小泉首相の劇場政治に躍らせられた国民はどうしたら良いのか。。

HOMEイラク自衛隊派遣と日本老兵とともに9条を守ろう天木直人のブログ@nifty


 首相の靖国参拝

**********************************
2005年10月18日 朝日新聞 大阪本社版 31面 オピニオン欄

高橋哲哉氏 東京大教授(哲学)
56年生まれ。現代哲学専攻。著書「靖国問題」が話題を呼んだ。他の著書
に「国家と犠牲」「戦後責任論」など。

政教分離原則緩めるな(メインタイトル、太字です。) 

 献花や「内閣総理大臣」の記帳を省き、本殿への昇殿もしないという今回
の参拝方式は、今年9月の大阪高裁判決を意識したものだろう。

 「国が靖国神社を特別に支援している印象を与え、特定宗教を助長してい」と述べて首相参拝を違憲と判断したこの判決は、本殿への礼拝は宗教的意義が深いとも指摘していたからだ。しかし、今回の方式変更をもって「司法の判断や憲法が尊重された」と見なすべきではない。

 首相参拝が政教分離を定めた憲法に違反するか否かについて司法判断は分かれているが、違憲とする判断が繰り返し示された以上、首相は参拝を取りやめるべきだったの。内閣総理大臣は、憲法を最も尊重・擁護すべき立場
にある。

 特に今回は、参拝の是非について内外で議論が沸騰する中での参拝だった。例大祭という靖国にとっての重要行事に合わせた参拝でもある。国家が特定の宗教団体と結びついている印象を内外に強く与える行為であり、「私的参
拝」との説明には説得力がない。

 世論調査では、「参拝を見合わせるべきだ」との意見が増えており、首相参拝を支持する世論は決して多数派ではない。ただし、他国の批判をはねつけて参拝を続行する姿勢に溜飲を下げる思いを抱く人が増えている面はある。
首相はその感情を利用してもいる。

 この流れは危険だ。ナショナリズムを刺激しあい、互いのナショナリズムをせり上げていく循環が生まれるからだ。「参拝をやめれば相手国に屈したことになる」という感じ方が強まれば身動きが取れなくなり、より深刻な事
態になる。

 自民党は今月中に「新憲法」案を出す。9条だけが注目されるが、政教分離に関する改定がセットで進められていることに注意すべきだろう。

 自民党案は、政教分離の原則を緩める改定を狙う。実現すれば、首相の靖国公式参拝に道を開く可能性もあるのだ。

 戦争を行う近代国家は、戦死者をまつるシステムを必要とする。戦争中の靖国神社も、「悲哀」であるはずの戦死を「幸福」に転化させる装置だった。
自衛隊を自衛軍に変えたい自民党は、戦死者を英霊として顕彰する精神的装置を再び必要としているのだ。

 政教分離を守り、国家と靖国神社の癒着を断つこと。合祀(ごうし)取り下げを求める遺族の要望に靖国が応じること。私たちは自由な議論を通じて、この2点の実現を目指すべきだ。
                
**********************************



 老兵とともに9条を守ろう

現在80代の中国に派遣されていた日本軍兵士の方の今回の選挙結果への気持です。
皆様にお読みになっていただければと思います。テレビなどのマスコミが作り上げてい
るバーチャルな精神空間は現実の世界とは違います。

アメリカが世界の50%近い軍事費を使いどんなに無駄の多い体質なのかは知らなけれ
ばなりません。また銀行の利息がゼロに近い状況が何年も続いていますが、アメリカの
国債を買ってドルを支えている日本を知らなければなりません。
終戦を迎えて600万人のアジア在留の日本人が取り残され、多くの方が苦労をして引
き上げてこられました。私たちがきちんとした知識と行動をとってアメリカの体質を変
えていくくらいの気持を持たなければと安全保障条約を前提としても思います。
政治のことは無関心で良いというのはそう会ってはならないと思います。
1995年。初めてアーリントン墓地に旅行で行きました。ケネディのご夫婦、死産だ
った三番目の子どもさんと並んだ墓に永遠の火がありました。
「国が何をしてくれるのではなく、貴方が国のために何ができるのかを考えなさい」と
いった趣旨の板を土産に買いました。弁護士を目指していた知り合いの息子さんにあげ
たかったからですが、今は沖縄で差し止め訴訟で頑張っています。

