があるはずです。
 負担増を少しでも減らすために、医療を含めて全ての分野で徹底した行政改革が必要です。

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