島本障害者共働作業所
《 立 ち 売 り 》


 私たち島本障害者共働作業所では、月に一回大阪北生協島本支店の前で店を出しています。そこで売る商品は、いつも扱っている物だけではさみしいので、知恵を絞っていろいろ変化をつけ、立ち寄ってくれるお客様の注意を引き付けています。

 寒い時期は、メインの出し物として『焼き芋』を提供しました。芋の相場が変動しますし、手に入る芋の大きさも違いますから値付けに苦労するのですが、それでも一日100kg焼いております。

 材料はすべて場所を提供してくれている生協から仕入れて、敬意を払っています。もちろんサツマイモも生協から仕入れますし、チャーシューケーキの材料や調味料の多くは生協の物です。

 この『立ち売り』の取り組みには、障害者それぞれに果たすべき役割が作りやすい。お金の計算ができる人には担当商品が与えられるし、言葉も出ない人には島本障害者共働作業所を紹介するチラシ配りが仕事になります。

 以下、どんな調子で取り組んでいるのか紹介します。 

生協の立ち売りが街の景色になった
00年10月10日No33

 10月で生協の立ち売りが1周年を迎えます。この間に私たちの立ち売りする姿が、街の一つの景色になったなと実感しています。いつも、立ち売りの翌日に「売り上げ報告」を生協さんに出しているのですが、この号では、9月29日付の報告を紹介します。

   
大阪北生協島本店
        店頭立ち売り売上報告
 昨日の店頭販売では、大変お世話になりました。「9月もまだ暑いから夕方から…」などと考えていたのですが、結構涼しくリンゴが大量にありましたので、急遽お昼前から準備できるものだけを売り始めました。
 おかげさまで予想以上に買っていただくことができました。以前からの知り合いのリンゴ農家の物ですから、向こうもどのようにしてリンゴが売られるのか知っております。生産者と消費者の間を障害者が取り持つという絵に描いたような構図ができました。
 準備が整った他の物も、早めに売り始めほとんど完売の状態。特に、繰り返しやらせていただいておりますので、顔見知りの方もでき「お宅のラーメンおいしいワ」「次はいつ売らはるの?」「焼き芋はいつから?」などとリピーターになっていただいている方も増えました。
 これこそ、「街の中で生きたい」と言う私たちの願いに一歩近づけている証拠だと思えますし、本当にありがたいことだと感謝しております。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 昨日の売上報告をさせていただきます。

   

 この日の売り上げは、リンゴとマイタケで8万円を越え、他の物も合わせると合計12万円以上ありました。

 来月からは毎月第4木曜日に出店!
      22日生協前ではお世話になりました  00年3月24日No23

 22日は生協前の立ち売りでした。今回も焼き芋100kg、オリジナルナッツケーキ、チャーシュー、そして春物のリサイクル衣料を持ち込み、2月とほぼ同様の売上と利益を上げました。
 午前中はポカポカと暖かいお天気で、「春だなあ」などと言いながらあまり売れない焼き芋を立ち売りしていましたが、午後になると寒くなり、夕方には焼き上がり次第売れてしまう状態。ああいう所の人の満ち引きとか、お天気の具合による売れ行きの違いがよく分かりました。
 なお、北生協さんから「2000年度一年間と言うことで、毎月第4木曜日が立ち売りの日と決めるのはどうでしょうか」と言う申し出がありました。もとより、日程を組むのに困っていた私たち、大喜びです。作業所便りご愛読の皆様にお越しいただくにも、日程が決まっている方が便利だと思います。
 4月は27日が第4木曜日ですし、月末の木曜日には「アー、今日は作業所が立ち売りしているな」とお考えになって、北生協前までお運びくださいますようお願い申し上げます。なお、販売する商品については、季節や手に入りやすさなど、そのつど考えながら選んで参りたいと考えています。

3月22日北生協前売上報告
チャーシュー=28本で22,230円 ケーキ=49包で32,000円 衣料=3点で600円
焼き芋=100kg焼いて72,700円 合計=127,530円の売上でした。

 ドキュメント・立ち売りの一日
2000年2月1日発行No.19より
    
8:45 9時現地集合なので荷物を満載したトラックで作業所を出発。生協に着いて荷物を下ろしていると、それぞれが集まって来る。二交替制で企業に勤めるT君も、今日は勤務明けだと応援に来てくれた。心丈夫だ。各商品の位置を決めたり看板を付けたり、店のレイアウトに苦労する。生協を育てる会のSさんが駆けつけくれる。注文した30kgのサツマイモを店長さんが見せてくれた。予想していなかったほど見事な鳴門金時である。前日生協を下見して「この芋だろう」と考えて値付けしていた“焼き芋200円"を“300円"と値上げすることにして全部書き直しする。芋が立派すぎたから。Sさんがチラシの書き直しを手伝って下さった。