あの戦争で亡くなった方たちへの不戦の誓いは靖国に行くことではありません。
また中国との合意となっている1972年のことをきちんと理解していれば、首相在任
中は靖国にいくべきではないと思います。基本となる外交をきちんと展開できずに
いろトップをさらに選んでしまったのをどうみられているのかは国民はしらなければな
りません。


ああ、戦後六十年
井上俊夫


六十年。ああ、戦後六十年。
支那派遣の日本軍兵士だった俺たちが
九死に一生を得て内地へ帰還してきてから
早くも六十年にもなるのか。

中国軍が発射する機関銃弾や迫撃砲弾
あるいは在華アメリカ空軍の戦闘機が
空から狙い撃ちしてくる機関砲弾の餌食となって
二十や三十代の若い身空で
斃されてしまった哀れな戦友たち。

だが幸いにして俺たちは
戦後六十年という長い歳月を
辛うじて生き長らえることができた。
その俺たちも今やどこからともなく飛来してくる
「無常の風」という一発必中の弾丸を受けては
次々と斃れて行く。
あと何年か後に俺たち従軍体験者が
ことごとく死に絶えた時、
十五年も続いた日中戦争もアジア・太平洋戦争も
完全に終結するのだ。

俺たちがまざまざと記憶している惨憺たる戦場の光景。
たとえば戦死した戦友を荼毘に付した時に
空しくたなびいた煙の色と肉が焼ける臭い。
路上に放置された幾体もの無惨な中国兵の屍に
此所を先途と食らいついていた夥しいウジ虫の群れ。
疲弊し荒廃したいくつもの村落を軍靴の音も高く
通過して行く俺たち完全武装の一団に
畏怖と卑屈と怨嗟と侮蔑と虚無の念が
複雑に混ざり合った視線を投げつけていた
みすぼらしげな中国人の老若男女たち。

肩に食い込む重い背嚢を何度も揺すり上げては
天皇陛下ご下賜の三八式歩兵銃を
後生大事に抱きながら
行軍につぐ行軍に明け暮れた日々。
小休止の際戦友と共に吸った煙草の旨かったこと。
ああ、戦場の思い出はつきることがない。
だが俺たちの死とともに俺たちの脳髄に深く刻まれた
生々しい戦場の記憶も一枚の白いペーパーを焼くように
あっけなく掻き消されていくのだ

ああ、戦後六十年。
思えば長く続いた平和だった。
明治以来の日本にこんなに長く続いた平和はなかった。
この平和があればこそ
俺たち老兵もなんとかここまで来られたのだ。
だがこの平和は決していい平和ではなかった。
一九五一年日米間に締結された安保条約の
金縛りにあったままの平和だった。
沖縄を筆頭に全国各地には半永久的に
居座りを決め込んだアメリカ軍の基地が存在し、
ここから海兵隊が自由自在に
世界各地の戦場に出撃しているではないか。
戦後の日本を牛耳ってきた保守政権は
ひたすらアメリカに追随するばかりで
憲法無視の軍備拡張を重ねて
いつしか世界有数の軍事大国になってしまっている
そしてついに自衛隊が日の丸の旗をひらめかして
イラクの戦場に出て行くまでになった。

国内では弱肉強食の市場原理がまかり通り
弱者や貧者は容赦なく斬り捨てられる世の中となり
治安は日に日に悪化し犯罪が多発している。
懐かしい昔ながらの鄙びた村落風景は
ほとんど滅びてしまった。
だが、どんなに「悪い平和」でも
またぞろ政府が唱えるに違いない
「善い戦争」や「国際貢献のための戦争」より
はるかに良いのだ。

それにしても
今年の九月十一日に行われた
第四十四回衆院選挙のざまはどうだ。
自民党は二百九十六議席を獲得する
地滑り的な圧勝を遂げ
これに公明党の三十一議席を加えると
ついに与党は議会の三分の二の議席を
占めることになった。
これは与党だけで憲法改正が
発議出来るということを意味するのだ。

自民党は選挙のマニフェストで
十一月に憲法草案を策定し公表すると明記しているが
既に発表ずみの同党の
「新憲法第一次案」では
「戦争放棄」「戦力保持の禁止」「交戦権の否定」
という憲法九条の核心をなす命題をすべて削除し
「自衛軍の保持」を明記している。

