第36号 2003年1月8日発行
あけましておめでとうございます。子どもたちにゆきとどいた教育
をするために、また私たちが元気に生き生き働くことができるように、
ともにがんばりましょう。今年も「ひろば」のご愛読をお願いします。
あなたが 求める組合は、どっち?
前回の「ひろば35号」で県議選への疑問を特集しましたが、今また職場には1人20枚の
「紹介者カード」がおろされ、従来の悪しき選挙活動が繰り返されようとしています。
「違法な選挙はできない」とカードを返上する人や、「反対意見を無視するのはおかしい」
と組合への不信感をあらわにする人も出てきています。
私たちが高い組合費を払ってこの組織に入っているのは、少しでも教育をよくしたいと願う
からですが、「自宅研修権の制限」「学校選択制導入(通学区域の自由化)」「指導力不足
等教員問題」など矢継ぎ早にかけられてくる攻撃に対し、現組合は有効な反撃を組織できて
いません。
いったい組合は何のためにあるのか、真の組合とはどうあるべきなのか、いっしょに考えて
みましょう。 2003年1月8日 「ひろば」編集委員会
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今の三教組三泗支部 |
私たちがめざす組合 |
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違法承知で、学校で特定候補のチラシやカードを配布し(だから「取り扱いには注意せよ」と、必ず言う)、組合員を無防備な選挙活動に動員しています。 |
組合は特定候補を推薦しません。選挙は各自が自分の支持する人を自由に応援します。もちろん学校では一切選挙活動はしません。 |
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「私はできない」「やりたくない」という声を踏みにじって、一律にカードやカンパをおしつけ、職場を暗いムードにしてしまいます。 |
組合員の思想信条を大切にします。組合は選挙の意義や争点を明らかにし、あとは個々の組合員の判断にまかせます。 |
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組合活動をかくれみのにして、やってはならないこと(たとえ時間外でも、学校の施設・電気・暖房などを使って選挙にかかわることをしてはいけません)をさせています。 |
父母・県民と手を携え、ゆきとどいた教育や、組合員の生活と権利、教育の自由を守る活動を正々堂々と行います。人目を気にし、こそこそとする活動とは無縁です。 |
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指導力不足教員の問題について、「大変な問題だ」という認識が弱く、「本当に限られた方だけで、みなさんには関係ありませんから」と、むしろ本質をおおいかくすような答弁。 |
関係おおあり、ひとごとではありません。当局の意に沿わない教師を「不適格」として排除し、教育統制が強まる危険性を見抜き、世論に訴えて、反対運動をおこします。 |
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「研修のことは教委も組合も、言うとることいっしょ」と評される昨今、新指導要領がストレートに現場に入ってきて、「総合学習の合い間に授業している」という、ゆとりのない毎日。一体、組合には何を期待したらいいのか・・。 |
総合や選択、観点別評価や絶対評価などに多くのエネルギーと時間をとられ、超多忙になった学校現場。30人学級実現をはじめ、新指導要領の問題点にメスを入れる活動にとりくみ、現場の思いを大切にした闘いを組織します。 |
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勤務時間が4:30から5:15に延長されたとき、組合は「昼休み時間の確保」をかかげたが、いまだにまったく進展なし。その他、人事での苦情処理廃止、差別勤評の持ち込み、教務主任の別格化、時間外勤務の常態化、そして長期休業中の自宅研修権の制限など、組合は当局に押されっぱなし。 |
休憩時間も与えずに5:15まで拘束することは明らかに労基法違反。他府県と比べても三重県のやり方は異常。校長会などとも力をあわせ、勤務時間問題の解決に取り組みます。そして職場の声を代表して当局に対し言うべきことをはっきり主張し、不当な攻撃をみんなの力で押し返します。 |
「学校選択の自由」など
一体だれが望んでいるというのか?!
