2.障害者自立支援法案  政府は、2月10日、この「改革のグランドデザイン」にもとづいて、身体、知的、精神の障害別の福祉サービスを一本化する「障害者自立支援法案」を閣議決定し、国会に提出しました(ただし、これまでの障害3法も残す)。  障害者自立支援法案は、市町村に事業の責務を課する一方、介護保険との統合前の地ならしとして、障害者の応益1割負担、施設での食住費の自己負担、作業所での利用料徴収等を盛り込んでいます。不十分な所得保障の下での応益負担は、障害者の生活破壊を招き、工賃より10倍も高い作業所利用料が就労意欲をそぐのは明らかです。障害者は「受難者」であって、生きるためのサービスを受けることをもって、直ちに「受益者」と見なされるべきではありません。彼らに必要なサービスは、「障害」という鎖から解き放たれるための手立てであり、スタート台をそろえるための「踏み台」であるべきです。是非、当事者、関係者の切実な意見が制度設計に反映されて欲しいものです。  この法律は、当初「障害者自立支援給付法」の名前で準備されてきましたが、障害者にも負担を求めるのだからという理由で「給付」の文字が削除されました。  障害福祉サービスの給付に対する利用者負担は2006年1月から現在の応能負担から、原則1割の応益負担に移行します。厚労省は、これをあえて「定率負担」と読んでいます。それに先立って、2005年10月から、これまでの公費負担医療(更生医療、育成医療、精神通院公費医療)も1割負担の「自立支援医療」として再編されます(衆院厚労委段階で修正、3か月実施延期)。地域生活支援事業の実施、児童入所施設に関する事項(契約制、利用者負担)など、新たな事業・施設体系への本格的な移行は2006年10月からとなります。  同法案に関係して改正のともなう関係法律は、社会福祉法をはじめ身体障害者福祉法や知的障害者福祉法、精神保健福祉法、児童福祉法等37法律57条項に及びます。  本法案は、4月26日から衆議院で審議が開始されています。その詳細は法律成立後示される195にも及ぶ政省令で決定される部分が大半です。