Bluelight Nova - MIDI 5.MIDIをWAVEにするには

MIDI系コラム NO.5

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MIDIをWAVEにするには

検索エンジンなどからここに来られた人は、スタンダードMIDIファイル(.mid)から、Windows標準のサウンドファイルであるWAVE形式(.wav)に変更する方法を求めて来られた事と思います。用途のほうはCD-Rに記録してCDプレイヤーで演奏させたり、更にMP3ファイルに変換してコンパクトなMP3プレイヤーなどで演奏させたりといったところでしょうか。

もしくはわたしのようにMIDIを公開しており、MP3化やWMA化して、オーディオデータで公開したいといったDTMユーザーかも知れません。これについての具体的な記述をしていきたいと思います。

関連:MIDI 16.DSMPを使用してMIDIを録音する際の設定

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まずは基本的な大前提

MIDI系コラムの0からお読みになっている人ならお分かりでしょうが、SMF(スタンダードMIDIファイル)に代表されるシーケンス情報を記録したものと、WAVEファイルに代表される波形情報を記録したものは、同じ音を扱ったデータではあるものの、根本的に異なっています。

MIDIファイル(以下シーケンス系データはMIDI・MIDIファイルと記述します)は簡単に言ってしまえば電子的な楽譜データです。

これはピアノ音・ギター音・ドラム音などのデジタルデータを計算によって組み合わせ、その上でエフェクトなどをかけて音を作り出すもので、いわばコンピュータに即興の演奏をさせるものと考えればよろしいと思います。

これは演奏させる音源によって、社ごとの特徴、クオリティなどで演奏結果が左右されるMIDIファイルの特性でありますが、複数環境下で変わってしまうのは欠点といえるかもしれません。

対してWAVEファイルですが、まずはスペクトラムアナライザー WaveSpectraの画像(PNGイメージ/8KB)をご覧ください。

これはとある曲の一瞬の波形を画像で表示したものです。WAVEファイル、CDオーディオデータに代表されるPCM音の基本はこの波形です。

CDやCDクオリティのWAVEデータ(PCM音)の場合、このような音波の波を、1秒間に441000回もの数で精密に記録しています。それゆえCDではあのようにクオリティの高い音で演奏ができるのです。

ここまで読めばお分かりのとおり、MIDIファイルとWAVEファイルは同じ音に関するものを扱っているだけであり本質的に異なっています。純粋なデジタル的な変換作業というものは、成立しえません。

成立しませんが...

実際にはソフトウェアMIDI音源のVSC3.0/VSC3.2WinGrooveなどには、MIDIの演奏をWAVEファイルにコンバートする機能がついています。なにやらS-YXG50 V4.0に最新版のXGPlayer(シェアウェア2000円)を組み合わせると同様の機能が使えるそうです。

が、これらは先述のとおり楽器音を合成・エフェクトをかけるなどをして演奏をするものです。つまり一度PCM音を生成してそれを流すのであって、これを流しっぱなしではなく単にWAVEファイルに書きとめておくだけのものです。いわゆる機構的なものを流用しただけなので、WAVE化された音はVSCでの演奏のもの、S-YXGでの演奏のものとなってしまいます。

もっともこれらはMicrosoft Synthesizer(Microsoft GS Wavetable SW Synth)や廉価サウンドカード、サウンドチップの内臓音源と比較すれば品質のよいものですから満足するやもしれませんが、望みの音源での演奏をWAVE化したい場合には何の役にも立ちません。

どうすればMIDIからWAVEファイルにできるか

これはMIDIファイルをWAVEファイルやMP3などと同一の音データ(いわゆる波形データ)と思うから、デジタル的な変換を探して頭を痛めるだけであって、実際はいたって簡単な話です。

これの回答は恐ろしく単純明快、アナログ的に録音すればよいのです。MIDIファイルを流しながら、スタート→プログラム→アクセサリ→エンターテインメントなどにあるサウンドレコーダーを起動し、録音を開始するだけ。これだけですんなり目的が達成されてしまいます。

ただ、Windowsに標準でついているサウンドレコーダーは、デフォルトの状態では1分しか録音ができず、しかも初期設定がCDクオリティの44.1kHz/16bit/Stereoではなく、22.05kHz/8bit/Monoだったと思いますので、ファイル→プロパティ→今すぐ変換→サウンド名「CDの音質」or属性「44.1kHz/16ビット/ステレオ」にしなければ、CDクオリティでの録音はできず、かなり音質が悪い上にノイズが入ってしまいます。

更に、音質を上げると初期状態での制約、1分程度の録音が更に縮まって10数秒程度になってしまいます。これは録音が途切れた時点で再度録音ボタンを押せば延長録音されるので、それを繰り返さなければいけません。はっきりいって面倒この上ないので、下記に挙げているソフトを使うのがお勧めです。