今回の選挙で小泉首相が芝居げたっぷりに絶叫した
「郵政民営化」のスローガンに共鳴して
自民党に投票した人たちは
この党が勝利すれば
必然的に憲法が改悪されて
将来日本が戦争をすることができる国になるかもしれぬ
といったことを一度でも考えたことがあるのだろうか。

ああ戦後六十年。
ついにこの国には吉本興業的な衆愚政治が罷り通り
国民自らが戦後営々として築き上げてきた
戦後民主主義を惜しげもなくかなぐり捨てる時がきたの
だ。


若い人たちよ。
肩で風を切っていつも俺たち老兵を
スイスイと追い抜いて行く人たちよ。
君たちはまた昔の俺たちのように
軍服に身をかため小銃をひっさげて
野牛のように異国に乗り込んで行っては
人を殺したり殺されたりしたいと考えているのか。
それとも六十年続いたこの平和を
なにがなんでもさらに五十年百年と伸ばして
素晴らしい国造りをするつもりなのか。

これから先は賢明な君たちの曇りのない眼で
しっかと政府や政治家の動きを見張ってくれたまえ。
国家といえども
とんでもない間違いをしでかす時があるのだ。
三百十万もの人間が死なねばならなかった
かのアジア・太平洋戦争を遂行した
往年の愚かな政府と軍部。
そして唯々諾々として
戦争に協力してしまった俺たち民衆。
あの時俺たちはなぜ国家の大いなる誤りを
見破り抵抗することができなかったのか。
ああ、戦後六十年にして
ただただ苦々しく暗い悔恨の想いが
俺たち老兵の胸を突き上げてくる。

若い人たちよ。
しっかりと日本の近現代史を学んでいる
頼もしい人たちよ
小泉政権を信じるなかれ
眼を大きく見開いて政府のやることを監視しよう
憲法九条を俺たち老兵とともに
死守しようではないか。
________________________________________________________________
石原慎太郎氏の公とは何か?私は戦争責任は特定の人たちだけにあるとはおもいません
が、一番責任のある方たちが裁かれたわけです。その方たちに責任をとってもらうこと
で中国は新しい日本を受け入れて国交を樹立したと思います。そのことを首相に進言し
た加藤紘一氏の朝日新聞への論文を国内の平和の中心で反日を叫ぶ人たちとして批判を
されました。中国と首脳レベルで普通の外交ができることが政治家として必須のことで
す。誰もが今回の選挙結果に失望しています。スーパーで一生懸命に年配の女性に話し
かけている男性がいました。

私はどこの国の人間でも生きていけると思います。それほど未練があるわけでもないで
す。地球人として生きていくから、日本社会をそのまま受け入れられないと娘は言いま
す。近くの友人の息子は午後5時で終わる仕事で派遣で仕事をしています。普通に働く
ことが意味を失う、人間を失うことが多いからです。4割の人たちが国民年金を払わな
いのは政府の信用が落ちているからです。

@@@@@@@@@@@@@@@ つい先日までどう言っていたのか思い出せますか?
石原さん。

 私は毎年何度か靖国に参拝しているがその度、念頭から私なりに何人か、のあの戦争
の明らかな責任者を外して合掌している。それはそうだろう、靖国が日本の興亡のため
に身を挺して努め戦って亡くなった功ある犠牲者を祭り鎮魂するための場であるなら、
彼等を無下に死に追いやった科を受けるべき人間が鎮魂の対象とされるのは面妖な話で
ある。死者の丁寧な鎮魂を民族の美風とするにしても、罪を問われるべき者たちの鎮魂
は家族たちの仕事であって公に行われるべきものでありはしまい。
---


【『日本よ』 石原慎太郎 「歴史に関する、ことのメリハリ」 2005年9月5日発売の
産経新聞より転載】


 政治家による介入は公共放送をゆがめる

自民党幹事長代理 安倍晋三様

女性国際戦犯法廷を巡る事実歪曲発言について、
公的に発言の誤りを認め、即刻謝罪することを強く求めます!

