8.この法案の問題点 A.基本的視点 (1)私たちに抜きに私たちのこと決めないで下さい。 (2)予算のパイを増やしてほしい。 (3)現行のサービス水準を低下させないこと。特に重度長時間サービスを確保すること。 (4)総合化により障害の特性を無視されてはならない。 (5)受け入れる市町村の基盤が整備されていない。 (6)就労移行支援事業・就労継続支援事業は、労働行政との整合性を。 (7)地域間格差をなくすこと。 B.具体的課題 (1)費用負担と扶養義務者の問題 @所得保障のないまま応益負担が導入されることの不条理。  多くのサービスが定率1割負担となります。 A世帯収入に基づく費用徴収になることによる障害者の人権軽視。  扶養義務者は廃止されますが、収入認定に当たり、同居家族の収入も加算されます。「生 計を一にする者」ではなく、あくまで本人の所得を対象にすべきです。(これまでの歴 史に逆行)。 (2)国の基準を超える分が市町村負担になる国庫負担金の仕組み。  義務的経費には上限がありますので、地域生活の維持継続、施設から地域への流れがス トップしないか。 @市町村の財源の有効活用を理由とするサービス時間の上限設定の公然化。 A連続的長時間サービスに対する包括払い制の導入。 (3)施設での負担増  施設における食費負担の導入や個室利用料、光熱水費の徴収。 (4)サービス共通の尺度と審査会 @市町村審査会による支給決定方式でのサービス切り下げ。 A日常生活動作、経済活動に傾斜した当事者抜きの「自立」理念のお仕着せ(運動の歴史 に逆行)。 (5)地域生活支援事業の市町村事業化(メニュー化)による国から地方自治体への責任転 嫁及び地域の基盤整備についてのばらつき @日常生活用具 A移動介護(ガイドヘルパー制度) Bコミュニケーション支援(手話通訳派遣等事業) C地域活動支援センター(新規)  等の事業が裁量的経費となり、実施の有無を含め、地域格差、事業者選択の制約、緊急柔軟対応の難しさ等が生じます。特に、全身障害者のための「身体介護を伴う移動介護」が廃止されます。 (6)補装具の償還払い (7)自律支援医療の定率負担(1〜3割り負担) (8)グループホームの障害程度別のふるい分けとミニ施設化。 (9)作業所の利用者負担と運営の不安 @就労施設において、多額の施設利用料を払いながらも、僅かの作業工賃しか得られない という矛盾 A多くの授産施設、小規模作業所の就労継続型施設への急激な流れこみ(運営の難しさ)。 B果たして労働行政と福祉行政の一本化(相談窓口、仕事の確保)が効果的に機能するか。 (10)その他、具体像が見えない新しい施設体系。 (11)給付基準切り下げに伴うホームヘルパー、ガイドヘルパー、施設職員の低賃金。 (12)谷間の障害者の放置 (13)不十分な人権保障 (14)裏づけのない財源 (15)関係者の合意、国会審議、政省令の不透明  とり分け、これまで比較的負担が少なくて済んだ公費負担医療、補装具、日常生活用具 にかなりの費用がかかるようになるだけでなく、派生効果として、地方自治体が実施し ている障害者医療費助成制度の1割負担の導入が具体的計画にのぼっています。この場 合、入院時のベッド代や食費の自費負担も求められてきます。これを先取りして、北海 道の177市町村は、既に2004年10月から重度心身障害者に対する医療給付事業 を患者の1割負担としています。   ここ石川県でも、2006年度予算において、障害者医療費の1割負担が具体化しよ うとしています。