Mi Dyari


もっと知りたきスリナム



スリナム社会を紹介するページです。

第W章



<もっと知りたきスリナム>の内容
T.はじめに
U.スリナム共和国の概要
V.スリナムの歴史
W.スリナムの歩き方、あるいは迷い方
X.各地域の紹介
Y.スリナム用語集



W.スリナムの歩き方、あるいは迷い方


1.空路で
2.陸路で
3.ビザと外国人登録
4.お金、クレジットカード、物価
5.地図
6.宿泊
7.スリナムでの移動
8.自然、気候
9.通信、電気
10.食事、水
11.買い物など
12.その他


1.空路で

 飛行機を使ってスリナムに入るには、ヨーロッパ、合衆国、南米という三つの経路が考えられます。スリナムに乗り入れている飛行機会社は、SLMスリナム航空KLMオランダ航空だけです。

 スリナム唯一の国際空港がヨハン・アドルフ・ペンゲルJohan Adolf Pengel国際空港です。パラマリボ南方50kmのサンデライZanderijにあります。空港・パラマリボ間の移動は、タクシーか空港バスの利用になります。

 空港バス(04年3月の値段は20,000SF)は、デ・パールde Paalやル・グラン・バルデューLe Grand Baldew、アシュルフAshrufなどのタクシー会社のマイクロバスです。KLMなど、利用者が多い路線の発着時に空港前の駐車場で客待ちをしていて、満員になり次第出発します。

 市街から空港に向かう場合は、電話予約をしておけば、滞在先にまでピックアップに来てくれます。

 以下は、私が頻繁に利用してきたヨーロッパ路線を中心に報告します。

●ヨーロッパから
 この場合、オランダからスリナムへの直行便を利用するか、パリ・カイエンヌ(仏領ギアナ)経由で入るかのどちらかになります。いずれにしろ、航空券の手配はオランダやフランス以外では事実上不可能なようです。KLMのオンライン販売でチケットを購入しても、受け取りはオランダ国内に限るようです(SLMは航空券のオンライン販売をしていません)。

 オランダ−スリナム直行便は、KLMとSLMの独占路線なので、非常に高い値段になります。KLMのウェブサイトでもアムステルダムなどの格安航空券屋でも、価格においてそれほど大きな差はないようです。

 以前は到着後一週間のうちにリコンファームすることを義務付けられていましたが、現在ではリコンファーム自体が不要になりました。とはいえ、何が起こるか分からないこうした国のこと、KLM職員に面倒くさそうな顔をされてもリコンファームを済ませることをお奨めします。

 スリナムからオランダに渡るのは大仕事です。まず、フライトの3時間前までに空港にいることをKLMから要請されます。出発ホールは、オランダに渡る家族・親族・友人を見送りに来た人々でごった返します。

 チェックイン自体はスムーズに進みますが、その直後と出国審査後に荷物検査を受けなければなりません。主に麻薬密輸対策です。スリナム路線は、コロンビアなどからオランダへの麻薬ルートとしてオランダ当局から問題視されています。

 機内では、非常口脇の乗務員用シートにも一般客が座ることがあります。オーバーブッキングによる処置なのか、それが割引席になっているのかは分かりません。普段は離着陸のときのみにスチュワーデスらが利用する場所に、普通のスリナム人が座り、フライト中ずっと顔を向かい合わせているのは非常に不思議な感覚です。

 アムステルダムのスキポール空港では、3回の麻薬チェックが待っています。一つ目が降機直後です。スリナムで何をしたか、チケットは自分で買ったかなど聞かれ、怪しい人は別室に連れて行かれます。次に、手荷物を受け取った直後、X線の機械まで使った検査があります。最後に、一般の税関審査です。2004年の3月、最後の税関検査は受けなくて済んだにもかかわらず、離陸から空港ホールに出るまで2時間掛かりました。

 パリ・仏領ギアナ経由便は、90年代末に利用したことがあります。現在でも利用可能かどうかは分かりません。この場合、発券は、アムステルダムからパラマリボまで、全てエール・フランスが一括して行なっていました。アムステルダムを出発し、パリを経由し、カイエンヌまではエール・フランス便の利用、カイエンヌからパラマリボまではSLM(ブラジル・ベレンからの便)の利用となります。予約の変更・リコンファームなどは、パラマリボのエール・フランスの事務所で行ないます。

