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a@5 2002.2.2
アルコール(2) 酸素(O2)って野郎はやたらに惚れっぽい奴で,独り身の分子がいるとすぐにくっつこうとする。この「酸素が別の分子と合体すること」を『酸化』と言う。しかし,酸素がいかに惚れっぽいからといっても,ふつうの状態ではそう簡単には酸化できない。たとえば,アルコールをコップに注いでも酸化はおきない。常温では比較的冷静なのである。ところがムード(温度)が盛り上がってくると,アルコールの体がムズムズとしてくる。そして,メチルアルコールの場合64.7℃以上になると体をバラバラにしてでも酸素と一緒になりたいと願うようになる。 メチルアルコール(CH3OH)が酸素と一緒になることを化学では, 2CH3OH+3O2 →4H2O+2CO2 と表し「水と二酸化炭素ができちゃったよ」と言う。メチルアルコールが酸素と一緒になる時,体をバラバラにしなければならないのであるが,元の関係を断ち切るには結構エネルギーがいり,熱がでてくる。これを『酸化熱』という。 いったん酸化熱が出るとさらにムード(温度)が盛り上がり,一組のカップルの周りに次々とカップルが誕生する。このように連鎖的にカップルが生まれることを『燃焼』という。燃焼が始まるとピンク(?)や赤の光が出てくる。これが『炎』である。 コップに入ったアルコールが燃焼を始めても,それほどあわてなくてよい。コップの中程のアルコール分子は酸素と一緒になりたくても,周りはアルコールばかりなので酸化はできない。女子寮みたいなものである。一番外の往来に面した所にいるアルコール分子のみが順々に酸化しているだけである。 こういう時は慌てずに塗れ雑巾などで門扉を閉じる。酸素を入れなくすれば,やがてアルコール分子も落ち着きを取り戻すからである。 こわいのは酸素のウヨウヨいる盛り場をアルコール分子が単独で歩き回っているような時である。カラになった灯油のタンクとかアルコールの量が減ったアルコールランプとかがこの状態である。 もし一つがカップルになって酸化熱を放出したら,順番を待たずに一気に燃焼してしまう。この「一気に燃焼する」ことを『爆発』という。皿に盛った小麦粉は,いくら火を近づけてもなかなか燃える物ではないけれど,製粉工場などで舞い上がった小麦粉に静電気などで火花が散ると工場全体が吹き飛ぶほどの爆発が起きることがある。これを『粉塵爆発』という。だから,アルコールランプはアルコールの量が多い時より少ない時の方が怖いのである。 今回は下ネタバージョンでしたので,読みにくいようにわざとイラストを入れませんでした。ここまで我慢して読んでくださった方,ご苦労様です。 |