2009年910月20日 第14号(通算256号)
『作業所だより』最新号より
 前号を読まれてない方はここ、255号へどうぞ
台風の後少雨で虫が発生!葉大根の惨めな葉っぱです
主張/ダイビング初体験

 忙しい作業所の仕事を横目に、9日から14日まで鹿児島県徳之島に旅行してきました。そのためこの便りの発行を一週間飛ばしてしまって申し訳ありませんでした。旅行の主目的は趣味の闘牛観戦で、全島一の牛を決める大事な大会を見ることでした。しかし、島の仲間達がいろいろな企画をして待ち受けてくれておりまして、その中にスキューバーダイビングがありました。

 企画してくれたのはダイビング歴20年以上のMさんでした。もちろん私には初体験ですが、以前から南の海で自然に暮している熱帯魚の群れを見たいと言う気持ちは強くあったし、私にとっては願ってもない企画でした。周囲には齢70才にもなってのダイビングは危険ではないかとうるさく言う人もおりましたが、「冥土の土産にするんじゃ」とはねつけていそいそと出かけたわけです。

 初のスキューバーダイビングは、いろいろとあったけど南海の魚の自然な姿を観察するという点では成功しました。私は頭では怖くはないと思っていたけど、体や心が怖がっていたようで、ちょっとしたアクシデントは危険のない範囲で起こりましたよ。

 でも、私が心から満足したのはMさんの自由にさせるという指導のお陰でした。普通の「体験ダイビング」というのは体験者とつないだ手を離さず、「もしも」のことを考えた指導なのです。ところがMさんは初めての私に基本的な行動を教えた後は全く自由にさせてくれました。潜水する私の前になり後になりして、見守りつつ私に向かってシャッターを切り、道を間違えるとこっちこっちと手招きして、私が興味を持つようなことを指差して教えてくれながら、私は自由でした。

 初心者を海底で自由にさせることは危険なことかもしれません。でも初心者であるだけに好奇心が強くて足ひれの動かし方から海底の生き物の生態から、全てが学習なのです。もしも手をつながれてしまって、インストラクターの都合で好奇心が満たされないまま終わっていたら、これほどの充実感は得られなかったでしょう。

 海中で何が起こっても対処してやるというMさんの自信を感じたし、まるでお釈迦様の手の平の孫悟空のようだけど、その中で私は充実感を感じることができました。

 そう「障がい」者の指導もこうあるべきなんです。「事故があってはいけない・何かしでかしてはいけない」と手を離さない関わりが、本当に彼らのためになっているのでしょうか。今回私は期せずして初めての体験をさせてもらい、手を離して自由に行動することの充実感を自己体験できました。

10月2日 福祉課との話し合い報告


 「障害者自立支援法」の完全実施に伴い、2010年度からは補助金が止められるのではないかという危機感がずっとありました。政府としては20009年度から完全実施だったけど、大阪府の特別の計らいで1年間延期されたとき聞いておりました。私たちはそろそろ来年度の予算書が話題にのぼる時期だから町長に対して、来年度も補助金を継続してほしい旨の要望書を提出しました。(255号2面既報)

 それを踏まえて、福祉課長との話し合いをお願いしておりまして、約束どおり10月2日の夕方4時過ぎから、作業所へ次長、課長、担当者の三人をお迎えして話し合いを持つことができました。

 まず、作業所代表から「お互い忌憚のない意見交換をしていただければありがたい」との挨拶から始まり、町長には要望書を届けたとの課長からの報告と、文書で出されたものだから文書で回答するという町長の意向が示されました。

 そして、福祉課長にあの要望書の感想を求めたところ、「作業所だよりは毎号読ませてもらっているから、ここの状況については理解しているつもりだ。大阪府が、2010年度と11年度の2年間については予算を組む方針だと聞いているので、島本町も来年度予算にはここの補助金を確保して行きたいと考えている」とのお答え。大阪府がそんな結構な方針を出していることを知らなかった私たちはずっこけてしまいました。しょっぱなからほぼ満額回答が出されたようなものですから。

 せっかくの話し合いですし、その他予定していた質問や確認を次々と出して行きました。答えは主として課長が中心でしたが、代表挨拶の「忌憚のない意見交換」に沿って、相当突っ込んだ話し合いができました。思わず「そんなこと作業所だよりに書いていいの?」と私が突っ込んでしまうような話もあり、大爆笑になるほどでした。総じて、島本町の誠意の伝わる話し合いでした。

 私たちが取り組んでいる「労働意欲が成長を促す」点を認めつつ、支援法の下にある作業所が「障がい」者の保護や庇護に走りがちな点について「そういう傾向が強まりつつあることは認めざるを得ないが、そうならざるを得ない点もあるのだ」との話。確かに、クレーマー的な保護者の存在や「障がい」者が事件を起こしたときのマスコミの扱いなどをおっしゃっているのだろうなと想像しました。また、私たちの作業所が、本来行政サービスとして取り組むべき「地産地消」についてまで、「障がい」者を前に立てて一定の役割を果たしていること、そのことを通して島本障害者共働作業所の必要性を感じている住民が大勢おられることについても、理解しているとのお答えでした。

 以上のように、現在の私たち島本障害者共働作業所が果たしている役割やその存在意義を認めつつ、それでは民主党を中心とした新政権による障害者自立支援法廃止以後はどうあるべきかという話に移りました。いったい、どのような法律が良いと思うのか私的な立場で思っていることを聞かせてほしいとお願いしました。私たちは、新しい法律ができても、それが「障がい」者の真の自立を促すものであるならともかく、施設経営をする側や指導する側の利益ばかりを強調するものであるなら“アウトロー”の立場を通さざるを得ない考えだからです。