 パリからカイエンヌまでフランスの航空会社で飛んで、カイエンヌからパラマリボまで陸路で移動するという手もあります。旅行ガイドブックのロンリープラネットには、このやり方が一番安いと書いてあります。しかし、フランス本土よりも物価が高いと言われる仏領ギアナを経由しなくてはならないので、時間が限られている人にとってはそれほどお得とは思えません;空港からカイエンヌまではタクシーしか使えません(熱帯の炎天下の下、ヒッチハイクすることもできます)。また、スリナムとの国境沿いの街サンローラン・ド・マロニーまでの乗合タクシーは午後は出ないので、カイエンヌでの宿泊費も必要になります。

●合衆国から
 マイアミからSLMでスリナムに入ることができます。合衆国はスリナム人にとって移住先として、オランダとともに、もしくはオランダ以上に希望の地です。

●南米から
 ガイアナ−パラマリボ−カイエンヌ−ベレンをSLMが結んでいるので、この便を利用してスリナムに入ることができます。ベレンは、スリナムよりも物価が安く、品揃えが豊富だそうで、小旅行をしたいスリナム人に人気の観光先です。


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2.陸路で

 陸路では、仏領ギアナかガイアナから入ることができます。国境の街と首都パラマリボの間は乗合バスやタクシーを利用することになります。

 ほとんどの乗合バスは、日本の中古マイクロバスを使っています。スリナムは、日本と同じ左側通行で、マイクロバスが停車するとき(左ウィンカーを指示するとき)には、「左に曲がります、左に曲がります…」という懐かしい声が車から聞こえてくるかもしれません。

 こうした乗り合いバスは、ウィルデ・ブスwilde busと呼ばれています。

 以下は、私が使ったことがある仏領ギアナ・ルートを中心に報告します。

●仏領ギアナから
 カイエンヌから仏領ギアナ側の街サンローラン・ド・マロニーに乗合タクシーで入ると、スリナム側の街アルビナまでの船着場まで連れて行ってくれます。そこからボートに乗ってマロウェイネ川(フランスの呼び名はマロニー川)を渡ります。スリナム側のイミグレーションを通過し、客待ちをしている乗合バス(バス番号はおそらくPA)やタクシーに乗ります。乗合バスの終点は、パラマリボ中心部の広場です。

 このルートの利用者には、仏領ギアナで働くスリナム人やガイアナ人が必ず含まれていると思われます。途中で「旅の道連れ」になっておけば、かれらと違う価格を払う可能性(つまり、ボラれる可能性)は減るでしょう。

 アルビナで一泊することもできます。ゲストハウス風の宿泊施設を見たことがあります。

●ガイアナから
 ガイアナからスリナムに向かう場合、ニューニッケーリーという街に入ることになります。ニューニッケーリーからパラマリボまでのバス(バス番号はおそらくPN)の終点は、パラマリボのオンドロ・ボンです。

 なお、アルビナと比べて、ニューニッケーリーにはいくつかホテルがあります。


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3.ビザと外国人登録

 スリナム共和国に入国すると、まず8日間の入国許可をもらえます。8日以上滞在する場合は、ニューハーフェンNieuw Havenにある外国人管理局Vreemdelingendienstに行って、さらにひと月ほどのビザを得る必要があります。

 日本国籍所有者は3ヶ月の滞在ビザをもらえることになっているらしいのですが、なぜか小出しにしかくれません。

 この手続きは、観光業発展の障害になっているとして、新聞紙上などでしばしば批判されており、改正される可能性もあります。入国後、日本国大使館に問い合わせることをお奨めします。

 ちなみに、一度アルビナから入国した際に、入国審査所で管理館が入国スタンプを押し忘れたことがあります。外国人管理局での滞在延長手続きの際にそれが判明し、市内の憲兵隊本部(入管作業を取り仕切っている)にまで出向かなければなりませんでした。フランス領ギアナ側(サンローラン・ド・マロニー)の出国スタンプが証拠となって、やっと入国を認められました。

 ちゃんとスタンプが押されているかどうかをチェックし忘れた自分にも落ち度があったとはいえ、スタンプを忘れるズサンさと憲兵隊の対応には怒りを通り越してあきれ返ってしまいました。


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4.お金、クレジットカード、物価
(作成中)



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5.地図

 世界中の地図を扱う店なら、日本でもスリナムの地図を買うことができるかもしれません。以前御茶ノ水の某大手書店の地図コーナーで、かなり良質なグレードに入る地図を見たことがあります。
 『スリナム 観光地図Suriname Toeristenkaart』(Uitgeverij Hebri B.V. International出版)というもので、片面がスリナム全土の地図、もう片面がパラマリボ中心部の地図になっています。