四日市市が2004(平成16)年度にも小中学校の選択制(校区の自由化)を目指しているという
ニュースは学校現場に大きな衝撃と怒りを呼び起こしています。四日市市では教育長の諮問機関
「通学区域制度等検討委員会(委員長・伊藤彰男三重大教育学部教授)が平成13年11月に設置
され、平成14年10月末に「学校選択制度を導入する」との方向性を打ち出しました。
これに対し「学校選択制検討の全面やり直しを求める会」(鷲見麿代表)が12月18日、市教委に
公開質問状を提出し、その問題点を指摘しました。
「公開質問状」は次の6点(要旨)にわたっています。
1 審議の進め方について
直前まで何人かの委員が慎重論を唱えているのに「異議なし」とは一体どういうことか。委員長が
何らかの意図をもって、あえて理解しがたい表現や言葉遣いを用いながら審議をすすめ、学校選択
制導入の決定へと向かわせたのではないか。
2 委員および、事務局の構成について
現場の教職員が入っていない。現場の教職員が入ると何か都合の悪いことでもあるのか。また、
第4回から人権・「同和」教育課が事務局として参加しているが第3回までは参加していない。どの
ような経緯があったのか。
3 人権・「同和」問題の視点について
差別事象が頻発している状況の下で、学校選択制導入はどのような事態をもたらすか。教育委員
会はどのような事態を想定し、どのような対策を考えているのか。
4 地域の意見の反映について
アンケートの結果(配布4000世帯、回収1615通=約40%)から市民の賛同を得たとはとても言え
ない。検討委員会での自治会連合会代表の方の発言は常に慎重で「時期尚早」とまで言われている。
地域・市民の声をもっと重く受け止めるべきではないか。
5 「障害」を持つ子どもたち及びその保護者に対する配慮について
「障害」をもつ子どもたちやその保護者は、地域の人たちと結びついていくことができることを願って
いる。四日市市がこれまで取り組んできた「障害」児教育のあり方から考えても、当然この検討委員会で
審議すべきこと。しかしまったく「かやの外」状態なのは、なぜか。
6 不登校・ひきこもりの子どもたちへの配慮について
四日市市で不登校の子どもは300人以上。しかし、検討委員会で、この問題については全く論議され
ていない。学校選択制が導入されれば、一気に解決するとでも言うのか。触れないのは、なぜなのか。
その後、12月24日に第6回「検討委員会」が開かれ、そこでの結論として「当面は隣接校だけで選択制
を導入することで合意」との新聞報道(12月25日「中日」)がなされました。しかし、「選択制の導入段階で
は小中学校とも隣接校とし、将来的には市全域に拡大することを視野に入れて、今後検討していく」と伊藤
彰男委員長は述べており(12月25日 同)、この問題が「隣接校だけ」にとどまらないことは明らかです。
「(義務教育の停滞を)正そうとして学校独自がもっと内容を高めるために、よい意味の競争をすべきでは
ないかというのが、全国的な考え」、「学校選択制によって、よい特色を目指して子どもたちが動くといったこ
とも出てくる」、「よい意味での義務教育内での特色づくり、また、特色を目指してのよい意味での学校間の競
争は、あってもいいのではないか」と、佐々木教育長は学校選択制導入のねらいを、あけすけに語っています
(「検討委員会」議事録より)。
しかし、学校同士を競わせ、特色ある学校づくりをすすめ、生徒や親に選ばせるというような方法が学校を
よくするなどという考えは、極めて管理的な「上からの発想」そのものであり、すべての学校ですべての子ども
たちに行き届いた教育をと、日々奮闘している教職員の努力をあざ笑うものです。
「保護者の中に他校区の学校に通いたいという強い要望がある」ということを選択制導入の根拠にしようとして
いますが、通学区域に矛盾があるならば、それは通学区域の見直しや共通学区の拡大などで十分対応できる
ことです。
また四日市では4年前から通学区域はかなり弾力的な取り扱いがなされるようになっており、個々の要望には
かなり柔軟に対応してきています。地域の子どもには地域の学校が責任を持つ、どこの学校へ行っても子ども
や保護者が納得のいく教育を保障する、そのような体制・環境づくりこそ、教育委員会の仕事ではないでしょう
か。「保護者の要望」を逆手に取った「学校選択制」導入構想など、ただちに中止すべきです。
違法な「ぐるみ選挙」は許せない
なぜ組合が特定候補の選挙活動をしてはいけないのでしょうか?
