へなちょこドライバーへの、はるかなる道
 ミレニアム免許取得日記

●第1段階●

いよいよ校内での技能教習スタート。
ハラハラドキドキの初体験の連続でございます。


11月21日<シュミレーターで模擬練習>

Hヶ丘自動車学校の技能講習一日目は、「トレーチャー」というシュミレーターを使って乗車姿勢や基本操作を覚えることになっている。このシュミレーターは、ぱっと見はゲームセンターのドライブゲーム機みたいだけれど、画面に映し出されるのはゲームじゃなくって、それぞれの機器の動かし方や発進・ハンドルの回し方・停止などの説明ビデオだ。ビデオの説明にあわせてキーをまわすと「ぐぉ〜〜ん」と一応効果音なども出たりするのだが、ブレーキやアクセルなど、実際どのくらい踏んだら効くのか、ハンドルはどのくらい回せば曲がるのかが実感できない。明日の実車教習が楽しみな反面、ちょっとドキドキだ。


11月22日<はじめて車を動かしてみる

 実車教習の1時間目。開始5分前までに助手席で待機するようにいわれ、どんな教官が来るのかドキドキしながら待っていたが、ドアを開けたのは入校式の名古屋弁コテコテのオヤジではなかった。どちらかというと、職人肌のオヤジという感じで、ちょっととっつきにくい。私がハンドルの高さ調節レバーを動かす方向が分からずガチャガチャやってたら「そんな力いっぱい扱ったら壊れるぞ!」と一喝するオヤジ。おーこわ。「え〜、初めてなんだから、わかるわけないじゃん。そんな言い方すんなよ〜」と心の中でちょっとグレる。

 乗車姿勢の調整や死角、車幅の目安などに関する教官の説明とお手本走行の後、いよいよ私が運転席に座らされる。指示どおり発進!がブレーキとアクセルの効きが見当つかず、おっかなビックリ状態。ヨロヨロと車は動き始めるが緊張で足はガチガチだ。右足だけで両方踏みかえるのも初めてのことなので、ついつい下を向いてしまい教官にまた怒られる。カーブにさしかかりハンドルを切ろうとすると、隣の教官がハンドルに手を添え「ここまできって」とグイッと引っ張ったり、戻してくれるのだが、意識が足元や前方に向いていると、手元がおろそかになってしまい、もう頭と身体、手と足がバラバラ。こりゃまずいぞ!

 その後、右回り、左回りを2〜3回ずつ繰り返し「ようやくコツが飲みこめてきたな。あと2〜3回周ればいけそうかも。」と自覚しはじめたところであえなくタイムオーバー。「う〜む、できるできんは別にして、どんどん進めて行くからな。こんどは坂道発進とバックのところ、テキストで予習しといて」とハンコを押す教官。ひぇ〜、コーナーリングもままならんのに、いきなりそんな…。


11月24日<すでに落ちこぼれの様相>

 実車教習の2時間目は坂道発進と後退。教官は20代のなかなか感じの良いおにいちゃんだ。簡単な説明とお手本走行の後、「じゃ、まず一周してみてくださいね」と言われ、右折でコースに出ようとするが、この時点でハンドルを切りすぎて思いっきり進路を逸脱…う〜やってもた〜。この状況を見て「じゃ少し外周の練習をやりましょう」ということになるが、何度周っても4つのコーナーのうちどれかは車線をはみ出したり内側に寄り過ぎたりで、うまく行かない。「でも少しずつは感覚をつかめてるみたいなので、ま、あとは回数こなすだけですよ」となだめられる。坂道発進と停止、後退も左右一度ずつやってはみたものの、外周が回れないショックで何をどうやったのか、いまいち頭に入ってない…。