 パラマリボの地図としては、かさ張るものになりますが、全ての通り名やバスの路線、そして各地区の歴史まで書かれた『パラマリボ・ロード・ガイドParamaribo Wegwijzer/Road Guide』がおすすめです。パラマリボの書店やガソリンスタンドなどで入手可能です。


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6.宿泊

 トラリカ・ホテルを筆頭に日本円で1000〜2000円くらいの安宿まで、いろいろな種類の宿泊施設があります。ただし、施設数は少なく、サービス・設備のレベルは総じてそれほど高くないようです。

 日本円で3、4000円以上の宿泊施設であれば、インターネットで調べることもできます。それ以下のものとなると、YWCAやいくつかの安ゲストハウスとなります。安宿は売春宿を兼ねているものがあるので要注意です(たとえばワーテルモーレンWatermolen通りのものなど)。

 パラマリボには、内陸部で金採掘をするブラジル人相手の安宿が複数あり、タクシーの運転手に聞けば連れて行ってくれるかもしれません(ちなみにトゥルトンネTourtonne地区は「リトル・ベレン」とも呼ばれる、ブラジル人が多い地区です)。

以下、私が泊まったことのあるゲストハウスです。

●YMCA;通称「ワイカ」
96年のスリナム初訪問のときに利用しました。当時はまるで牢獄のような超簡素な部屋でした。観光客が増加している現在では変わっている可能性大。
一階の受付は、2時過ぎには閉まります。

中心部に位置していて便利です。

別棟一階に中国人移民が経営する食堂有り。

●トラリカ・ホテルの近くのゲストハウス(名前不明)
中国人移民経営で、主な利用客はブラジル人。パラマリボ随一のツーリストゾーンのすぐそばで、何かと便利。

ファン・ソンメルスダイクVan Sommelsdijk通りとクライネ・ドワルスKleine Dwars通りが交叉するところにあります。

おそらく24時間営業か、かなり遅くまで空いている。

●キース・ゲストハウスKie's Guesthouse
一階の鶏肉屋が受付。スリナムの営業時間に忠実に従っていて、午後2時過ぎには閉まります。

一階奥と二階に部屋がいくつかあります。部屋には、セミダブルベッド、机とイス、シャワー・トイレ、テレビなどが付いています。共同キッチンで自炊可。
週二、三回部屋の掃除をしてくれます。

隣りに中国人移民経営の食堂、すぐ近くに簡単な買い物が可能なガソリンスタンド、ケンタッキー・フライドチキン、商店が有ります。

ゲストハウスの真ん前(ウィルヘルミーナWilhelmina通り)には乗り合いバスが走っています。トラリカ・ホテルから徒歩で15分ほど。

ウィルヘルミーナ通りとパーテル・ウェイデマン通りの交叉するところにあります。私の定宿。


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7.スリナムでの移動

■歩き
 少なくともパラマリボに関して言うと、私の印象では、歩いて移動する人は少ないです。たとえば、歩いて10分ほどの距離なのに歩かないといった感じです。
歩きたがらない理由は、疲れる、日焼けして色黒になるなどが考えられます。

■バス
 パラマリボには、ランティ・ブスlanti busという公営バスと、私営の乗り合いバス(ウィルデ・ブス)が走っています。

 ランティ・ブスは、黄色い巨大な姿で異彩を放っていますが、路線も運行時間も限られていて、旅行者が利用する機会はあまりないと思います。ウィルデ・ブスより安いです。乗り方は、次の述べるウィルデ・ブスと同じです。

 パラマリボ市内を走り回る、派手な絵が書かれたマイクロバスがウィルデ・ブスです。ウィルデ・ブスは決まったルートを走ります。こうした路線は数字かアルファベットで車体正面と背面に書かれています。路線によって出発場所が異なっています。出発場所と路線経路は、私が確認したかぎりでは、前述の『パラマリボ・ロード・マップ』にしか記されていません。

 ウィルデ・ブスは、満員になるか、もしくは運転手が「十分」と判断し次第出発します。バス停はほとんどありません。ルートとなる道端で合図をすれば、席に空きがあるときにかぎり停止してくれます。

 運賃は乗車時か降車時に払います。運賃は乗車口に書かれていますが、消えていることもあります。

 なお、パラマリボ郊外(レリドルプLelydorp方面など)まで行く場合は多目に払うことがあるかもしれませんが、基本的に同じ料金でどこまでも乗っていけることができます。