政治家によるNHKの番組介入が問題になっているなか、貴方は数回にわたってテレ ビ等で弁明を繰り返しています。1月29日にNHK側の面会者に対して「公正・公平 な番組にしてほしいと言っただけだ」として、それは圧力ではないと繰り返していま すが、副官房長官という要職にあった貴方が、番組放送前に番組について意見を述べ ること自体、異常なことであり、そのことを「圧力」と認識できないというのでは、 政治の中枢にある政治家としての資質を欠くといわざるを得ません。
貴方は、1月29日当時、「永田町で裁判のことが話題になっていた」と言いつつも、 その情報源を明らかにしていませんが、なぜ、放送前の番組の内容をご存知だったの でしょうか。また、「私が呼び出したのではない。NHK側が自ら来たのだ」と言っ ていますが、なぜ、放送前の番組について、NHKは貴方のところに説明に行かなけ ればならなかったのでしょうか。このことは、1月29日以前に、NHKが貴方にクレ ームをつけられていたからこそ、放送直前に説明に行ったということを物語っている のではないでしょうか。貴方が速やかに全ての真実を隠すことなく公表することを、 強く求めます。

また、貴方は一連の発言の中で、女性国際戦犯法廷について、数々の事実を歪曲する 発言を行っています。事実に基づかない発言があたかも真実であるがごとく日本の市 民に伝わっていくことは、女性国際戦犯法廷と「法廷」を主催した国際実行委員会の 名誉を大きく傷つけるものであり、何より「法廷」に正義を求めて参加した被害8カ 国のの64名の被害女性の尊厳を甚大に侵害するものです。「法廷」には世界三十カ国 以上から約400名が参加し、三日間の審理には日本からの参加者を含めて連日およそ 1000名が傍聴し、最終日の判決概要に言い渡しはおよそ1300名が傍聴しました。
また、「法廷」は143社305名のメディア関係者が取材し、このうち海外メディアは 95社200名、日本メディアは100名を越えました。貴方の発言がいかに「法廷」の事実 を歪曲したものであるかは、これら傍聴者、取材者の知るところです。
貴方のこうした発言は、自らの行為を正当化するため、番組で取り上げた女性国際戦 犯法廷自体を貶めることで世論を味方につけようとしているものであり、問題の論点 のすり替え、真実を追究する目を反らそうとする意図があることは明白です。

以下、貴方の発言の間違いを指摘いたします。

※以下に示す安倍氏の発言は、「報道ステーション」(1/13放送)、「ニユース23」 (1/13放送)、「サンデーモーニング」(1/16放送)、「サンデー・プロジェクト」 (1/16放送)などにおける発言、及び安倍氏が出したコメントに基づいています。


1、「被告と被告側の弁護人がいない」
⇒ 女性国際戦犯法廷は、「日本国家の責任」を問うため、開催2ヶ月前に全裁判官 の名前で、当時首相であった森嘉朗氏に被告側弁護人(被告代理人)の出廷を要請し た。しかし、開催直前になっても何の応答もなかった。従って裁判官は「アミカスキ ュリエ」(法廷助言人※)という形で被告側の弁護を取り入れた。「法廷」では3名 の弁護士がアミカスキュリエとして被告側主張を行い、「慰安婦」問題についての日 本政府の立場や主張を明確に紹介し、被告が防御できない法廷の問題点を法廷のなか で指摘した。
※Amicus Curiae 裁判所の求めに従い、裁判所に対し事件についての専門的情報また は意見を提出する第三者。英国の制度で、弁護人がいない場合、市民の中から弁護人 を要請できるという制度。

