「ハート・イン・ラヴ」
「アァァァ・・・イィィィ・・・・イキソォォ・・・」
由美子は、5つ年上の一青に真後ろから蜜壷を貫かれていた。
川村由美子35歳、1年前、同僚と結婚したばかりの弁護士だ。
由美子は、数年前、務めている法律事務所から派遣され官庁の顧問を担当していた。
そこで、法規を専門とする課に務めていた仁科一青とペアを組み
18ヶ月契約であらゆる規制や指導等を主とする仕事としていたのだ。
晩婚である由美子ではあったが、
特に身体や容姿に問題があったわけではなかった。
むしろ美人の部類に入るであろう今風のキャリアウーマンである。
由美子曰く、結婚する気が起きなかっただけのことらしい。
2年程前、由美子は、派遣された官庁で一青と
ペアを組むようになってから仕事に行くのが楽しくてたまらなかった。
そう、言うなれば、一青に一目惚れしたのである。
一青は、仕事中は、ほとんど笑顔を見せずクールな男だった。
決して堅物ではないのだが、務めている職種柄、そういう風になってしまったのだろう。
だが、二人で居る時は、ジョークなど言い合い優しく会話をしてくれた。
一晴は、既婚であったが、由美子は、一線を越えたいと常々思っていた。
そして、約2年半という期間を経て遂に一青と体の関係を持つようになったのだ。
「イイィ・・・凄くいぃぃ・・・・・」
「おい、由美子・・・・お前、旦那から電話かかってこないのか?」
「アァァン・・・やってる最中に変なこと聞かないでぇ・・・・ァァ・・ァァ・・」
一青は、苦笑いをしながら由美子の菊門に指を挿した。
「アァァァー・・・ダメェェェェ・・・・」
指を抜く一青・・・
「イヤァ・・抜かないでぇぇー・・・」
「どっちなんだ、ったく・・・・」
由美子と一青は、事の最中でも、こんな冗談っぽいやりとりを交わしていた。
「も・・・もぉう駄目・・・先にイクぅ・・・ァァ・・アァァァァァァー・・」
そうはさせじとピッチを上げていく一青・・・
「ングゥッ・・ングゥッ・・・ァァ・・イヤァ・・・・・イィィ・・・イィィィィー!」
「じゃ、そろそろ、俺も・・・・」
「ンゥゥゥ・・・ゥゥゥゥ・・・」
シーツに顔を押し付けくぐもった声で身体を震わす由美子・・・
そして、一青は、強烈な一刺しを蜜壷に見舞った。
「ングゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥー・・・・」
身体をビクンと震わせ背中を硬直させる由美子・・・
その瞬間、全身に鳥肌を浮かべ由美子は崩れるようにうつ伏せに倒れていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ね、一青さん・・・今度いつ会えるの?」
「んー・・・最近忙しくてなぁ・・・」
煙草をふかしながらそう答える一青・・・・
由美子は、一青の首に腕を回しながら
肩口に頬を乗せて一青と再会した時のことを思い浮かべていた。
一青は、去年の四月に異動で部署を変わっていた。
また、由美子も昨年10月に契約期間を終了し事務所に戻っていたのだ。
由美子は、一青の事が忘れられずに毎日のようにメールを送っていた。
酔っているときなどは、かなり大胆な内容を送ったこともある。
しかし、一青は、そんな由美子と一線を超える事を避けていた。
それは、一青自身が家庭の事情や仕事のこと、
また趣味で運営するHPサイト等、色々な悩みが重なっていたからだ。
そんな中、一青が由美子の勤める事務所近くに仕事で出向いた時、
偶然にも帰宅途中の由美子と鉢合わせたのだ。
「あぁっ!?・・・に・・・仁科さんっ・・・」
「ん?・・・・ぁっ・・・・よぉー、飯田先生か・・・元気そうだな。」
「ええ、まあ・・・・あ、そうそう・・・今は川村よ。」
「そうか、姓が変わったんだな。」
「・・・・・それに先生って呼び方やめてよ。」
「・・・・ハハ、ちょいとおどけたんだよ。」
「メールでは名前で呼ぶのにぃ・・・ところで何してるの、こんなところで?」
「ちょいと仕事でね。」
一青は、気持ち元気がなさそうな声だった。
「そうなの・・・・・」
笑ってはいるが、やはり、依然と比べ精彩がないように見える。
しかし、由美子は、このまま一青を帰すまいと誘いを掛けた。
「ね・・・久しぶりに会ったんだし、お茶行かない、お茶?」
「お茶?・・・仕事はいいのかよ?」
「大丈夫よ・・・今、終わって帰るところなの。」
「そうなのか・・・・どうしようかな。」
由美子は、考えている一青を完全に無視し、