 街と街の間を結ぶウィルデ・ブスも、同じような仕組みで運行されています。

■タクシー
 パラマリボのタクシーは、トラリカ・ホテルなどで利用できるものを除いてすべて白タクです。運賃は乗車時に交渉します。「外国人料金」を請求されることがあるかもしれませんが、せいぜい二、三百円の違いだと思います。

 それでも心配な人は、あらかじめ現地人にたずねたり、現地人に交渉してもらえばいいでしょう。

■自動車
 スリナムで売られている車はほとんどが日本の中古車です。はっきり言って高いです。また、バスやタクシーなどと違い、こういった高い買い物を外国人がするときには法外な値段を請求されることもあります。気をつけましょう。

 なお現在では、スリナムにもAvisやHertzなどの大手レンタカー会社が入っています。

■オートバイと自転車
 スリナムで使われるオートバイはほとんどが原付クラスのもののようです。スクーターで突っ走る10代の若者たちをよく見かけます。民族別に言うと、ジャワ人の若者にオートバイ(非スクーター)利用者が多いと思われるのはなぜでしょうか。

 オランダの植民地であったにも関わらず、自転車はあまり使われていません。なぜか。暑いから疲れる、日焼けして色黒になりたくない、貧乏臭い、車がビュンビュン走るので危険などなど、スリナム人はいろいろな理由を挙げます。

 そのため自転車屋も中古自転車屋もそう多くありません。ただし、旧市街やトラリカ・ホテル辺りには旅行者相手の貸自転車屋があります。

 自転車で移動する人は、野良犬に注意してください。自由を享受する「番犬」にも要注意です。ワンワンうるさく追ってくるので、蹴りを入れようとしたらクツに噛みつかれたことがありました。


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8.自然、気候

 スリナムは、社会文化・政治経済的にはカリブ海地域に属しますが、自然環境について言うと、アマゾンのイメージに近いのではないでしょうか。内陸部は、うっそうとした熱帯雨林に囲まれています。舗装されていない道路を車で走れば、車体には赤土がこびりつきます。

 スリナムに青い海は存在せず、アクセス可能な砂浜も限られ、沿岸部のほとんどは湿地帯です。内陸部にはサバンナもあります。大まかに言うと、沿岸部と熱帯雨林の間にサバンナベルトが横たわっています。

 スリナムの気温は、一年を通じて30度前後です。夜には25度くらいになることがあります。たった5度前後の差ですが、現地で暮らしてみると、けっしてバカにできない温度差です。風がよく吹くからでしょう。風邪を引く人も少なくありません。なお、内陸部では日中35度だった気温が夜には10度代にまで下がることもあるそうです。

 スリナムには季節が四つあります。12月初めから2月初めまでが小雨期、4月末までが小乾期、8月半ばまでが大雨期、最後に大乾期となります。ここで挙げた時期はあくまでも目安です。月単位で変化することは珍しくありません。

 熱帯の日差しは強力です。とはいえ、風がよく吹くので、日陰に入れば気持ちいいです。私の感覚では、東京の夏よりもはるかにしのぎやすい。大抵の場合、風は北から南に吹きます。なお、太陽はだいたい18時から19時の間に沈みます。夜道に気をつけましょう。

 雨は頻繁に降りますが、熱帯特有のスコールです。大抵、短時間で止みます。雨期の場合はもちろん長い雨になり、パラマリボの中心部にも、巨大な水溜りが現われます。


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9.通信、電気

■郵便
 郵便事情はあまりよくないということはよく耳にします。私の経験では、郵便物が届かなかったということはありませんが。

■インターネット
 パラマリボには、インターネット・カフェが複数存在します。メール、チャット、ゲームを楽しんでいる人も珍しくありません。

 ただし、みずからのPCを持ち込んでLAN接続できるという話は、まだ聞いたことがありません。

■電話
 パラマリボ市内には、レトロなデザインの公衆電話がいくつもあります。電話を掛けるには、中央電話局で公衆電話用のテレフォンカードを買う必要があります。

かつては、接続状態が悪かったのですが、最近良くなったと聞きました。なんでも、みんなが携帯に飛びついたために電話線が空いたからだそうです。

■電気
 スリナムの電気が長いこと、アメリカのアルミニウム精製会社所有の水力発電に頼っていたからでしょうが、電圧はアメリカ合衆国と同じ110Vです。

 コンセントも同様ですが、オランダなどのヨーロッパと同じ形式のものを使うところもあります。形式をかえるソケット自体は、スリナムでも簡単に買うことができます。



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10.食事、水

■レストランなど
 パラマリボには、「一流」を謳うレストランからアメリカ系のファーストフード・チェーンまで、さまざまな外食産業があります。パラマリボの食事事情については、市内で入手可能な旅行者向け観光パンフレット(無料)で知ることができます。