2、「裁判自体、とんでもない模擬裁判。模擬裁判ともいえない裁判」
⇒ 女性国際戦犯法廷は「模擬裁判」ではなく権力を持たない市民の力によって実現 した国際的な民衆法廷である。法廷に出廷した被害証言者も、加害証言者も、被告人 も、判事も、すべて“実在する/した”人物であり、「法廷憲章」作成という手続き を踏んで、膨大な証拠資料と証言に基づいて当時の国際法を適用して裁いた民衆法廷 だった。「国家の法廷」のように「国家」に権威の源泉があるのではなく、大国やエ リートの道具だった国際法を市民の手に取り戻し、被害者を置き去りにしない正義の 実現を目指し、「国家の権威から無縁」であることによって得られる「普遍的正義」 を明らかにしようと、民衆法廷の開催を決意した。本法廷の意義はここにあるといえ る。「法廷」は、権力をもたない市民の力で、「慰安婦」被害者に被害をもたらした 加害者と加害事実を明確に示し、その責任を当時の国際法により明らかにした。繰り 返すが、女性国際戦犯法廷は民衆法廷であり、模擬法廷ではない。
1999年に国際実行委員会を結成。ソウル会議、上海会議、マニラ会議、台北会議など でどのような「法廷」にするのか議論し、準備を進めていった。まず着手したことは 「法廷憲章」(前文と十五条の条文から成る。※1)の制定であった。「法廷」は 「法廷憲章」に基づき、立証と共に各国の被害者の証言や元日本兵の証言、専門家証 言などを行い、膨大な証拠資料や宣誓供述書を提出し、それに基づいて判決が下され た。
判決は2001年12月4日、オランダのハーグで言い渡された。判決は1094パラグラフ (英文265ページ)にわたる膨大なもので、この判決は日本だけでなく世界の国際法 や人権に取り組む専門家、学者たちからもレベルの高さが評価されている。 
女性国際戦犯法廷の開催については、国連人権委員会特別報告者クマラスワミ報告書 にも引用(※2)された。また、2003年に発表されたILO条約適用専門家委員 会所見は、「女性国際戦犯法廷」について、より詳細な引用と解説を行った。
また、「法廷」は、国際刑事裁判所(ICC、1998年ローマで設立合意、2003年から オランダ・ハーグで始動)に先駆けて、戦争と武力紛争下の性暴力に対して果たすべ き役割を明らかにした世界史的にも意義ある試みであった。
※1「法廷憲章」は、前掲のVAWW-NET Japan編『女性国際戦犯法廷の全記録[。]』 緑風出版、27〜32頁を参照。
※2 2001年。「武力紛争下において国家により行われた、または容認された女性 に対する暴力報告書(1997-2000)(E/CN.4/2001/73)」

3、「主催者である松井やより」
⇒ 女性国際戦犯法廷の主催は松井やよりではない。主催は国際実行委員会であっ た。国際実行委員会は日本と被害国(6カ国)、国際諮問委員会(第三国から国際法 の専門家6名が委員)で構成され、それぞれの代表者で共同代表が構成された。松井 やよりは日本の代表として共同代表の一人であった。

4、「裁判を始める時、主催者の松井やよりさんが、裁判の会場を九段会館に決めた のは悪の根源である皇居に一番近いからだと明言した」
⇒ 女性国際戦犯法廷の初日、まず、国際実行委員会の共同代表3人(松井やより、 尹貞玉、インダイ・サホール)が挨拶した。「裁判を始める時」というのはこの時の 挨拶を指していると思われるが、松井はそのような発言は全く行っていない(※)。
※VAWW-NET Japan編『女性国際戦犯法廷の全記録[。]』緑風出版、38〜39頁を参照。
ちなみに九段会館を会場にしたのは、1000名規模の人が集まれる会場と、300名規模 の宿泊ができる施設が併設していたからであり、予約を快く了承してくれる施設はこ こだけだった。 

5、「最初から結論ありきはみえみえ」
⇒ 女性国際戦犯法廷は民衆法廷といっても、世界の五大陸から選ばれた世界的に信 頼の高い国際法の専門家や旧ユーゴ国際刑事法廷の裁判官ら(※1)によって、当時 の国際法を適用して、被害者・専門家・元軍人の証言や膨大な証拠資料(日本軍・日 本政府の公文書等を含む証拠文書)に基づき厳正な審理を経て、判決が出されたもの である。
判決は、まず2000年12月12日に「認定の概要」が公表され、一年の休廷を経て2001年 12月にオランダ・ハーグにて「判決」が下された(※2)。主催者に対しても「認定 の概要」および「判決」は発表まで全く知らされず、「結論先にありき」という発言 は根拠なき誹謗中傷であり、「法廷」の事実に基づかない。また、旧ユーゴ国際刑事 法廷で裁判長をつとめたマクドナルド氏などの本法廷の裁判官たちの名誉を著しく傷 つけるものである。
※1 <裁判官> ガブリエル・カーク・マクドナルドさん(アフリカ系米国女性/ 旧ユーゴ国際刑事法廷の前所長)、クリスチン・チンキンさん(イギリス人女性/ロ ンドン大学国際法教授)、カルメン・マリア・アルヒバイさん(アルゼンチン/アル ゼンチンの判事/2001年国連総会で、旧ユーゴ国際刑事法廷の判事に選出/現国際刑 事裁判所判事)、ウィリー・ムトゥンガさん(アフリカ人男性/ケニア人権委員会委 員長)、インド人男性の裁判官は病気のため欠席
※2 <判決文全訳>に関しては、VAWW-NET Japan編『女性国際戦犯法廷の全記録 [「]』緑風出版を参照。