一青の腕を無理やり引っ張ると駅前のグルメ街の方に歩き出した。
「お、おい、俺の都合も聞かないで勝手に・・・・こら・・・」
「いいじゃない、約1年振りに会ったのに、このまま帰るなんて許さないわ。」
一青は、強引な由美子に苦笑いを浮かべていたが
少々、落ち着きを取り戻したこともあり由美子の誘いに乗ることにした。。
「わかったって・・・引っ張るなよ。・・・・お茶じゃなく、飯でも食いに行こうぜ。」
「え、本当?」
「ああ・・・でも新婚だろう?・・・旦那はいいのか?」
「今、福岡に長期出張なの・・・」
「へー、弁護士でも出張ってあるんだ。」
「雇われだから・・・。」
「へぇぇー・・・」
「何よ、その言い方。」
久し振りの再会というのに由美子の一青に対する対等な喋りは健在だった。
そう、今の段階までは・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
由美子は、グルメ街の一角にあるすき焼き店に一青と入った。
「仁科さん、いいの?・・・ここ高いわよ。」
「俺の奢りだ。」
「え・・・やったぁー・・・」
「しかし、君の方が給料いいんだよな?」
「でも、女性に奢らせる男性いないでしょ?」
「・・・・・そうかも・・・な。」
由美子は、笑いながら一青の腕を取り案内された個室に入っていった。
一青は、早速ビールと二人分の料理を注文した。
「かしこまりました。」
「先にビールをください・・・それから出汁巻きと田楽豆腐を。」
「はい。」
さほど待つことなくビールとつまみが運ばれてきた。
「さ、まずは乾杯だ。」
「再会に?」
「ドアホッ!・・・俺の精神状態が回復したことにだ。」
(精神状態?・・・・)
由美子は、その言葉で一青を探るように見つめた。
「ほれっ。」
「あ、うん・・・」
そう言ってグラスをあわせる由美子と一青・・・
由美子が美味そうに半分ほどビールを飲むと一青に囁いた。
「あれから奥様は、大丈夫なの?」
「ああ・・・なんとかな・・・」
「例の変態サイトは?」
「お前・・・ぶっ殺すぞ。」
笑いながら由美子をコツク真似をする一青・・・
「アァン、ごめんなさい・・・」
「ま、あれは閉鎖したよ。」
「え?」
「違うサイトを作ったんだ。」
「聞いてないけど・・・」
「言う気なかったし・・・」
「教えてよ。」
「気が向いたらな。」
ぶっきらぼうに答える一青に由美子は、肩を掬った。
「メールも思い出した時にしか来ないしさ。」
「あまり見る気が起きなかったんだ。」
「・・・・・仁科さん、相当、落ち込んでいたようね。」
笑いながらビールを煽る一青・・・・
「そんな話はいい。・・・それより何か面白い話でも聞かせろよ。」
「面白いって?」
「そうだなぁ・・・裁判の話とか?」
「そんなの聞き飽きたでしょ?」
「あほぉ、俺と君がやっていた仕事の話じゃなく、・・・つまりだな
んー・・・その・・・婦女暴行事件とか、離婚の話とか・・・・・・。」
「馬鹿じゃないの・・・話せるわけないじゃない。」
ムスっとする一青・・・
「あのな、一言、言っておくが社交辞令を忘れるな。いくら一年半コンビを
組んでいたとはいえ俺の方が君より年上なんだぞ。そもそも君はな・・・」
「フフフッ・・・仁科さんって面白いゎ。」
「え?」
「でも、私、そういうところが好きなのよねぇ。」
「どういう意味だ?・・・一層馬鹿にされてるような気がするぜ。」
「気さくだし頭もいいし、話も面白いし、全てが好きなんだけど
本気で怒らないところが、人間が深そうでもっと好きかな。」
「馬鹿もん、俺だって怒る時は本気で怒るぞ。」
「でも、女性には怒らないでしょ。」
「・・・・・・」
「1年半、仁科さんと一緒に仕事しててそう思ったもの。」
一瞬、無言状態を保った一青が小声で囁いた。
「・・・・俺は、拘ってるんだ。」
「え・・・何に?」
「女性が持ってる気持ちにだよ。」
「相変わらず比喩的なこと言うわね。」
「それは、俺の癖だ。」
「でも意味が解らないもの。」
「つまり、女性には、本気で感情をもって怒らないって事にだよ。」
「どうして?」
「俺の心が潰れるからだ。」
「ほら、そうやって、比喩的な表現をする。」
「チェッ・・・」
由美子は、ビールを持って一青の横に移動した。
「何で、隣に座るんだ?」
「いいじゃない、このほうが、らしいわ。」
「らしいって何が?」
「夫婦みたいでしょ。」
「夫婦でもこんな風に座らないぞ・・・逆に不倫相手みたいじゃないか。」
