術後のこころの変化を綴ってみた。
告知編
多分、大丈夫だろう!と軽い気持で診察に入った・・・
主治医は優しい言い方であったが、言葉は非常にきつい。【子宮体がん】
手術をしましょう。「単純子宮全摘・両側付属器切除術」 場合によってはリンパ節郭清。
どれくらい泣いていたんだろう・・・ 気がついたら、外来の別室でひとりで泣いていた。
今までは告知をする側にたち、何度となくその場に立ち会ってきたが、あまり泣く人は見たことがな
かった。
あの時、なんであんなに涙が出たのだろうか? “がん”に対して?
“子宮・両側付属器をとってしまうこと?” “化学療法? 放射線療法?”
気持がごちゃごちゃしていた。
誰も声をかけてくれない・・・ いいえ、かける言葉がないのだろう・・・
2日間は泣きはらした。テレビを見て楽しい話題を話していても、家事をしていても気持は空っぽ!
病気のことを考えていた。
自然と涙が溢れ出てくる・・・
この時点では、病名を知っていたのは主人、母、少々の親戚、職場の上司2人に話していた。
職場の仲間達には、はっきり病名は告げていなかったが、知っているのか、知らないのか、
未だに不明である。
手術編
覚悟はできていた。 「まな板の鯉」で怖くはなかった。
怖くないのは何故だろう?
ある意味、手術をすれば今までの辛さがなくなり、すっかり元気になれるという期待もあった。
今までの辛さとは・・・
月経困難 生理痛、量が多い、月経前緊張症等
自律神経失調症状 めまい、動悸、息苦しさ、喉の閉塞感等
術後の経過
2004年 11/ 9 手術
11/20 退院
2004.10.18〜2005.1.17まで仕事は有休および病欠で休む。
2004.12月中旬から仕事復帰の予定だったが、気持が落ち着かず、身体も思うように動か
ないため、相談してさらに1ヶ月のお休みをもらうことになった。
☆退院後から仕事復帰まで
ほとんど家でごろごろしていた。家事はそこそこに、12月下旬(術後約1ヵ月半)くらいまで、
買い物は母の付き添いで行くことが多かった。年が明けると自分ひとりでの行動も自信が着い
てきた。
一日一回は近所の散歩。ゆっくりとお腹をかばいながら、脚力をつけるようにしていた。食事も
すすまず、体重は入院時より5kgは減っていた。
術後の経過は良好だったが、思うように身体が動かず気持が滅入っていることが多く、
手術時に期待していた、もう楽になれるということはなく、仕事に出なくては、でも辛いという
気持の葛藤があり、こころの辛さを体験していた。
身内は“時間薬だから”と慰めてくれるが、自分の中では不安・不満で一杯だった。
時々、自己嫌悪に陥り、一人になると泣いていたこともしばしばであった。
☆仕事復帰して
2005.1.18仕事復帰。 凄く不安が強かった。
疲労感が強く、関節痛も出現したり、また、クラクラしたり何ともいえない状況になったことも
あったが、自律訓練をしてその場をしのいだときもあった。
時にはお休みさせてもらうこともあったが、なんとか、8月の夏季休暇を迎えるに至った。
仕事を休むことに関して、非常に抵抗がある。
調子が悪く無理ができないのは本心なのだが、同僚、学生等に迷惑をかけてしまうで、
自分が許せないというか、情けなくなってしまう。気持ばかりが空回りしている状況であった。
☆夏季休暇中
術後初めての夏。自分の中でどうなるのかと少々不安があった。
それは、暑くなり始めた7月中旬頃から体調がおかしくなってきたからだある。
予想は的中。休暇中はどこにも行かない為、できれば出勤していろいろやろうと思っていたの
だが、身体がそうさせてはくれなかった。
また、動悸や息苦しさ、クラクラした感じが出現し、有休をフルに活用してお休みをとっていた。
そんな時、また気持の中で動揺、自己嫌悪、怒り、不安等マイナスの気持ちばかりが先行して
いた。
☆夏季休暇が明けて
休暇が明け、本来の日々が戻ってきた。授業もあるし、自分でなければできない仕事もある。
まだ始まったばかりだというのに、いや始まったばかりだからこそ、
ペースが元どおりにならず酷くしんどい。
でも、いつまでも負けていてはいけない。しかし、無理は利かない。
だからマイペースで、“辛い時は辛い。大丈夫に時は頑張る” そんな自分でありたい。
現在の気持ち
夏季休暇中は、いろいろと考えさせられた日々であった。
同僚の私に対する見方は? 同僚も看護師である。看護師として、たとえ病名をこうだと告げなく
ても、おそらく予想はついているに違いない。 でも何故、はっきりと言ってくれないのだろう?
決して、休んだからといって、またやむを得ずに仕事を依頼したからといって、私をとがめる人はい
ない。かえって、ゆっくり休んで、気をつけて、無理しないでと労わってくれる。
しかし病気について触れる人がいないことに、一時不満、不服を感じたことがあった。
病気について聞いてほしい、言ってほしいと希望していた自分は何なのだろう・・・
手術をしてもそれで完治ではなく、卵巣欠落症状が続いていることへの不安?