 この日は3時間目も続けて取る。お次はS字カーブとクランク。この時間はちょっと気の難しそうなオヤジが担当。教習内容がショートカットされている2輪免許取得者用の教程は、どう考えても私にとってはムリなのだが、「とりあえず決まったところまでは一通り教えるからね」と、まず見本走行。そして外周を回ってS字へ…と走らされるが、やっぱりカーブで対向車線にはみ出してしまい、そのまま外周の練習をさせられるハメに。この教官いわく「ハンドルは目で切れ」。私の場合、道路のラインとボンネットの先をあわせながらハンドルをぐるんぐるん回しているのだが、それはNGということだ。目はもっと先に向けて、ハンドルは軽く手を添える程度の感じで少なめ少なめに、ということを隣でガミガミいわれながら再度練習するが、どうもプレッシャーがかかると頭で分かっていても、身体の感覚として捉えられないのが自分でも歯がゆい。

 結局本来の教習内容であるS字とクランクは、ほとんど教官にハンドルを支えられながら1回練習しただけ。これではやってないも同然だ。しかし教程は情け容赦無くどんどん進む。明日は外周および、左折・右折・車線変更などを織り交ぜたコースを練習し、なんと、その次の時間には一人で乗車し、離れたところからの無線指示で運転をする「無線教習」に入るらしい。しかしさすがに「これではとても危なくていかんなあ」と教官も困惑の表情だ。私も本当ならあと10回ぐらいは自由練習をしたいぐらいだ。情けないけど。ちょっと落ち込んでいる私の表情を見て取ったのか、車を降りながら教官はこう言った。「ま〜怖がっとってはいかんわ。もっと開き直ってやらんと。」それまで仏頂面だったオヤジが、一瞬「にっ」と微笑んだのは「がんばれよ」の意味なのだろうか、それとも「まだまだこれからが大変やぞ〜」ということなのか…??


11月25日<問題は心理面と目の配り>

実車4時間目。教官は2時間目を担当したおにいちゃんだ。今回は無線教習のコースを一通り把握する内容だが、コース内の右折・左折などはまだ練習していないので外周を含めてコースをひたすらぐるぐる回る。亀の歩みではあるが、すこしずつハンドルの感覚がつかめてきたような気が自分でもしてきた。昨日までは車に乗るのが苦痛に感じたが、少しだけ面白くなってきた!ただ、ハンドル操作にばかり気持ちが集中していて、周囲を確認する余裕などまったくない状態だ。また少しはみ出したりすると慌ててしまい、操作が乱れてしまう。当然の事ながら、次の時間は無線教習に進めるわけはなく、似たような練習を繰り返すことになる。

実車5時間目。平田萬と南こうせつを足して2で割ったような、気のよさそうなおいちゃんが担当教官。明るくにこやかに対応してくれるので、何となくこちらも気負いなく楽しく練習できる。(やっぱりオヤジ系教官は曲者ぞろいで嫌かも…)この教官もやはり私の目線の配り方に問題があると指摘。カーブは大分ましになったが、右折・左折での視線の持っていき方が手前で止っているらしい。うむ。確かに。ということで、次回も右折・左折・信号・車線変更などを繰り返し練習だ!「田中さんはねえ、直線の加速とか追従とかブレーキのかけかたはすごくいい感じ。問題はハンドル操作の苦手意識で、取り回しになると身体が固まっちゃってるんだよね。それにちょっとミスするとパニックになるでしょ。もっと楽にしていいんだよ」と励まされる。

そーなの。私っていったんミスしちゃうと引きずって、すぐ立ち直れない人なのだ。勢いよさそうに見えても実は。う〜ん、この性格を改善するには、何か良いメンタルトレーニング法はないものか…。それともやっぱり人一倍数こなして自信つけるしかないのかなぁ。

ま、今回の免許についてはこの時点で、こうなったら年内取得にこだわらず、自分の納得のいくように存分に練習してやる!とハラをくくる私であった。


11月27・28日<ヘタなりに楽しくなってきたぞ>

実車6時間目。教官はまたもや例のおにいちゃん。「あ、僕ってよく田中さんにあたりますよねぇ…」とやや当惑の表情。ごめんねぇ、ドンくさいおばちゃんで。右折左折と踏切の通り方などを練習する。実車7時間目も右折左折をぐるぐる。この時間は筒井道隆君がちょっと老けたような感じのにいちゃんで、コースの目安のとり方をやたら理論的に解説しながら教えてくれる、が、あまりに一度にいろんなことを横から言われるので、私はふたたび身体が固まってしまい走りがめちゃくちゃ。「この時間で右折左折は完璧にさせる!」と豪語していた筒井君であったが、彼の目論みは見事に崩れ去ることに。でも、いろんなコースにチャレンジして、少しずつクリアできると何となく楽しい。なんとなくブルーな筒井君を尻目に、私は「明日も頑張るぞ〜」と燃えるのであった。