由美子は、声をあげて笑い出した。
「・・・・そうなりたいなぁ・・・今夜・・・」
「あほぉ・・俺にそんな気はねぇよ・・・そもそも新婚妻が言う台詞じゃないぜ。」
「旦那とは12も歳が離れてるのよ。結婚してから、たったの3回しかやってないの。」
「だからなんだっつーの。」
「もぉぅ、鈍感! 女心知らず!」
「なんとでも言え・・・」
そんな会話をしてる最中、店員が料理を運んできた。
「わぁ・・美味しそうなお肉ぅ・・・」
料理を見てはしゃぐ由美子・・・
肉は、近江牛で白菜やネギは無農薬の高級野菜だ。
女性店員が味出汁をさっと作り上げ二人分を手際よく差し出してくれる。
「ありがとぅ・・・美味しそうだわ。」
「追加注文は、後ろのお電話でお願いします。」
「わかりました。後ビールを2本下さい。」
「かしこまりました。」
店員は、丁寧に頭を下げて部屋を出て行った。
「さ、食うか・・・」
一青は、鉄鍋に乗せられたすき焼きを口に運んだ。
「美味い!・・・・最高だ!」
由美子も両手で頬を抑えながら大きな眼を一層開けて絶賛した。
「あぁぁー・・・美味しいぃぃ・・仁科さんと会ってよかったぁぁ。」
「チェッ・・・大袈裟な・・・」
「ね、ね・・・・私の身体も美味しいわよ。」
由美子は、そういって一青を肘で突付いた。
「・・・・また、その話か・・・諦めろって。」
「もぉぅ・・・・私って、そんな色気ない?」
「そんな問題じゃねぇんだよ。」
「どういう問題なの?」
「ふぅぅー・・・話したくなったら話すぜ。」
一青は、そう言って肉を口に運んでいった。
由美子は、やはり元気のない一青を見ながら肉だけは遠慮なく口に運んでいた。
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二人は、すき焼き店を出ると向かいビルのツインタワーにあるバーに足を運んだ。
「おい、明日も仕事なんだろう?」
「うぅん・・今日から3日間休みなの。」
「へぇー・・・」
「仁科さんは?」
「俺も休みだが・・・」
「ならいいじゃない・・・もうちょっと付き合ってよ。」
由美子は、甘えるような声で一青にそう促した。
二人は、外が見えるカウンター席に座ると酒を注文した。
「ブライアンチェリーをください。」
「僕は・・・んー・・・バーボンをロックで。」
店員は、丁寧に頷くと手際よくカクテルを作り始めた。
まずは、由美子のカクテルを作り上げると次にボールロックをグラスに落とし
一青のグラスにバーボンを注いでスライドをさせながら丁寧に前に置いた。
「じゃ、2回目の乾杯ね・・・」
今度は一青が質問した。
「何に?」
「仁科さんが、私の誘いに付き合ってくれたことに。」
今度は、冗談っぽい表情を由美子は見せなかった。
妙にしおらしい雰囲気が一青の敏感な心に刺さった。
「そりゃ、どうも。」
美味そうにバーボンを飲む一青・・・
「ね、仁科さん・・・・私ね・・・・・」
「・・・・ん?」
「・・・・離婚したいの。」
「馬鹿なことを言ってんじゃないよ。まだ1年しか経ってねえだろう。
それに、旦那さんの全てをまだ知らないだろうが。早まるなって。」
「・・・うぅん・・・本気なの。・・・本気で考えてるの。」
一青は、直ぐには答える事はできなかっった。
「・・・なんで、また・・・」
「理由は簡単・・・楽しくないのよ、夫婦生活が。」
「やってくれないからか?」
「馬っ鹿じゃないの仁科さん、私を色情狂いのような言い方しないでよ。」
「そりゃ、失礼・・・・・で、楽しくないとは?」
「会話もないし・・・それに確かに仁科さんが言ったとおり夜のほうも少ないけど。」
「まだ、3回しかやってないて言ってたな。」
「・・・・・・」
「ま、そっちは別として、会話がないとは?」
「会話もそうだけどさ・・・私は、新婚って、もっと楽しいものだと思ってたの。」
「メールでもそう言ってたな。」
「あ、思い出した。それを相談しようと毎日メールしてたのに・・・」
「・・・そりゃ、すまないことしたな・・・」
「だから、もう相談のメールは送らなかったのよ。馬鹿らしくて・・」
「それは正解だった。」
「どうして?」
「相談されても、真剣に答えてやるほど心に余裕がなかったし。」
「仁科さんこそ、なんでそんなに落ち込んでいたのよ。」
「言いたくない。」
「もぉう・・・会話にならないじゃない。」
「君が話せよ・・・で、生活が楽しくないとは?」
「だって、二人とも働いているでしょ。帰宅は、二人とも遅いしさ。