6、「(女性国際戦犯法廷)は謀略。当時、拉致問題が問題化しているなかで、北朝 鮮を被害者の立場にすることで、この問題の鎮静化を図ろうとしていた。大きな工作 の中の一部を担っていた」
⇒ そもそも拉致問題が問題化したのは2002年9月17日の日朝首脳会談以後のこと で、「法廷」が開かれたのは2000年12月である。2000年12月時点で表面化していない 拉致問題の鎮静化を図るため、北朝鮮を被害者の立場にした工作活動の一環として 「法廷」を開催したなどというのは、事実無根の誹謗・中傷である。
日本は朝鮮半島を植民地として支配したが、朝鮮人女性は植民地支配の一環として日 本軍の「慰安婦」にされたのである。しかし、日本は北朝鮮に対しては2000年当時い かなる意味でも謝罪・補償をしていない。そのため「法廷」の主催者である国際実行 委員会が被害国検事団への参加を呼びかけたのであり、その呼びかけに応じて北朝鮮 が参加した。その参加のし方は、他の被害国各国と同じである。

7、「検事に北朝鮮の代表者が二人なっている。工作活動していると認定されている 人たちを裁く側として登場させているというのも事実」
⇒ いうまでもなく“裁く”のは「検事」ではなく裁判官。安倍氏の発言は事実と法 常識を逸脱している。念のため、女性国際戦犯法廷の検事について補足する。まず、 被害国を代表した首席検事はアフリカ系米国女性のパトリ・セラーズさん(旧ユーゴ とルワンダの国際戦犯法廷のジェンダー犯罪法律顧問)と、オーストラリアのウステ ィニア・ドルゴポルさん(国際法学者/国際法律家委員会のメバーとして、「慰安 婦」問題について調査し、勧告をまとめた)。
 次に、そもそも北朝鮮検事団というのは存在しない。2000年6月の南北首脳会談 (金大中大統領=当時と金正日軍事委員会委員長)をきっかけに、北朝鮮と韓国は一 つとなって「南北コリア検事団」(韓国から5人、北朝鮮から4人、計9人で構成)が 結成された。南北コリア検事団長は韓国の検事(朴元淳)であった。安倍氏に「工作 員」と名指しされた黄虎男氏は、2000年当時「従軍慰安婦」・太平洋戦争被害者補償 対策委員会の事務局長であった。
なお、「法廷」には各国から検事団が参加した。南北コリア(韓国と北朝鮮)だけで なく、ほかに中国、台湾、フィリピン、インドネシア、日本も検事団が参加した。検 事団は組まれなかったが、オランダ、東チモールからも被害者の証言が行われた。 (マレーシアはビデオ証言)

■補足
番組の中の秦郁彦コメントについて
・ 番組は、秦郁彦氏を「法廷に参加した歴史家」と紹介しているが、秦氏は三日間 の審理を傍聴してはいない。彼が参加したのは最終日の判決概要の言い渡しだけ。従 って、発言内容は事実誤認が見られ、秦氏の歴史認識と法廷の事実関係が混同し、誤 った事実を視聴者に伝える内容があった。
・ 一事不再理を主張しているが、「慰安婦」制度については東京裁判では裁かれて いない。女性国際戦犯法廷は民衆法廷であるが、位置づけは東京裁判の継続裁判。

以上、安倍氏の発言の事実関係の誤りをいくつか取り出して指摘しましたが、更に性 格、詳細にお知りになりたい場合は、『女性国際戦犯法廷の全記録。』(※審理の記 録)『女性国際戦犯法廷全記録「』(※起訴状、判決全文掲載)などを参照してくだ さい。
※この2冊は共に緑風出版から刊行されています。ちなみにこれは全6巻シリーズの一 部であり、このシリーズは出版社としては名誉ある梓賞を受賞しました。