 一番手軽なものは中国人経営の食堂でしょう。こうした中国人の多くは移民一世で、北京語と片言のスラナン語しか話せません。スリナムで教育を受ける子供たちが店にいるのであれば、かれらと英語でコミュニケートすることも可能でしょう。ジャワ人経営のワルンもあります。パラマリボ北部のブラウフロンドBlauwgrondは、良質なワルンが集まることで知られています。また、インド料理(スリナムではそう呼ばれる)のローティrotiも美味しいです。多くのローティ屋は、レジで買った食券と品を交換するシステムのようです。

 一人分の量は多目と言っていいでしょう。そのためではないでしょうが、スリナムのほとんどのレストランでは、食べ残しを持ち帰ったり、テイクアウトすることができます。

 軽食としては、ブローチェがお奨めです。ほとんどのワルンでも買えるし、ウィルデ・ブスの出発場所近辺にもたいていブローチェ屋があります。鶏肉、魚、牛肉などの惣菜やチーズを挟んで食べます。

 日本食…『餃子王』というレストランで簡単な寿司、刺身、味噌汁が食べれらると思います。経営者のパトリック・ウーイは、ニューヨーク、アムステルダム、広州で料理修行をしたコックです。美味い料理を作ってくれます。近々引っ越すそうなので、新しい店を知りたいのなら、中国人には『餃子王』と、それ以外の人には『Dumpling No.1』と聞けばいいでしょう。

なお、『餃子王』については日本人旅行者の方の感想がウェブ上に公開されています。なかなか面白いスリナム旅行記です。

■水と飲み物
 水道水は飲めます。ミネラル・ウォーターも簡単に手に入ります。炭酸入りの水も買えます。

 スリナムのビール、パーボParboはけっこうイケます。「パーボ」はパラマリボの略称です。ジョゴDjogoと呼ばれる巨大なパーボ瓶を見かけることがあるんじゃないでしょうか。ちなみに瓶は有料です。

 ビール以外のアルコールでスリナム産のものには、ボルグBorgoe、ブラックキャットBlack Cat 、マリーエンブルフMarienburgなどのラムがあります。

 ジュース類はソフトsoftとサップsapに分かれます。ソフトは、普通の炭酸飲料類と言っていいでしょう。スリナム産のソフトには、オランダでも買えるフェルナンデスFernandesがあります。

 サップは、果物ジュースです。果物の種類の分だけサップにも種類があります。マルクーサmarkoesa(パッションフルーツ)やプンチpunch(パパイヤベースのミックス)がポピュラーです。

 ワルンやジャワ料理のスタンドでは、ココナッツミルクのジュース、ダウェdawetが飲めるかもしれません。

 氷菓子もあります。スハーフアイスschaafijsと呼ばれています。生姜などのシロップをかけて食べます。


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11.買い物など

■買い物事情
 私が最初にスリナムに行ってから今日に至るまでの間に生じた変化の中で、最も大きなものは買い物事情でしょう。96年に比べて、商店の数も増え、また品揃えも充実してきています。

 かつては、共産主義国でしか見たことがないような買い物システムがありました。まず、店内をブラブラしている無愛想な若い女性店員に商品を見せてもらう。値段などを5センチ四方ほどの紙切れに書いてもらい、ガラスで囲まれたレジにズデンと座るオバチャンにそれを渡す。お金を払い、レシートを受け取る。そのレシートをさきほどの女性店員に渡して、晴れて商品を手に入れる、といったものです。ちなみに商品はポリエチレンの袋に入れて渡されます。

 こうしたやり方をしている店は今でも存在しますが、多くの店では「普通」に買い物できます。

 値段はほとんど定価です。地元の人々の間では、たとえ市場でも、値段の交渉はあまり行なわれません。そういったことは「けち臭いこと」としてネガティブに捉えられているようです。