休みはあるんだけど、私をほかっておいてゴルフだの顧客と会うだの。」
「最初から解ってて結婚したんだろうが・・・・」
「そうだけど、こんなにつまらなくなるなんて想像もしなかったわ。」
「結婚というものは、大生にしてそういうものだ。」
「だけどさぁ・・・」
「じゃ、別れれば?」
「ちょっと、仁科さん、簡単に言いすぎじゃない?」
「だって嫌なんだろう、そういう生活が・・・」
「相談してるのに・・・」
「こういう相談は、ある意味、君のほうが専門のような気もするがな。」
「・・・・何でもいいから言ってくれればいいのに。」
「いい加減なこと言いたくねぇよ。」
由美子は寂しそうに笑いながらカクテルに口をつけた。
「ね、仁科さん・・・・」
「ん?」
「なんで、アダルトサイトなんかやってるの?」
「なんでって・・・まあ、好きだからかな。」
「現実逃避?」
「ある意味、それもあるだろう・・・・・だが自己表現の場でもある。」
「つまり?」
「癒しかな・・・・・いや、夢の共有・・・・んー・・・解んねぇよ。」
「・・・・私も現実逃避をしたいなぁ・・」
「すれば?」
由美子は、一青を見た。
「仁科さんっ・・・私、逃避願望が強いから。いつも仁科さんと
一緒にいるって事が無理だから、・・・だから・・・だから、
それだけの女でいいから・・・・仁科さんに抱いて欲しいの。」
「お前、馬鹿か・・・・自分を安く見るなって。」
「安くなんか見てないわ。自分で自分をイイ女だと思ってる。」
由美子を見る一青・・・・・
「・・・・・なるほど。」
「こんなイイ女を抱かないなんって、まさに現実から逃避してない?」
「君も言うね・・・・」
一青は、由美子の言葉に初めて心の底から笑顔を見せた。
「あ、その笑い顔、いい・・・・」
「・・・・君は、不思議な女性だね。」
一青は、由美子を見て、さらに笑顔で顔の皺を増やした。
「抱いてから君の話を聞こうか?」
「ぇ・・・えぇぇっ?」
由美子は、一青のいきなりの言葉に急激に顔を赤く染めた。
先ほどまでとは、打って変わって女らしさが浮かび上がってくる。
「ククッ・・・どうした・・・・俺がこんなこと言うとは思わなかったか?」
「・・・・・」
「まあ、君と仕事するようになってから、いつか、ひょっとしたらとは思ったけど。」
「え・・・そ・・・そうなの?」
「・・・・・何言ってんだ・・・そういう素振りやアクションをしてただろう。」
「そ・・そうかしら・・・・・」
「これでも見透かす力はあるんだぜ。」
「・・・・・・・ね・・・ねぇ・・・たとえば?」
「・・・・俺がこういう匂いが好きだと言ったら、翌日から香水を変えてみたり
鍛えてる女が好きだと言ったらプールに通ってみたり・・・後はそうだな・・・」
「も・・もぉう、いい・・・止めて・・・・恥ずかしくなっちゃうゎ。」
「まあ、そういう素直な女性は基本的に嫌いではない。」
「じゃ、嫌いな女性って?」
「言わなきゃ駄目か?」
「だって聞いておかないと嫌われちゃうもの。」
一青は、笑いながらバーボンを口に運んだ。
「ねぇ、教えてよぉ・・・」
一青は、2杯目のバーボンを注文すると煙草に火をつけて長い紫煙を吐いた。
黙って一青を見つめる由美子・・・・
由美子の視線を感じながら一青は、静かに口を開いた。
「・・・・・そうだな・・・・平気で裏切る女・・・」
「私、そんなことしないな・・・」
「自分の欲求を、人のせいにする女・・・」
「私は、ありえないわね・・・・」
「男をゲーム感覚で玩ぶ女・・・・」
「私には、程遠いわ。」
一青の言葉に即答で返していく由美子・・・
一青は、由美子に振り向いた。
「何故、そう言える?」
「私は、そういう女だから。」
「・・・・・・・」
由美子は、そっと手を伸ばし一青の甲の上に重ねた。
手を反転させ由美子の手を握ると一青は、徐に呟いた。
「出ようか?」
「え・・・でも、まだ・・・私・・・・」
「いいから出よう。」
一青は、そう言って立ち上がった。
慌てて、コートを羽織り一青の後を追う由美子・・・
「ねえ、仁科さん、まだ入ったばかりじゃない・・・どうしたの?」
一青は、何も応えずエレベーターに乗り込んでいく。
由美子も早足で中へ乗り込んでいった。
「仁科さん・・・どうかした・・・・私、何か気の障ることでも・・・ぁ・・・」
一青は、由美子の首の後ろに片手を当てて引き寄せると瞬時に唇を奪った。
「・・・・ンッ・・・」
直ぐに由美子を放す一青・・・・
「に・・・仁科さん・・・・」
「お前を今から抱く・・・・」
