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それでもがん検診うけますか? [2001/05/02]

著者:近藤 誠(文春文庫)
昨夏、父が胃潰瘍で入院した。検査で癌があることがわかり、胃の4分の3を切り取った。
本人には「悪いところは切れば治る」、そういう信念があったようだ。 手術をするかどうか決めたのは父だ。まわりでどういっても父の決意を翻すことはできなかったと思う。

でも、今でも思う。本当に手術は必要だったのだろうか。
父は75歳だ。胃を切除した余生と手術をしない余生とで、どれくらいの違いがあったのだろう。

手術直後、切り取った胃を見せてもらった。「ここがガンだと思う」という個所を、執刀した医師に示されたが、どの部分なのか、また周りの部分とどう違うのか全然わからなかった。ただ、人の胃ってこんなにぺシャーとしているんだ、そう感じただけだった。
ことしの1月、兄と話をする機会があった。兄も父の胃の切除については懐疑的だった。でも、本人が切ると決めたことだから、口は出さなかったと言っていた。

早期発見早期治療。切れば治る。ホントウに?
治ると信じて切ったのに、反対に亡くなってしまったり、命はあるけれど辛い思いをすることになったり。勝手に決めて欲しくないし、うそも言われたくない。
医師には、患者本人がどうするかを決断するに足る情報を提供する責任があるのだ。


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