■営業時間
 スリナムで商店や役所の営業・業務時間は、日本と大きく異なります。 月曜から金曜までの日中、中心部の商店は4時半には営業を終了します。ほとんどの商店は、土曜は昼までで(オランダの植民地であったことを考慮に入れれば、「半ドン」というべきかもしれません)、日曜は営業しません。

 例外は、中国人経営の商店や一部のガソリンスタンドです。中国人の商店は夜遅くまで、そして週末も関係なく店を開いているところが多く、ガソリンスタンドの中には24時間営業のものもあります。

 役所関係は、朝の7時に業務を開始し、昼の2時過ぎには閉まってしまいます。


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12.その他

■治安
 治安は概していいですが、パラマリボの旧市街(とくにワーテルモーレン通り周辺)や中央市場近辺では気をつけてください。また、たとえ昼間でも、人気のないところは避けましょう。午後3時、4時には商店が閉まり、旧市街近辺の人通りはまばらになります。パラマリボの夜は早いです。

■病気
 首都圏でも稀にマラリアやデンゲ熱が発生します。私はまだ経験がありません。内陸部のジャングルに行く場合――とくにジャングルで寝泊りする場合、対策を講じた方が無難でしょう。緊急の場合は、大使館と連絡を取ることをおすすめします。

 スリナムの蚊は、日本のものと比べて素早いです。足首の回りをチョコマカと飛び回ります。

■肌の露出
 素足を含む肌の露出は避けることをお奨めします。蚊、ノミ、アリ、ダニなどの害虫だけではなく、熱帯の殺人的な日差しからも身を守ることができるからです。

 アルビナなどの砂地を素足で歩く場合、スィカsikaという非常に小さいノミに刺される――あるいは、肌に食い込まれる?――危険があります。一度そうなると、猛烈な痛みと痒みに襲われます。現地人によるとその部分をえぐるしか治療法がないそうです。

 アリに関して言えば、赤アリに注意してください。木の根の部分などに巣を作っていて、その上をうっかり踏むだけで、狂ったように動き回り、皮膚、クツ、ズボンなど、ところかまわず噛み付きます。噛まれるともの凄く痒いです。

 「見下される」ことを避けたい人(とくに男性)にも、肌の露出をできるだけ避けることをお奨めします。スリナムでは日本と比べて、「簡素な身だしなみ」=「貧乏人で社会的に低い人間」という見方が強いと思えます。また、同じ旅行者だとしても、「白人」には大目に見られる恰好が、「中国人」(日本人を含む)などの非「白人」にはダメ、ということがあります。

 ただし、肌の露出といっても、スリナム人にとって最先端のファッション――往々にして合衆国かオランダのファッション――であれば、問題がないと言えなくもないです。

■世代の違い
 スリナムでは、日本ほどではないせよ、欧米での感覚と比べて世代の違いを重視するように思われます。明らかに世代が上の人に呼びかけるときは、苗字やファーストネームの前に「ムニエル(ミスター)」や「ムフラウ(ミス/ミセス)」を付けることをお奨めします。

■ナンパ
 スリナムに来るオランダやベルギーの女性が第一に不平のもらすのが、スリナム人男性によるナンパです。

 ストレートに声をかけてくることもあるでしょうが、多くの場合「プスウゥゥゥゥpssssss」という、犬でも呼ぶかのような合図から始まります。スリナム人男性にとってこうしたナンパは挨拶と同じくらいに自然なことだ、と言っても過言ではないかもしれません。

 嫌な場合は、嫌だという態度を露骨に示し、はっきりと誘いを断りましょう。
 
■「中国人」
 一般的に言ってスリナムでは、「日本人」か「中国人」か、あるいは「韓国人」かという区別は重視されません。日常的な場面では、十羽一からげに「スネイスィsneisi」(スラナン語で「中国人」の意)と呼ばれることになります。

 「いや、私は日本から来た」と言っても、「日本人」なるものを初めて見る驚きがその人の表情に浮かぶことすらあれ、大真面目に「そうか、日本人か…で、中国での生活はどうだ?」という質問が続くこともあります。すぐに「あー、ソーリー、日本だったな」と言い換える人は、まだ好意的な部類に入るかもしれません。その後に、「日本から車を輸入しないのだが…」という相談が続くかもしれませんが…。

 「中国人」に間違われることを避けたがる「日本人」は日本社会では珍しくないでしょうが、「中国人」と呼ばれることはあまり気にせずに、「スリナムで『中国人』と言えば東アジア人一般を意味する」くらいの捉え方でいるべきでしょう。


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