2年前、俺は、昨日から職場の旅行で、この土地を踏んでいた。

先程、適当な理由をつくって同僚と別れ、

一人で、駅を二つ通り越してここまで来ていた。












平日とはいえ人は少なかった。


俺は、バックを片手に改札口を出た。


(・・・・・・?)



正面出口のシンボル像の前で待ち合わせだったのだが誰もいない。



(おかしいな・・・・時間ちょうどなのに・・・)




ある仲のいい友人の掲示板で知り合い、俺自身のサイトの存在を知った彼女・・・
しかし、よくよく考えると、向こうも会いに来るなどと信用していないかもしれない。



だが、その時は、その時・・・ゆっくり一人で酒でも飲みながら帰ればいい。



そう思いながら、ブロンズ像の前で、少々、待つことにした。



周りの景色を見ながら、煙草を吸おうとしたとき、

1台の小型セダンが俺の前に止まった。





運転席から、俺の顔を見て小さく呟く・・・・



ゆっくりと近づく俺・・・・・




「あの・・・・・○○さん・・・・」




「・・・・・君が・・・」




「やっぱり・・・・すみません・・・・・道に迷って・・・」




「え・・・?・・道にって・・・」




聞いてみると、知人の目もあり、警戒して隣町の駅を
待ち合わせ場所にしたとの事だった。






「へぇー・・・そうだったの・・・」





「あの・・・どうぞ、・・・・・乗ってください。」





俺は、彼女の車の反対に回り助手席に乗り込んだ。





「改めて、始めまして。」





俺の挨拶に、彼女は、顔を真っ赤にさせた。
よほど、恥ずかしいのだろうか、落ち着きがなさそうだ。






走る事10分、周りは普通の住宅街だ。





「お茶でもしようか?」





「ええ・・・・ぁ、はい。」




しかし、喫茶店らしき店は、全く見当たらない。

しばらく走った後、彼女は、ファミリーレストランに車を入れて囁いた。




「あの・・・・ここでも、いいですか?」




「ああ、まったく構わないよ。」




俺は、車から降りると彼女と店内に入っていった。




俺と彼女は、コーヒーを注文し会話に入った。






「ほ、本当に来てくれるとは、思いませんでした。」


「俺は、嘘は言わないよ。」


(・・・・・・よく言うぜ・・・・諦めかけたのに・・・)




「・・・・・あの・・・・・」



それだけ言って彼女は、口を閉ざした。




「それより・・・時間はいいのかな?」




「はい・・・・3時までは・・・・・子供が幼稚園から帰ってくるので。」




(ん?・・・・3時・・・・・どういうことなのかな?・・・・)




・・・・・・・・・・・関係を望んでいる?



しかし、メールでは、そんな話は一切、していなかった。

ただ、俺から聞くわけにもいかない。

反面、彼女から言わせてしまうという恥もかかせたくない。





その時・・・・・・・





「・・・あの・・・縛られるの初めてなんです。」




「・・・・・・・・ぇ?・・・・」




(・・・・・なんだ・・・やっぱり、素直に理解してよかったのか。)




俺は、一気に体の力が抜けていった。


しかし、職場の旅行に来ていたためロープなどを持参してない。


俺は、正直に彼女に答えた。




「・・・ゴメン、持ってないんだ。・・というか・・・・」



「ぇ?・・・・・」





俺は、そんなつもりで来たんじゃない・・・と、言おうとした時・・・・






「よかった・・・」







「は?」





「その・・・実は、やっぱり、怖くて・・」





俺は、彼女の考えを読み取ってストレートに返答する。






「・・・・○○ちゃん、俺が、縛るのは、基本的に女房だけだよ。

 それに、俺は・・・今日は・・・・・・・・・・・・・・・・・」



何故か、小声になっていく俺・・・・・・・



彼女は、先程と同じく顔を真っ赤に染めていった・・・・


よほど、話したことが恥ずかしかったのだろう。
俺に断ってトイレに立った・・・




(しかし・・・ウブ過ぎるくらい、ウブだな・・・・)