労働組合というのは、ひとりひとりになれば弱い立場にある労働者が、自らの生活や権利を守ってた
たかおうと「団結」の力を生かすためにつくられた組織です。だから、生活や権利を守るために「入り
たい」と思う人だれでも入れるように、門戸は完全に開放されていなければなりません。
「だれでも入れる」ということは、その人がどんな世界観や思想・信条を持っているかとか、どんな政党を支持
するかしないかとか、支持政党があるかないかとかに、かかわりなくということです。
「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と憲法もその19条で明記しています。組合が多
数決で特定候補の支持を決めて、これを決定として組合員に強制をすることは組合が多数決で憲法違反を
決めるようなものです。
たとえ100人の組合員のうち99人が特定候補の支持者でも、残る1人の組合員の思想の自由を侵すことは
できません。100人の組合員の全員がある特定候補の支持者であってもその組合が組合としてその特定候補の
支持を決めてはならないのです。「だれでも入れる」組合なのに、別の候補を支持する人は入れなくなって
しまいます。
特定候補のための支持活動を強制することは、組合が憲法を侵し、その上組合の団結の力を弱めるもの
です。まして教職員組合の場合は、子どもたちの健全な人格の育成を願い、個性を尊重して、思想と良心
の自由の重要性を教えていく立場からも、組合による特定候補の支持の組合員への強制は、二重、三重の
あやまりといわなければなりません。
10月4日のF候補の推薦決定がされた組織委員会の一番最後に議論された内心の自由の問題とかかわって、
執行部の方から「……今回の決定に対して支持できないという人に対して、懲罰にかけるということはしな
いが……」という発言がありました。このような言葉が組合執行部の口から飛び出した時、わが耳を疑いま
した。決定に従わない者は懲罰に値するということを、暗に言っているということに他なりません。組合が、組
合でなくなってしまいます。
組合活動を「かくれみの」にした教育界ぐるみの選挙!こんなことがいつまでも通るのでしょうか?
組合活動にとって、職場施設の利用は当然必要なことです。しかし、組合活動の中に特定候補の選挙活動
を含むというのは、言語道断といわねばなりませんが、現実には、学校施設が使用されています。管理者で
ある学校長は、特定候補の選挙活動が行われていることを知りながら、学校という公的な教育施設の使用を許可し
たことになります。当然ながら、その責任が問われるのは言うまでもありません。日政連会議と称して何を
しているかは、元組合員であり、かつて組合役員を経験した学校長であればなおさらのこと、選挙活動をよ
く「理解」した上での許可となります。このことは、学校施設を特定候補のために便宜を図ったということ
になりますので、公職選挙法・地方公務員法に違反することになります。
保護者・市民に対して「開かれた学校」としての方向を打ち出し、そのように学校が動いている中、学校
という教育施設を特定候補のために貸し出すなど、到底考えられることではありません。また、情報公開に
耐えうることではありません。
一つの学校ではなく、三泗地区のほとんどの学校・園で行われている事実は、管理職も含めた「ぐるみ
選挙」の構図か明瞭になってきていることを物語っています。
ある保護者は、F氏の前の候補者であったM氏の選挙のときのことをふりかえって、次のように語っています。
ある幼稚園でのことです。「子どもを迎えに行ったら、担任の先生が部屋のピアノのところから、Mさ
んを支持してほしいと言って支持者カードを出されました。子どもを担任してもらっていたのでその時は
断れなかったけど、今思えば許せない。いつでも証言したい。」と。
子どもが在園している時に選挙活動をしていたのですから、地位利用をはじめとして法に反することは言
うまでもありません。
前号の「ひろば」でも公示日のポスター張り出しのために職員会議の開始時刻を遅らせたりしたことにつ
いて述べましたが、今まで長年繰り返しこのような選挙活動を行ってきたのです。
今の世の中、こんなことが通るわけがありません。職員を指導すべき教育委員会関係の多くの方々や多く
の学校長は、特定候補の選挙活動を行ってきたのですから、三泗の組合における選挙は組合のみならず、
「教育界ぐるみ選挙」の疑いを拭い去ることはできません。
(小学校 A )
これが世間の常識というもの
年末の新聞(2002年12月28日「伊勢新聞」)で関町議が酒気帯び運転をし、議員辞職したことが報道された。新聞による
と飲んだのは「乾杯の際、ビール一杯程度」だが、数時間後、車を運転して帰宅中、検問中の署員に見つかり道交法違反
(酒気帯び運転)で摘発され、数日後に辞職願いを提出したという。
「現在の社会情勢から辞職はやむを得ない」「町民の模範となるべき町議が・・・申し訳ない」との議長談話が載っているが、
これが世間の常識というものだろう。
3ヶ月の議員活動「自粛」で「反省は済んだ」という教師出身のF県議の姿勢に情けない思いを抱くと同時に、そのような
議員を推薦する「教職員組合」にあらためて疑問を覚えるのである。 (I)
編集後記 |
「親のニーズにこたえる」といいながら、地域を破壊し公教育を変質させようとする |