 「全くの私的な思いですが」と断りつつ、課長は大筋次のように述べました。これまでの政府が金を出すときは、当てはまる条件を厳しくして事業を細分化し、縛りをとても強くしてしまっていた。結果として現場の立場・「障がい」者の立場を踏まえない金の出し方になってしまっていた。その点を、現場の実態に合わせた規制緩和が必要だと思うとの趣旨でした。返す言葉で「福祉課長としての立場から言わせていただくなら、国の補助金なしで町の単費で補助を続けることは極めて困難であるとも言わせておいていただきます」と硬い言葉。まあそうだろうなとは私たちも思ったから、この日の話し合いを設定したのです。しかし、ここは一言突っ込んでおかないと意味がありません。

 これまで私たちが積み重ねてきた実績や、住民のこの作業所が存続してほしいという気持ち、私たちの「障がい」者に関わるポリシーを認めればその「困難」は乗り越えるべきだと主張。課長は、国の制度に入ることによって起こる弊害については私的な立場からは認めつつも、財政状況から考えればむずかしいとのこと。

 島本町の「障がい」者施策については将来的に、町立の作業所も含めた統一したものが必要だという問題提起を私たちのほうからしておきました。つまり、新卒で作業所に入ったきりで、長い人では30年近くも(よくない言葉ですが)飼い殺し状態・・・出口が見えないそれぞれの作業所になってしまっている。これらを町として一体のものとしてとらえ、それぞれの作業所の役割をはっきりさせつつ最終段階の作業所を出る人には、就労への道が開かれているようにしなければならないと考えています。初めから一般企業への就労が難しくても、行政側にはいろいろな「障がい」者に出来る仕事があるはずだから、とりあえずお手本を示してもらい、一般企業への道筋をつける必要性を事細かに説明させてもらいました。

 隣の高槻市では「障がい」者雇用制度があり、桜公園の管理をやらせるというような取り組みを以前からやっております。島本町でもすでに委託している仕事のうち、「障がい」者に取り組めそうな仕事を洗い出せばあるのではないでしょうか。

 ともかく、2年間は島本障害者共働作業所への補助金支出の目途は立つようです。この2年間のうちに、再々福祉課との話し合いを重ねつつ、島本町の「障害者計画」の中で「障がい」者の自立施策を洗い直し、既存の作業所の任務分担やこれから学卒してくる「障がい」者の受け皿として新設する必要のある場合など、「障がい」者施策の充実をイメージしていかねばなりません。

 1時間あまりの話し合いでしたが、私達にとっては有意義な話し合いでしたし、福祉課の方々にも参考になることが多々あったのではないかと考えています。帰り際に次長が、資料としてテーブルにおいていた作業所だよりの最新号3号ずつを「毎号読ませていただいておりますので、もったいないから有効利用してください」と置いて帰られたのが印象的でした。

作業所短信


10月12日本澄寺イベントに参加

 日曜日に出勤させると代休を取らなければならないことと、それほど大掛かりに取り組んでも売り上げは1万円前後だから、有志で参加することにしています。参加を取りやめてもいいのですが、色々とお付き合いもありやめるところまでいきません。

 今年は焼き芋10kgと徳之島の黒糖を並べ、リサイクル時代に手に入れたカセットテープ(生)を“無料で売りました”。またベーグルパンの製作者も初めてパンを並べ70個作ってきて完売したようです。

 私たちは「本澄寺のイベント」と言ってますが、本当は宗祖日蓮さんが法難に遭ったという記念のお祭りの日でして、檀家さんが中心に集まられます。

25日は水無瀬神宮秋祭り・名水ラーメン

 年に一度、このお祭りだけは大阪府で唯一名水100選に選ばれた水無瀬神宮離宮の水を使った「名水ラーメン」を作ります。これは前日の朝から名水を汲みに行きそれで一日がかりでスープを取ります。本番は朝から名水を寸胴鍋一杯に沸かし、麺を湯がくのも名水・・・もちろん水無瀬神宮のご協力を得ていますし、「名水ラーメン」を名乗ることも許可を得ています。

 この日は古式ゆかしい神宮独特の行事「湯神楽」も11時ごろから行われますので、まだごらんになっていない方はぜひお越しください。(写真は去年のもの)

29日は弥栄郷にラーメンの出張出前

 町内唯一の特別養護老人ホーム「弥栄郷(やえのさと)」の年中行事に加えていただきました出張出前を行います。この日は以前は作業所上げての取り組みにしておりましたが、段取りに慣れてしまい昨年からは作業所のメンバーの半数は作業所に残り、普段どおりに野菜の販売活動を行います。11時すぎから仕出しが始まりますので、作業所には売り子だけを残して現場に駆けつけてラーメンつくりに励むことにしています。

 以前は応援団の手助けまでお願いしていたけど、昨年からは私たちだけで対応できるようになりました。

11月3日は島本町文化祭でラーメン屋

 町を挙げて取り組まれる文化祭の「お祭り広場」でラーメンと焼き芋の販売をいたします。色々な場所でにぎやかに取り組まれていますが、私たちの場所は住民ホールの前庭です。

 例年大変な人出なので400食作って来たのですが、体力がついていかず今年は300食に減らして販売いたします。遅く来られると売り切れになっている可能性もありますのでお早めにお越しください。(写真は去年の行列)

      


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