シャワーを浴びて戻った俺は、全身を震わせて苦しむ女に近づいた。 「どうだ・・・・・・たまらないだろう・・・・・」 女は、涙を流しながら、激しく首を振っている。 俺は、女の口に填る筒状のフェイスマスクを外した。 「・・・ぅぅ・・・・・お、お願い・・・・・トイレに行かせて・・・・・」 「・・・・まだ、苦痛、いや・・・快感が足りないんだろう・・・ アンタが言ってる、本当のSMをやってるんだぜ・・・・・ ・・・・熟知してるんだろう、苦痛から快感に変わる事を・・」 「ごめんなさいぃぃ・・・・・・わ、わたし・・・・・・ンゥゥゥゥ・・」 既に、後ろ手緊縛で縛り上げた腕は、痺れて指さへ動かない・・・・ (・・・・・ま、いいだろう・・・・) 俺は、フックに掛かるロープを下ろすと、カメラを持ち そのまま女を浴室に連れて行った。 「・・・・ゥゥ・・・・」 女は、なかなか歩けないでいた。 腹部と括約筋に力を入れて必死で我慢をしているからだろう。 何とか、浴室にたどりつくと、女は下にしゃがみこんでしまった・・・・・ 「さ、・・・・・いいぜ・・・・・・出せよ・・・・」 「お願い・・・・・・ね・・・・ぅっ・・・・・見ないで・・・・」 「ん?・・・・・・恥ずかしいところを見て欲しいんだろ・・・・・遠慮するなよ。」 「ち、違う・・・・・・・ご、ごめんなさい・・・・」 (・・・・・限界だろうな・・・・・) 俺は、女の後ろ手緊縛と胸縄を解いた・・・・・・・・ 女は、まるでバネの反力運動のようにタイルに手をつく。 しかし、腕の痺れで力が入らないのだろう、頬と胸だけで身体を支える格好になった。 「ウッ、・・・ウッ・・・・ウゥゥ・・・」 「ほぉー・・・・いい格好だぜ。・・・・・・サービスしてくれるじゃねぇか。」 俺が、そう言った瞬間・・・・・ 「イヤァァァァァァァァァー・・・・・・見ないで・・ぇぇ・・・・ゥッ、ゥッ・・」 カメラのフラッシュが、光るたびに、女の泣き声が大きくなっていく・・・・ 「・・・・・いい演技だな・・・・・・部屋で待ってる、掃除をしてこいよ。」 俺は、そういい残して浴室を後にした・・・ 待つこと30分あまり・・・・・ 浴室から女は出てきた。 バスタブは着ず、真っ裸のままだった。 女の涙は止まっていた。 メイクは、全て取れ、素顔のままで俺を見つめている・・・・・ 「どうした・・・・・・・まだ、序章だぜ・・・・・今からがメインだ。」 「・・・・・・・」 女は、ベッドに座る俺の真ん前に膝をついた・・・・ 無言で、俺のブロンズを頬張ってくる・・・・ (・・・?・・・・・・予想と違うな・・・・) そう思った瞬間、俺の心に凄む、善優心が再度復活してしまった・・・・・ (チッ・・・・しまった・・・・機を逸したぜ・・・・・・・) 本来、望み以外で女を苛める事は、俺の本意ではない・・・・・・ この時点で、この女は、俺に服従するという意を見せた。 俺は、・・・・・・・・気を抜いてしまったのだ・・・・・ そして・・・・・もう、完全に縛る気が起きる事はなかった。 女は、しばらく口での奉仕を続けた後、俺の首にしがみついてきた。 その勢いで、俺は、背中からベッドに、倒れてしまう・・・・・ 女は、俺の唇から首へ・・・・・耳へ・・・・肩へ・・・・胸へ・・・・・と 全身に、舌を這わせてきた。 両手、両足の指も1本づつ、丹念に舌を絡ませてくる・・・・・ その間、俺は、一切、無言を貫いた。 再度、女の舌が首筋に戻ってきた・・・・ 俺は、女の顔を確認した。 「もう、何をされても恥ずかしくない・・・・・」 「・・・・・ん?」 「アレを見られたら・・・・・・・」 俺は、何も答えないでいた。 女は、そんな俺に、イラつきを覚えたのであろう。 俺の手を引っ張り上体を起こすと、俺に跨ってきた・・・・ 濡れた紅色の花弁を開き、俺のブロンズをくわえ込んでいった・・・・・ 「・・・ン・・ンンアァァァァァァァァァァァァァァァァァー・・・・」 結合後、僅か、数十秒・・・・・ 長い絶叫と共に女は、果てた・・・・・ 女は、自分の下腹部についた、俺の化身を両手の指で掬って口に運んでいた・・・・ 興奮させるための演技なら問題はない。 しかし、女の目は虚ろだった。 (・・・クッ・・・・・・本気か・・・・) 俺は、女の手首を握って制止させた。 「やめろ・・・・・・・本当に、落ちてしまうぞ。」 そう言った、瞬間、女は、大声で泣き始めた・・・・・・・・・・・ (・・・・・・ギ、ギリギリセーフだったか?・・・・・・・・) 握った手首を緩めると、女は、強い力で俺に抱きついてきた。 俺は、どうするか迷っていた手を・・・・・・・・・・・・・・・・・ ゆっくりと・・・・・・・・・・・・・・女の背中に回した・・・・・ (俺も、・・・・・・・・・本物には、なれないな・・・・・・) 約、1ヵ月後 ・・・・・ 俺は、仕事帰りに、その店の前を歩いていた・・・・ よく行く飲み屋で、友人と会うために。 その時、後ろから、腕を軽く叩かれた・・・ 立ち止まって、後ろを振り向くと・・・・ 「やっと、見つけた・・・・・」 俺は、最初、誰なのか判らなかった。 「・・・・・君は・・・」 俺は、言葉が出てこなかった・・・・1ヶ月前の女だった。 派手だったメイクは、質素にし、髪の色も落ち着いた色に変えていた。 「・・・・・見つけたって・・・・・俺を探していたのかい。」 「ええ・・・・仕事の帰りに、いつも、この辺を歩きながら・・・・」 「・・・・・・・」 「お金だけ置いて帰っちゃうんだもの・・・・連絡取りたくたって取れなかった。」 「・・・・・君は、その日だけの、思い出を作るためだけのプレーって言ったじゃないか。」 「・・・・私の事、ナンシーって、呼ぶって言ったじゃない。 これからも、会ってくれるって言う意味じゃないの?・・・」 「・・・・・・それは・・・・」 女は、明るく話してはいたものの一気に涙目に変わっていく。 「・・・・」 (・・・・・・・マジかよ・・・・・・) 「・・・・たまにで、いいから・・・・・・・・・・」 俺は、腕時計を見た。 既に友人は、到着しているはず・・・・・ あまり、待たせるわけにもいかない。 「わかった・・・・・・・メールを教えておく・・・・今から人と会うんだ。」 「本当?・・・・私からメールしてもいいの?」 小さく頷きながら俺は、了承した。 女は、笑顔を見せながら、意外と、素っ気なく、その場から消えていった。 彼女の後姿に、一つの反応が頭を駆け巡った。 彼女を考察する俺の狐疑心が、一気に上昇してくる・・・・・・ (・・・ま、まさか・・・・・・執念・・・・・・・・・仕返しの・・・・・・・・・しまったぜ・・・・) その時・・・俺は・・・・ 選んだ女性を初めて後悔した瞬間だった・・・・・・