中山キャンプ場にある多良岳登山口中山キャンプ場にある多良岳登山口 分かりにくい分岐(ここを左に進む)分かりにくい分岐(ここを左に進む) 中山峠への入口中山峠への入口 中山峠からすぐの道標(まっすぐ行くとどこへ?)中山峠からすぐの道標(まっすぐ行くとどこへ?) 経ヶ岳山頂経ヶ岳山頂

朝方の豪雨と暴風は春一番だったそうで、午後となった今でも空が重い。 天気予報では午後から徐々に晴れるということだったので、その予報を信じて佐賀県と長崎県の県境に位置する経ヶ岳(きょうがたけ)へ向かう。 経ヶ岳は多良山地の最高峰で佐賀県の最高峰でもある。 縦走路を南東にたどった多良岳(たらだけ、996m)が修験道の歴史などから山地の主峰と考えられているようだが、一等三角点は経ヶ岳に設置されている。 また、多良山地は古い火山だったそうで、この火山活動により佐賀県側の嬉野町や鹿島市、太良町、そして長崎県側の大村市などの土地が作られたそうだ。 地図を見るとよく分かるが、その裾野の広がりは見事である。

太良市街で県道252号多良岳公園線に入り、裾野を登りにかかる。 道はよいのでまったく問題ないのだが、距離が長く目的地である中山キャンプ場まで10kmほど走らなければならない。 ようやく到着したキャンプ場の駐車場に車を停める。 キャンプ場が夏期のみの開設のためか、ひっそりとしており人の気配がまったくしない。 ここから多良岳および経ヶ岳へ登ることもできるのだが、朝方の春の嵐で登山客もいないようだ。 誰もいないようなので迷惑にはならないだろうとキャンプ場から少し入った県道の終点まで車を乗り入れた。 終点には車1台分のスペースがあるが、こういった日でないと利用できないだろう。

出発する段階になっても予報のように晴れる気配はなく、風もあって少し肌寒い。 沢に架かる小さな橋と車止めのチェーンを越えて歩き出す。 ここからは林道経ヶ岳線で、しばらくは簡易舗装された林道歩きを強いられる。 林道らしく分岐が何箇所かあるが、道標がつけられているので基本的には迷うことはないだろう。 ただし、林道を5分ほど進んだ箇所にある分岐だけは分かりづらい。 入ったすぐ先に森林開発公団(現、独立行政法人緑資源機構)の朽ちた道標と宝原橋(ほうばるはし)という沢に架かる小さな橋があるので目印にするとよい。 30分ほどで経ヶ岳の登り口に到着する。

登り口といっても立派な道標があるわけではなく手作りの小さな案内板と踏みあとが見てとれる程度である。 気をつけないと見過ごしてそのまま車道を歩いて行ってしまうので、手前のカーブにある駐車場らしきスペースとそこに倒れた案内地図に注意しておくとよい。 登り口から樹林内を進むと1分もしないうちに中山越に到着する。 ここが多良山地の縦走路の一部で、右に行けば経ヶ岳、左へ行けば多良岳、まっすぐ行けば長崎県側の黒木集落へ下ることができる。 立派な道標や佐賀県の自然環境保全地区を示す看板もあって、ようやく登山らしくなってきた。

経ヶ岳へ向かって歩き出してすぐに立派な道標が現れた。 経ヶ岳へは斜め右に進むように取り付けられているが、そのまま県境をまっすぐ進む道の方がしっかりしているように見える。 結局、道標どおりに進んだのだが、方向からして経ヶ岳への直登コースでもあったのではと後ろ髪を引かれる思いで歩いていたのである。 しかし、山頂に着いてからその方向を見ると断崖でとても直登できるような場所ではなく、歩いてきた道が妥当なコース取りであったことが分かる。 では、いったいあの道はどこに向かっているのであろうか?

道標どおりに正解の道を進み、経ヶ岳の山腹を巻くかたちで平谷越まで徐々に登っていく。 特に花なども咲いておらず黙々と歩いて40分ほどで平谷越に到着した。 平谷越では経ヶ岳へのメイン登山口である奥平谷からの道と合流する場所で、ここにも立派な道標が設置されていた。 道標に従い経ヶ岳山頂を目指す。

ここからは露岩の急な登りが数箇所あるが、ひとつひとつは距離が短い上に、佐賀・長崎両県の警察署が設置したと思われるロープが設置されているので苦もなく登ることができる。 やせ尾根を歩いて平谷越から20分ほどで経ヶ岳山頂に到着した。 山頂に着いたら多良山地が作った雄大な裾野や雲仙を眺められると思っていたが、晴れるどころか重そうな雲に強風で迎えられる。

経ヶ岳の山頂は狭く、中央に一等三角点を設置した台座とその後ろに「経ヶ嶽」の立派な山頂標識があるだけで、風を避けるような場所もない。 仕方なく写真を撮って、三角点前に置かれていた登頂ノートに記帳をしたら早々に山頂をあとにする。 ちなみに、登頂ノートによると自分が到着する1時間前にご夫婦が登頂されていたようだ。 途中で誰とも出会わなかったので奥平谷から往復されたのだろう。 結局、この日はこのニアミス以外に人の気配を感じることなく登山を終えた。

コースタイム

中山キャンプ場 〜 (12:50)県道終点(13:01) 〜 (13:30)中山越 〜 (14:10)平谷越 〜 (14:30)経ヶ岳(14:43) 〜 (15:00)平谷越 〜 (15:27)中山越 〜 (15:50)県道終点(16:02) 〜 中山キャンプ場

参考マップ

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平18総使、第632号)」