しかし録音をしたのに聞こえない、小さすぎるor大きすぎるといった場合があることでしょう。これもちゃんと設定を見ればよいだけです。

サウンドレコーダと同一フォルダ、またはタスクトレイ(右下の時計のところ)にあるボリュームコントロールを起動します。そして左上にあるオプションからプロパティを選ぶと、プロパティ(PNGイメージ/5KB)が表示されますので、現在再生のラジオボタンに記号がついているところを、録音に選びなおしてOKを押します。するとレコーディングコントロールというウィンドウが現れます。

これは録音する部分を制御するためのもので、録音しても音が鳴らない場合はLineケーブルからの音のみやCD音のみにチェックが入っている場合が大半ですので、これをStereoOutやステレオ、などといったいわゆる鳴っている音全てに設定すれば、録音がうまくいくことでしょう。

逆にCD/Line inの音のみを録音したい場合は、それらにチェックを入れればよいのです。設定が見つからないという場合は、再びプロパティを開き、録音にチェックを入れた状態で下部のコントロールという項目のチェックが漏れている場合でしょうから、コントロール一覧から探し出してチェックをすれば、レコーディングコントロールに表示されます。

あとは音量等、レコーディングコントロールのチェックを入れたものと、ボリュームコントロールのMIDI関連のもの(これも非表示ならコントロールで表示させる)の調整をしておきましょう。

PCM音の全二重に対応している最近のパソコンや、質が程よいサウンドカードならだいじょうぶでしょうが、古いパソコンのサウンド機能の場合、WAVE音を同時に複数鳴らすことができない場合があります。

この場合ソフトウェアMIDI音源を使っていますと、ソフトウェア音源側でWAVE出力を1系統使い切ってしまいますので、録音のほうにまわせずにMIDI再生中に録音ができない場合があるかもしれません。

この場合はハード側の機能不足なのでどうにもなりません。対処としては、ヘッドホンやスピーカーに出力するLine Out(Phone Out)にケーブルをつけ、MDなどに録音し、それをLine inから流して録音するという数年前の手法に頼る他ないでしょう。

録音に便利なおすすめソフト

DSマルチメディアプレイヤー(DELTA SOFT

高機能な録再可能なマルチメディアプレイヤーと言う触れ込みのこのソフト、その触れ込みに違わず大変素晴らしいソフトウェアです。ここには書ききれないほど多種多様な機能を持っています。詳細はリンク先をご覧ください

非常に便利な録音変換機能を持っており、例えばMIDIをWAVEに録音する場合、MIDIを読み込んで録音ボタンを押せば、演奏と共に自動で録音が始まり、演奏終了と共に CD音質のWAVEファイルが生成されます。つまり再生ソフトと録音ソフトを用意して、同期させて使うという面倒な作業の必要がないのです。

更にフォーマットのコンバータとして使えますから、ヘルプを見てdllや変換プログラムなどを導入すれば、直接MP3・WMA・RealAudioへと変換することが可能です。もちろんWMAからRealAudioへ、MP3へなどの使用も可能です。

MIDIの録音に使用する場合、DSMP側の設定をよく見ないとレコーディングコントロールのチェックが外れて正常に録音ができない場合がありますから、気をつけてよく見ましょう。右クリック→プロパティの再生タブで下の入力デバイスを録音用に設定すれば完璧かと思います。

DSMPの上で右クリック→MIDIで音源を選択しわすれている場合もあるかもしれません。もし以前だめだった方も、最新版にすれば楽に出来るかも。

SoundEngine Free(SoundEngine / Cycle of 5th

音に関してはこちらも便利です。フリーの波形編集ソフトとしては大変有名なもので、録音後にそのままエフェクトをかけたり音の大きさを調整できたりします。

また録音等はDSMPも同様のはずですが、サウンドレコーダーと違いメモリ上ではなくHDD上に随時記録してゆくタイプなので、メモリの少ない環境の場合、スワップが発生して録音失敗になってしまうことが少ないことから便利です。

番外編 WAVEからMIDIへ

WAVEをMIDIへ、もしくはWAVEファイルからMIDIファイルへ変換するという方法も結構探されていたりするようです。

実際Vectorなどにもそのようなシェアウェアソフトが登録されており、企業でも鼻歌をMIDIファイルにするというソフトもあったりしますが、いかんせん現状のものはほとんど役に立たないというのが正直なところです。上で書いたとおり、元のデータの本質があまりに違いすぎるためです。

残念ながら耳コピされたデータのような精度のMIDIファイルを望むのはあまりに無理がありすぎます。

もちろんこれは現時点でのこと、いつ技術革新が起こるやも知れません。

もし仮に、あのわけのわからない波形から1つ1つの楽器音を理解し、それぞれのパートごとに振り分けてシーケンスデータを作るという、そんな恐ろしく超高度なソフトが実用化されたとしたら耳コピMIDIや着メロ、カラオケデータを作る人は商売あがったりになってしまいますね〜。

(2003/03/21)

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