一つの光として
ろうそくの火が揺れる
あらゆる方向から
風が吹き 雨が降り
ろうそくの火が激しく揺れる

彼の周囲が激しく動くたびに
炎は左右に また上下に
揺れる 激しく揺れる
まるで生きている証を示すように

生命の炎は 何を求め
揺れ動くのだろう
やがて消える運命にある炎は
何を考えて 燃え続けるのか

身を守る術を持たない彼は
ただじっと耐えるだけ
ただじっと燃え盛るだけ
その身を燃やし尽くすまで

やがて風も雨もあきらめ
彼のまわりが静けさを取り戻すと
炎は動かぬ石のように
ただ光を放つ存在となる

闇を照らす 唯一つの光として


                       (2003.4.16)