翌日実車8時間目。順調にいけば既に無線教習のコースを終え、仮免試験前の走りこみに入る段階だが、相変わらず私は基本走行で留まっている。が、先週のような焦りからは抜け出て、ようやく気持ちにも余裕が出てきた。おまけに今日もお相手はおにいちゃん。リラックスした感じで、右折左折、遮蔽、坂道発進、段差などを練習。「うん。ゆっくりだけど確実にステップアップしてますよ。明日もがんばりましょう」と誉められた!


11月29〜2日<ちょいと中だるみ>

この間は仕事なども入り、1日1時間にペースダウン。やっぱり1時間だけだと、運転感覚を完全につかめないままタイムオーバーになり、翌日また同じ失敗を繰り返したり。「3歩進んで2歩下がる」いや、私の場合「1.5歩進んで1.2歩下がる」状態で伸びがいまいちだ。

教官は、山田雅人似のおにいちゃん、ちょいと神経質そうなメガネのおにいちゃん、ギャルの面影がちょっとまだ残ってる女の子、人のよさそうなオジサンなど多士済済。この自動車学校では教習前に配車手続きを行なうまではどんな教官が当たるかわからない。IDカードを機械に入れる瞬間は毎日くじ引きみたいでちょっと面白いぞ。

ところで気になる無線教習だが、山田雅人によると、これだけ時間が経過している場合は無線をぶっちぎって、仮免試験のコースを練習する段階に入るらしい。ということで、示されたコースに添っていろいろなポイントを走るのだが、走行位置は悪いわ、指示器は出し忘れるわで悪戦苦闘。クランクも全然感覚つかめず、ちょっと嫌になってしまう。S字だけはなぜか上手いんだけどねぇ…。


12月11日<時は流れ流れて…仮免試験>

結局なんだかんだしてたら、規定教習時間を2倍近く経過。この間、ムリすれば試験が受けられなくもなかったが、難しいコースの日に当たるらしく「う〜ん、ちょっと危ないなぁ〜。も少し練習して月曜のAコースを狙ってみて。Aコースが一番合格しやすいからね」と教官に言われ、素直に従うことに。(この自動車学校では月・水・金が仮免試験で、走行コースが日によってA・B・Cと3通りある)

さて、試験本番。待ち時間はみんな緊張の面持ち、私も嫌になるほど練習したコースだけれど、やっぱりドキドキだ。だが、ハンドルを握る順番が回ってきたら、不思議と気持ちが吹っ切れたみたい、なかなかの滑り出しでクランクもなんなく突破だ!

ところが、踏み切りを渡っている時に、急に通り雨がぱらついてきた。私は「雨女」と呼ばれてウン10年になるが、よもやこんな時にも雨が降るなんて!試験官に「じゃ、ワイパーつけて」といわれるが、今まで練習中はずっと晴天で、当然ワイパーなんて使ったこともなく一瞬頭が真っ白に。『おわ〜、これだっけぇ?』とイチかバチかでレバーを適当に引っ張ったら、運良く動き出すワイパー…ほっ。助かった。そんなこんなで大きなミスも無くなんとかコースを完走することができた。

試験結果は受験者が全員走行してからでないと出ない。なんとも気詰まりな待ち時間だが、走行順が前後していた台湾出身(名古屋で結婚後、帰化されている)のYさんと中国語を交えながら雑談、少し気がなごむ。その後に走った大学院生のAさんも加わり、さらに苦労話で盛りあがる。そしてお待ちかねの結果は…なんと「全員合格」!3人で手を取り合って大喜び、なんだか連帯感がわいてしまって、思わず連絡先などを交換し合う3人であった。

←HOMEへ戻る ←0段階へ戻る   第ニ段階へ→