恋愛詩集「恋詩織」へ     多聞の作品集トップへ





嗚呼、僕は緑輝く大樹になりたい



赤い屋根のホテル秋の日に母と別れた

寒い吹雪の夜友達が死んだと聞いた

学校の帰り道水仙のそばで子犬を拾った

まぶしく輝く虹の朝祖母から贈り物が届いた

たった一人の旅の空流れ行く星を見つめてた

ひらひらと風に触れて
僕の木の葉になったこと達
心の枝が揺れていた

可愛い少女に出会った
僕は心から愛する喜びを知った

誠実にわかりあえる友がいた
一人ではない事を教えてくれた

ひらひらと触れて揺れ動いていた

僕にも時の嵐は訪れていく
何もかも包み込み奪う息吹
振り出しに戻そうとする力

ひらひらと木の葉だけが残った

もしも君達が戻らなくてもいい
もしも僕のことを忘れてもいい
もし何かに迷っているならば淋しいならば

僕はたくさんの木の葉を抱き
ここに立つ大樹になってみようと思う

過ぎてしまった時間は決して
決して僕だけのものではなかったから
すべてが幹へと流れていたから

君達がいつか休める木陰を作ろう
君達が糧とできる豊かな実を作ろう
君達の木の葉で安らぎを作ってみよう

いまこの大地に僕は立っていたいと思う
このままいつまでもいようと思う
ひらひらとひらひらと揺れながら



2001・10・17    TAMON



BACK HOME NEXT