「え・・そ・・そんな急に言われても・・・」
「なに言ってんだ・・・さっき言ってたことと違うじゃねぇか。」
「だ・・・だって・・・その・・・なんというかムードがあるでしょ?」
「ムード?・・・・今からヌードになれ!」
「なにそれ・・・まるっきりオヤジギャグじゃない。」
そうこうしているうちにエレベーターは1階についた。
歩道に出て行く一青・・・・
「ちょっと待ってぇ・・・」
由美子は、慌てて追いかけると一青の腕に縋りついた。
「わかったわよ。・・・・行くからもっとゆっくり歩いて。」
由美子は、一青の顔を下から見上げながら着いていった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
由美子は、まだ服を着たままベッドに腰を降ろしていた。
「どうした脱がないのか?」
自分から抱いて欲しいと言っておきながら由美子は
恥ずかしさなのか、緊張気味に言葉を発する。
「だ・・・だって・・・明るいし・・・」
「真っ暗の中を手探りでやれってか?」
「そうじゃないけど・・・」
一青は、由美子の隣に腰掛け肩を引き寄せた。
「・・・アン・・・」
一青は、由美子に唇を重ねながら服の上から乳房を掴み下から揉みあげた。
「ゥゥゥ・・・」
一青は、さらに由美子の閉じた足を手で開いた。
抵抗することなく由美子は従っていく。
「ストッキングの上から亀裂に沿って指を這わせる一青・・・
「ァァ・・ァァァ・・・」
由美子は、一青から離れると徐に立ち上がって服を脱ぎ始めた。
「・・・・・・・」
その様子をじっと見つめる一青・・・
由美子は、上下を紺色で統一した下着を着ていた。
ストッキングを脱ぎブラジャーを外すとショーツ一枚で一青に飛びついていく。
「仁科さん・・・・はしたないって思わないで。」
「そんなこと思うわけないさ・・・」
一青は、由美子をベッドに押し倒し、一気にショーツを脱がした。
唖然とする由美子・・・・・
一青は、ガウンを脱ぎ由美子に覆い被さった。
「ンゥゥゥゥ・・・」
今度は由美子から舌を絡めていった。
執拗に一青にディープを要求していく。
いつのまにか、二人は自然と結合をしていた。
「アァァァァァァァァァァァァー・・・・・・」
「どうかな・・・叶った感想は?」
「ァァ・・・馬鹿ぁ・・・や・・・やってる最中に聞く台詞じゃないわ・・・」
由美子は閉じていた目を開けて一青を見つめた。
「・・・・・・・」
一青は、寂しげな眼だった。
「・・・・・仁科さん・・・」
「ん・・・・どうした?」
「・・・私を抱くことで少しでも楽になれればいいと思うわ。」
「!・・・・・・馬鹿な事を・・・・そんなつもりで抱いたんじゃない。」
「・・・・私、仁科さんと・・・こうなることを2年前から考えてた。」
「・・・・・」
「夢が叶ったゎ・・それだけで凄く満足してる。」
一青は、何も喋らなかった。
由美子を起こし座位で結合したまま飽きるまでディープを繰り返した。
何度も昇頂をきたす由美子・・・・
自分でも淫らになっているのが解る。
一青が、由美子の腰を反転させ背後位の姿勢にさせた。
「川村先生・・・この格好でイッタことあるか?」
「!。!。!・・・も・・・もぉう、馬鹿ぁぁぁーっ!」
由美子の声と同時に一青は激しく肉棒を打ち付けていった。
「ンゥゥッ・・・ンゥッ、ンゥッ、ンゥッ・・・・」
奥の壁に肉棒が当たるたびに短い吐息が自然と口から漏れる。
由美子は、快感を全身に浴びながら一青の攻撃に歓喜の声を洩らしていった。
身体が火照り後頭部が痺れていくのがわかる・・・・
「アァァァ・・・ンァァァァ・・・こ・・・こんな・・・・アァァ・・・」
どれだけ続いただろうか・・・・
由美子は、乱れに乱れていく。
そして、一青のピッチが上がった。
「ウンゥゥゥゥゥ・・・ァァ・・・ァ・ァ・・・アァァァー・・・
ダ・・ダメェ・・・・イヤ・・・イヤ・・・イヤァ、イクゥゥゥゥー!」
由美子は、前に飛び込むようにベッドにダイビングした。
一青は、由美子のヒップに分身を爆発させた。
「・・・チッ・・・勝手に抜きやがって・・・」
「ゥゥゥ・・・だ・・・だってぇ・・・あのまま入れられてたら、どうなるか・・」
「それを覚えると、もっとSEXが好きになるのに・・・・」
一青は、タオルで由美子のヒップについた分身を拭き始めた。
「お・・・綺麗なア○ルしてるな・・・」
「もぉぅ・・・恥ずかしいじゃないっ!」
起き上がって一青を見る由美子・・・・