今回問題になっているNHKへの安倍氏の政治介入問題について、全ての真実を明ら かにすること、そして、女性国際戦犯法廷についての事実誤認を繰り返したことにつ いて、誤りであったことを公的に認め、早急に謝罪することを、強く求めます。

2005年1月17日

「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク
 (VAWW-NETジャパン)


 桜前線北上プロジェクト(名古屋発・初)

日本国憲法の平和主義を堅持する決議ニュースです。この決議前線を北上させましょう。桜前線北上のように。           

日本国憲法の平和主義を堅持する決議
              2004年10月15日
中部弁護士会連合会
〒460-0001
名古屋市中区三の丸1-4-2 名古屋弁護士会内
TEL 052-203-1651
FAX 052-204-1690

【日本国憲法の平和主義を堅持する決議】

 日本国憲法は、前文第1段において、「政府の行為により再び戦>争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権>が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」として、戦争の惨禍を排すべく、国民主権を原理とすることを明らかにした。また、前文第2段においては、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」と謳う等、平和主義の積極的展開を原則とすることを宣言している。
 そして、日本国憲法は、第9条において、「戦争、武力の行使及>び武力による威嚇」を永久に放棄し、戦力の不保持、交戦権の否認を定めている。これは、前文第2段において、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持」するとした決意に支えられている。
 いうまでもなく、日本国憲法の平和主義は、過去の大戦における未曾有にして絶後な惨害と悲劇を前にして成立したものであり、二度とかかる戦争を起こさないとする固い決意に基づくものである。
 戦争こそ最大の人権侵害であることは、改めていうまでもない。過去の大戦は、膨大な人命を奪い、あらゆる人権をことごとく圧殺した上で遂行されたと言っても過言ではない。
 日本国憲法の平和主義のもと、わが国は、戦後60年近くにわたって、武力によって、人命を奪ったことがない誇るべき歴史を刻んできた。
 しかるに この数年のうちに周辺事態法、テロ対策特別措置法、イラク事態特別措置法、並びに有事三法及び米軍支援法などの有事関連七法がやつぎばやに成立し、国際紛争の解決に武力を用いる危険性が急速に強まっている。
しかも、これら諸立法が、国民的議論や合意を得ることなく、あまりにも拙速に成立したことに、われわれは、深い憂慮を抱かざるを得ない。

 今、イラクに派遣されている自衛隊は、多国籍軍に参加している。武装した自衛隊の多国籍軍参加は、他国における武力行使を容認することとなりかねない重大な危険がある。かかる重大な選択に当たって、国会審議を経ることすらなかったのは、国民主権の原理をも、ないがしろにされていくのではないかとの危惧を深くさせる。
また、有事法制は、その発動の要件たる「武力攻撃事態等」の概念すら暖昧であり、ときどきの政府による恣意的判断を排除する保障が極めて不十分である。こうした問題点は、日弁連を中心にして指摘し、その抜本的修正を強く求めてきたところである。
 こうした一連の諸立法及び適用状況を踏まえ、当連合会は、改めて国際紛争を武力行使によって解決しようとする一切の行為に反対する立場を、ここに確認する。われわれ法律家は、日本国憲法の平和主義の理念の下に国権が厳格に運用されることによってのみ、世界に武力によらない平和を確立することができ、国民の基本的人権が擁護され、一人一人の国民が人として尊重される社会が実現できるものと確信している。折しも憲法第9条の改正を主要な課題の一つにして憲法改正を巡る議論が具体化されようとしている。

 日本国憲法の平和主義は、国際紛争の平和的手段による解決に全力を尽くすことを誓ったものであり、かつ、世界から「恐怖と欠乏」をなくすためにわが国及びわが国民が「平和を愛する諸国民」によって構成される世界において、行動することを求めている。
 われわれは、今こそ、日本国憲法の平和主義の理念の一層の定着と推進に努力し、かつ、国権の濫用を規制するという憲法の本来の意義を徹底するために、全力を尽くす決意である。

 上記決議する。

2004年10月15日
中部弁護士会連合会





 様々な桜

 桜チャンネル
日本人の心はどこにあるのか?
 桜のデーターベース
広島市大の研究チームによる桜データーベース
 沖縄憲法論議
 沖縄憲法アンケート


HOMEイラク自衛隊派遣と日本老兵とともに9条を守ろう天木直人のブログ@nifty