幾ら、初対面でも、これだけ緊張している女性は初めてだった。

それに・・・・・・・・・・抱かれる、と・・・・勘違いしているようだ・・・・




トイレから戻った彼女と、約1時間・・・・

色々な質問をされ、俺はそれに答えていった。

とても、断れる雰囲気でなくなってきたのは事実だ・・・・





(・・・・・しょうがない・・・・・かな・・・・)




知らぬ土地に居ると言う事実・・・・

それに伴う開放感・・・・

俺は、いいかな・・・・・・と思うようになっていた。





「じゃ、いくかい?」



多少慣れてきた彼女は、小さく伏し目がちに頷く・・・・・・・・












俺と彼女は、ビジネスホテルに入った・・・・

この辺りに、いわゆるプレー専門のホテルが無かったのだ。






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「・・・・・・・・・ァァァァァァ・・・・・・」



俺は、彼女の背中全体に唇を滑らせた・・・・・




先程とは違い、彼女は恥ずかしさなど微塵にも思っていない様子だった・・・




彼女の腰の横には、派手な下着が脱ぎ捨ててある




リードどころか、彼女の方が積極的だった。





何故か、尻込みする俺・・・・





夢中なのだろうか・・・表情が自然ではなかった



ただ、必死に求めてきている・・・・・





俺の感覚と彼女の感覚は違っていた・・・・・







2度ほどイク兆候を見せた後・・・・






「ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥー・・・・」





うなり声のような、息を吐きながら彼女は昇天した・・・・・













グッタリと身体を放り投げ、目を瞑っている・・・・



俺は何を喋ったらいいか判らないでいた。




煙草を吸おうと手を伸ばそうとしたとき・・・・





「あの・・・写真・・・撮ってくれますか?」







彼女が、自分のバックからカメラを取り出した。





「写真?」





「一枚も持ってないんです・・・・・自分の・・・・」






「ご主人は・・・・・撮らないの?・・・・」






彼女は何も答えなかった。




俺はカメラを受け取り彼女の裸体を10枚撮った・・・・





黙ってそれを受け取り、カメラをバッグにしまう彼女・・・・・・・・・・・・





彼女は、裸のまま浴室に向かった。























ホテルを出て、俺と彼女は、駅近くに戻り遅い朝食をとることにした。


いつの間にやら、元のとおりウブそうな彼女に戻っている。





(不思議だな・・・・・・・・女性は・・・・)






「あの・・・・・何時位に、家につきますか?」



急に声をかける彼女・・・・・



「え・・・ああ・・・そうだな・・・3時間・・・いや4時間は掛かるかな。」





「あの・・・私、今日撮ってくれた写真をメールで送ります。」






「・・・・・・・・ぁ、・・・・・・そうかい・・・・」









俺は、その店で彼女と別れることにした。




「来てくれて、どうもありがとうございました。」



「いや、・・・・・その・・・・・・・・・・・さよなら・・・」




「気をつけて帰ってください。」




「ありがとう・・・・・」



俺は、改札をくぐると彼女に軽く手をあげた。



小さく手を振り返す彼女・・・・・




電車に乗った俺は、ビールを飲みながら思い耽った。




静かだったような・・・・・いや・・・・妙に・・・夢だったような不思議な感覚だった。



(・・・・いったい何だったんだろう・・・)





家に着いた俺は、パソコンを起動した。


・・・・・・・・・彼女からメールが来ていた。

彼女が言ったとおり、画像が1枚添付されている。

綺麗に加工され、まるで表紙に飾るような見事な出来栄えだった。




《私、グラフィック加工が趣味なんです。まず1枚送ります。


 ゆっくりと時間をかけて、10枚全てを送りますので。》



俺は、送ってくれたその画像をフォルダにしまった。










あれから2年が経ち、送ってきた画像は、3枚・・・・

















残りの7枚は、まだ来ていない・・・・・・