一青は、由美子を見て優しい笑みを浮かべていた。
「・・・に・・・仁科さん・・・」
由美子は、一青に抱きついていった。
「やっぱり、今日だけじゃ嫌・・・・また会いたい・・・・」
「・・・どうかな・・・」
一青は、由美子の背中を優しく引き寄せながら、そう答えた。
「いい・・・離婚はしない・・・・だから会って。」
「弁護士が不倫かよ・・・・」
「不倫じゃないゎ・・・心のアロマよ・・・」
「言い様ですな・・・・」
「とにかく、いいの!」
拗ねたような顔で一青に言い放つ由美子・・・
一青は、それを流すように別の事を呟いた。
「しかし、君は、クリが大きいね。・・・・」
「馬鹿ぁぁぁー・・・なんてこと言うのよ。」
「独身が長かったから、自慰癖でそうなったか?」
一青の肩を思いっきり叩く由美子・・・・
「バカ、バカ、バカ・・・・・」
「イデデデデぇぇー・・・ば・・ばっかやろう・・真っ赤になったじゃねぇか!」
「仁科さんが、そんな言い方するからよ。」
由美子は、顔を真っ赤にして一青を睨んだ。
「フッ・・・でも、正直、君は美人で頭も良いけど、そういう喋り方や
正直な態度が好感もてるぜ。全然、格好つけていないし・・・全く良い女だ。」
「それは、私の台詞よ・・・・」
由美子は、一青に抱きついた。
「ひょっとしたらってことがあるから、もう一度抱いておいて。」
「ひょっとしたらって?」
「このまま、連絡してくれないかもしれないし。」
「・・・ぇ・・・ハハ・・・ハハハハハ・・・・ハハハハハハハハハハッ・・・」
一青は、大声で笑うと由美子を抱き上げて浴室に消えていった。
//////////////////////////////////////
「仁科さん、ありがとう・・・・」
「え?」
「うぅん・・・いいの・・・・」
一青と由美子は、タクシー乗り場に歩いていた。
「ね、仁科さん・・・元気出してよ。」
「俺は元気だよ。・・・君を抱いたし。」
「嘘・・・私、解るもの。・・・」
「何が?」
「元気がないってことを・・・・理由を聞かせて?」
「・・・・・・また、いずれな・・・・」
「・・・奥様のこと?・・・それとも女性のこと?・・・仕事かな?」
一青は、無性に自分を気に掛けてくる由美子の言葉が苦しくなった。
「由美子・・・」
「あ、初めて名前で呼んでくれた。」
「・・・ゴホンッ・・・・」
「・・・ぁ・・・ごめんなさい・・・・」
「俺も人間だ。・・・・悩みの一つや二つはあるさ。」
「だったら・・・・」
「しかし、人に相談して解決しようなんてこれっぽっちも思っていない。」
「・・・・・・・・」
「今、どういう精神状態なの?」
「・・・・・・どん底・・・とまではいかないが、人間不信・・・でもないな・・
んー・・・言葉では言いようがないけど・・・つまり、ほら・・な、解るだろう?」
「全然、解らないわよ。」
「ま、君が気にするな。俺のことだ。・・・それに大したことじゃない。」
一青は、そう言って話を途切らせた。
二人は、タクシー乗り場に到着した。
「ほら、先に乗れ。」
「うん・・・あの、仁科さん・・・・本当に今日はありがとう。」
「ああ・・・こちらこそ。・・・俺も楽しかった。」
「本当?」
「まあな・・・相変わらず君は面白くて安心した。」
「どういう意味よ・・・」
「ハハハハ・・・じゃ・・・」
「ねっ、仁科さん・・・また会ってくれるわよね。」
一青は、それには応えず笑顔で由美子を見つめると
静かにタクシーのドアを閉め由美子に向かって小さく手をあげた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
− 一週間後 −
メールをしても一向に返事のない一青に由美子はストレスが溜まっていた。
早めに仕事が終わった由美子は、
怒られるのを承知で一青の勤める職場に電話をかけた。
「あ、飯田先生、お久し振りです。お元気ですか?」
1年半も通った職場ということもあり職員は、由美子を覚えていた。
「こんにちは・・・今は川村と言います。昨年、結婚しましたの。」
「そうでしたかぁ。それはおめでとうございます。・・・で、今日は何か?」
「ええ・・・ちょっと・・・・」
「元相棒ですか?」
「え・・ええ、はい・・・・」
「いま、中小企業センターに講師で出かけているんですよ。」
「そうなんですか。」
中小企業センターは、由美子の勤める法律事務所の直ぐ目の前だった。
「4時までですので、そろそろ終わると思いますが。
仁科は、そのまま帰宅すると言っていましたけど。」