10:00 生協が開店したことを知らないまま作業を続けていた。焼き芋の釜が温もらなくて、まだ焼けていない。でも匂いだけするから、お客様がやってくる。ややあせる。ケーキから売れ出した。平常1000円で売っているケーキのブロックを“お試し価格”で900円で出したのだが、まずそれから売れ始めた。

10:30 芋が焼け始めた。太陽は顔を出しているが気温が低い。そんな中で焼き芋の香りはホッとさせるのだろうか。お客様が次々とご注文。店長さんが顔を出して「店内まで匂ってますよ」とニコニコ。売れ足が良いので、残りの芋も全部釜へ入れた。そのうち、窯の中の対流の関係で火に近い底の方より火から遠い上から焼け始めることに気が付いた。来仙君とチラシ配り。彼はチラシより挨拶専門。水鼻を流している。寒いから仕方ないしかわいそうだとは思うが、食べ物を売る店としては困る。ひっきりなしに鼻をかんでもらう。

12:00 30kgのサツマイモが全部仕上がってしまった。あわてて店長さんに追加注文をお願いする。交替で食事。作業所から熱いお茶やコーヒーメーカーまで持ち込んだが、そんなものゆったりと飲んでいる暇がない。芋の追加注文が間に合いそうにないので店内で特売のサツマイモを20本買って焼く。これは200円の予定。先ほどケーキを買って下さったお客様が
「おいしかったー!あのケーキのレシピ教えて!」と再び来られてレシピを聞いて二度目のお買い上げ。家でも同じようにうまく焼ければいいのだが…

13:00 第1小学校で小学生相手にお話をする予定だった田渕さんが飛び出して行き、しばらくすると戻って来た。なんでも2時からだったそうで、早すぎたとのこと。みんなで大笑いする。ここでやっとコーヒー。特売のサツマイモを“タイムサービス"として200円で販売。田渕さんがまた飛び出して行った。その後、追加注文の芋が到着。早速焼き始める。ケーキの完売に続けてチャーシューも完売。

15:30 田渕さん帰着。やっと交替で休憩を取る。二階のフロアーで休憩しているうちに雪がものすごく降って来た。店内は暖かく、思わずうつらうつらとうたた寝して体力回復。寒い立売に戻る。芋がすごい勢いで売れている。300円を高いとおっしゃるお客さんに「ピーッと鳴らして売りに来る焼き芋屋さんと比べて下さいな。小さな一本が4〜500円しますよ」と言うと納得してくださった。どんどん売れるのは雪のお陰だ。寒いから、焼き芋の釜のほのかな温もりがありがたい。リサイクル衣料も調子が良い。母子連れが8着も買って下さる。500枚刷ったチラシもこの時点ですべてなくなる。チラシ配りで指先が凍えた。

17:00 芋がまたなくなりそうなので、特売の芋をすべてさらって来て釜に入れた。売れ行きが良いからと調子に乗るわけにはいかない。特売の芋は小さいし、やっぱり200円にしようと確認。

18:00 そろそろ芋もなくなったので後片付けにはいる。生協は8時までだけど、寒さと疲れだけでなく売るものがなくなったから仕方ない。仕事帰りの先生たちも来てくれて、すべりこみで焼き芋を買ってくっださった。みんなで力を合わせてトラックに荷物を積み込み、看板を外し、売り場として使わせて頂いた場所を掃除して終了したのが6時半。現地解散して作業所に戻ると、心地よい疲れではあるが予想外に腰が痛い。寒さのせいだったのだろうと思う。みんなよく頑張った。今夜はぐっすり眠れるだろう。

 さて、翌日売上を精算してみるとなんと10万円に少し足りない。残念…次回からは“売上10万円”を目標にしたいものだ。でも、利益を見ると寒い一日を頑張って、一人1万円以上上げた事になるから、立派なものである。
 それにお金よりも大勢の住民とふれあい、島本障害者共働作業所の存在感をアピールできたことのほうが意義がある。これからも月に一回やらせてもらえそうなので頑張りたい。寒い時期は焼き芋が喜ばれるようだから、2月も焼き芋をアンコールしよう。売上を確保するために放課後の学校へ焼き芋の出前するなんてのもおもしろいかもしれない。
  

ご意見ご感想をお聞かせ下さい
 または 


<仕事編>へ戻ります/TOPへ戻ります