まだまだ、あと4年とチョッとは不安や怖さを抱えて生きていくことへの不安?
術後の障害についてもっと聞いてほしい、辛さをわかってほしいという自分本位な考え方だったに
違いない。
しかし、みんなわかっていてくれるんだ・・・ 言葉に出さないだけ・・・
ありがとうの気持ち
☆主人にありがとう☆
いつも病気ばかりして心配をかけ、入院をしては不自由な生活をさせてしまってごめん!
口にはしないけど、辛かったのは主人の方が強かったかもしれない。
入院中は、毎日1〜2回病院に来てくれた。ああして、こうしての我儘も聞いてくれた。
術後、自分でタオル清拭していたときは、できない所を手伝ってくれた。
退院してから今までも、側で励まし、外に出て気分転換をしようと計画してくれて、
栄養つけろといろいろ買ってきてくれて・・・辛い時は、何もしなくていい、寝ていなさいと言ってくれ
る。
ありがとう。そしてこれからも宜しく・・・
☆母にありがとう☆
父が胃癌で他界し、今回の私の病名“がん”を聞いて大きなショックを受けたに違いない。
「もう、あんな思いはしたくないよ」と言っていた。心配かけてごめんね。親不孝だよね。
術前から、仕事の合間をみては、病院にも自宅にもちょくちょく来てくれた。自分だって疲れている
のに・・・
絶対、あなたより先に逝くことはないからね。これからどんどん元気になって親孝行するよ!
ママありがとう。楽しい人生送ろうね・・・
☆親戚の皆さんにありがとう☆
遠方にもかかわらず、お見舞いに来てくださりありがとうございます。
術後初めて歩行したときは、叔母さんの目の前でしたね。
チョッといいとこ見せようと、強がって歩きました。
☆職場のみんなにありがとう☆
術前から、現在に至り、年中休んでは迷惑かけて申し訳ない気持ちでいっぱいです。
いつも大丈夫ですかと声をかけてくれて非常に嬉しく思います。
まだまだ迷惑かけるかもしれないけどどうぞ宜しくお願いしますね!
みんなの温かい気持ちは決して忘れません。感謝しています。
*Kさん
告知を受けたときから、ずっと相談にのってくださりありがとうございます。
凹んで気持が滅入っているときには励まして下さり、元気を取り戻すことができました。
*Mさん
辛そうにしているときに、少し休んでと声をかけて下さり感謝しています。
術後の更年期障害をわかってくれて心強いです。
*Wさん
私の分の仕事をいっぱい引き受けてくれてありがとう。
*Tさん
病気が発覚する前から迷惑かけてごめんなさい。
入院中は夜遅くまで私の愚痴を聞いてくれてありがとう。
*Sさん
病気発覚前に夜遅いというのに救急センターまで着いてきてくれてありがとう。心強かったよ。
入院中は、抑制帯を持ってきてもらったり、幾たびも病室に来てくれてありがとう。
母の愚痴まで聞いてくれてありがとう。浮腫んでいる足をさすってくれたのはあなただけでした。
*Tさん
手術日の朝、メールでエールを送ってくれたり、仕事復帰の初出勤の日にお疲れのメールをくれて
ありがとう。とっても力がつきましたよ。
話しているときに私が涙ぐんだら、“見ていれば辛いのはよくわかりますよ”と言ってくれた言葉、
忘れません。
☆K医師、M看護師にありがとう☆
K先生、早期に発見してくれてありがとう。先生の“予後はいいです”の言葉を信じて人生送ってい
きます。
M看護師、私の我儘をたくさん聞いてくれ、また入院にあったてはいろいろ配慮してくれてありがとう。
☆病棟ナースの皆さんにありがとう☆
卒業生はじめ、病棟ナースの皆さん、術後の我儘聞いてくれてありがとう。
☆友達にありがとう☆
術前の辛い時、また手術が決まった時、そして術後もずっとこころの支えになってくれてありがとう。
私の辛さを受け止めてくれたり、励ましてくれたり、凄く心強いですよ!
☆学生達にありがとう☆
途中で授業担当が変更して迷惑をかけましたね。
それでも担当していた1年Bクラスの全員がメッセージをくれた。
とっても嬉しかったよ!
また2年生も3年生も、休んでいる間にメールをくれた。ありがとう!
きっと、あなた達は優しい看護師になれるよ・・・
☆ネット友達にありがとう☆
現実生活では、病気のことはあまり辛さを吐き出せない。
そんな時、いろいろアドバイスくれたり、励ましてくれたり、経験を教えてくれたり、
真剣に相談にのってくれたり、本当にこころ強いです。
これからもお友達でいてくださいね!
こうしていろいろな人に支えてもらいもう直ぐ1年を迎える。
まだ心身ともに万全ではないが、こうした状況と共存していくことが必要なんだと考えているこの頃。
これからも浮いたり沈んだりいろいろあると思うが、病気でなくてもそれはあると思う。
できれば前向きに、そしてあまり気張らず、できるときはできることを精一杯にする。
駄目なときは無理しない。
そんなふうに、自分に正直に生きていければと思う。
最後まで読んで下さり、ありがとう・・・