「そうなんですか・・・わかりました、ありがとうございます。」
「あの、明日は仁科は休みですが、お電話があったことを伝えましょうか?」
「いえ・・・結構です。大した用事じゃなくて・・・」
「は?」
「あ・・・あの・・・最後の裁判記録を渡してなかったので、資料として
どうかなと思って連絡したんです。・・・あの、また、郵送しておきます。」
「解りました。伝えておきます。」
由美子は、電話を切ると時計を見た。
時間は、ちょうど4時を指していた。
由美子は、急いで中小企業センターに足を運んだ。
入り口のエントランスに入ると、講義を終えた者が続々と出てきた。
その中から、一青を探す由美子・・・・
しばらくすると数人の男性と喋りながらエレベーターから一青が降りてきた。
なにやら一言二言を告げ、頭を下げて、その場で別れたようだ。
由美子は、出口に歩いてくる一青を待った。
直ぐに由美子に気づく一青・・・・
「!・・・よぉ・・・またまた奇遇だな。」
「何が奇遇よ。・・・返事もよこさないで。仕事場に電話したのよ。
そうしたらここで講師に来てるって聞いたから、待ってたのよ。」
「職場に電話?・・・・あまり、よろしくないなぁ・・・」
「・・・ごめんなさい・・・・でも、仁科さん、全然レスくれないじゃない。」
「え?・・・あ・・・ああ・・・そういえば、見てないな。」
「え?」
由美子は、ある意味ホッとした。
元気がなくて、まだ色々と悩んでいるのかと思ったからだ。
「馬鹿っ、心配したじゃない。・・・携帯の電話を教えてよ。」
「なんで?」
「何でって・・・」
「俺のはシティフォンだぞ。」
「メールくらい出来るでしょ。」
「どうしたんだ、いったい・・・・・」
一青は、由美子を怪訝そうに見つめて首を傾げた。
「相変わらず、鈍感で物忘れが激しい男ね。とにかく話がしたいの。」
「チッ、おせっかいな女だな。」
「なんですってぇ・・・」
「わ、分かった。・・・立ち話もなんだし、お茶でも飲みに行くか。」
「お茶だけ?」
「今日は、お茶だけだ。」
「ケチッ!」
「ケチだと?・・・俺はこのまま帰ってもいいんだぞ。」
「ご・・・ごめんなさーい・・・」
「それから、もうちょっと人前では丁寧な言葉を使え。」
「わ・か・り・ま・し・た。」
由美子は、嫌味っぽくそういうと先に歩いていく一青の後を追っかけた。
「ちょ、ちょっと待ってよぉー・・・」
//////////////////////////////////////
「何で、私がコーヒーで、仁科さんがビールなのよ。」
「だったら注文すればよかっただろう。」
「だってぇ・・・私がトイレにいってる時に注文しちゃったじゃない。」
「俺は、君がトイレに行く前にコーヒーでいいのかと聞いたぞ。」
「・・・・ぅ・・・・お茶だけといったのに・・・」
「これが俺のお茶だ。」
由美子は、ムスっとすると店員を呼んで自分もビールを注文した。
「おい、まだ4時過ぎだぞ・・・・いいのか。」
「いいの、飲みたいんだから。」
「弁護士だろう・・・お前を知ってる人が見たら変に思われないか?」
「別に悪いことしてるわけじゃないし。」
「・・・あいかわらず反論するな。」
「ところで悩みは納まったの?」
「いつまでも悩んでたってしょうがないだろう。
それに、悩みって言うほど深刻なもんじゃない。」
「・・・そ、そう・・・・・ならよかった・・・」
一青は、グラスのビールを一息で喉に流し込んだ。
「美味い!」
「・・・・・・あの・・・・」
小声で囁く由美子を一青は見つめた。
「どうした?」
「ぅ・・うん・・・・・本当かなと思って・・・」
「・・・・君は、俺のことをずっと気に掛けてたのか。」
「だって・・・本当に気になっちゃって。」
「・・・・・・」
一青は、目が合った由美子から視線を外して空になったグラスにビールを注いだ。
「そうか・・・・」
「でも、すこしヤツれてるみたい。」
「ああ・・・先週まで体調が少し芳しくなくてな。」
「え?」
「ま、精神的なショックもあったかもしれないけど、身体も疲れてたし
この時期、一番仕事が忙しいからな。・・・ま、いまは何ともないさ。」
「体調が芳しくないって・・・どういう風だったの?」
「座ってても寝ててもも眩暈がするし・・・んー・・酔ってるような感じでな。
一番辛かったのが、背中の痛みだ。・・・発狂するんじゃないかって感じかな。」
「去年の事故の関係?」
「どうかな?・・・・男の更年期かも。ハハハハハハハ・・・」
由美子は、一青を見ながらビールを口につけた。
「ところで、旦那さんは帰ってきたか?」
「まだよ・・・言ったでしょ。長期出張だって。」
「そうだったな。」
由美子は、急にクスクスと笑い声を上げた。
「なんだ・・・どうした?」
「だって、直ぐに人の言ったこと忘れちゃうんだもの。呆れちゃったのよ。」
「・・・・ふぅー・・・別にわざと忘れてるわけじゃないさ。」
由美子は、少々、安堵感を覚えたのか、それ以上を一青に質問することを止めた。
一青と由美子は、他愛もない話をして時間を過ごした。
「仁科さん、時間はいいの?」
「え・・・」
一青は、腕時計を見た。
「もう、こんな時間か・・・」
1時間ほど喋っていたのだろう。
すでに5時を少々廻っていた。
一青は、なにやら考え込んだ様子を見せると椅子から立ち上がってレシートを持った。
「さて、俺は飯食って帰るから、気をつけて帰りたまえ。」
「な・・なによ、それ・・・・・お茶だけと言ったじゃない。」
「君とはお茶だけと言ったんだ。」
「それって、かなり嫌味よね。私を敬遠してるみたい。」
「そう思うのか?」
「・・・・・思わないゎ。」
「ん?」
「多分、仁科さん、私を誘ってくれると思う。」
「何で、そう思う?」
「だってぇ・・・・つまり、一週間前と顔つきが違うもの。」
一青は、おどけた表情を作り上げ由美子に対し顎をしゃくった。
「ケッ・・・・相変わらず減らず口を叩くもんだ。」
「だって・・・・私・・・・」
またしても、しおらしく俯き加減で一青を見る由美子・・・
「わかった、行こうぜ。」
「やったぁーっ!」
「・・・・・君は、漫才やってるのか?・・・コロコロと態度を変えて・・・」
「だって本当に嬉しいんですもの。」
「・・・・・・ったく・・・行くぞ。」
一青は、手で店を出ようと由美子に促しレジに向かった。
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「美味しかったぁ・・・」
一青と由美子は、タイ料理に舌鼓をうち、満腹感を感じながら隣のパブに入った。
「さて、飲みなおしだ。今の店は、酒があまり美味くなかったからな。」
「そうね・・・・あ、仁科さん、私、カシスソーダを注文しておいてくれる。」
「トイレか?」
「ええ。」
「ちゃんと舐めやすいように拭いてこいよ。」
「馬っ鹿じゃないの!・・・・・・ぇ?」
「ハハハ・・・ぁ、いや・・・・注文しておく、早く行って来い。」
由美子は、一青の今の一言で、
酒の酔いではなく欲の酔いが急激に襲ってきた。
由美子は、なかなかトイレから戻ってこなかった。
(遅っせーな・・・)
一青は、由美子を待たずして焼酎のロックを煽っていった。
「ごめんなさい・・・」
由美子が顔を染めて席に戻ってきた。
「なんだ、でかい方か?・・・それともパンツでも穿き替えてたか?」
一青の声に隣の学生っぽい連中がクスクスと笑っていた。
ガックリと肩を落としながら由美子は、席に座った。
「・・・・仁科さん、聞こえるような声で下ネタを言わないでよ。」
そう言って、カシスソーダを口につける由美子・・・・
「ハハハ・・そんな顔するなって。」
「でも・・・・」
「ん?」
由美子は、一青の顔に近づき小声で囁いた。
「・・・でも・・・本当に下着は穿き替えてきたわ。」
「・・・・・マジ?」
一青から、顔を離して由美子は答えた。
「ええ・・・マジよ。」
「どうして?・・・・大体、なんで替えのパンツなんか持ってんだ?」
「ちょ・・・さ、さっき仁科さん、舐めやすいように拭いてこいって言ったじゃない。
「シィィィィー・・声がでかいちゅうーに・・・」
舌を出して恐縮する由美子・・・・
「ごめんなさい・・・」
「君は、冗談が通用せんね・・・ったく。」
「冗談じゃないくせに・・・」
「え?」
「解るもの・・・今日、私を抱くって事が・・・」
「・・・・」
「そう、解るの・・・」
「ハ・・・ハハハハ・・・・・飲もうぜ。」
一青は、話をそらせた。
由美子は、そんな一青を見てクスクスと笑い声を上げていった。
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「ウァァァァァァァァァ・・・・いぃ・・・凄くいぃぃぃー・・・」
由美子は、渾身の力で一青にしがみつき声を荒げた。
「由美子・・・力を抜けって・・・」
「いやぁぁ・・・このままでイキたいぃぃ・・・」
「腰が動かせないだろう、そんなに強くしがみついたら。」
由美子は、絡めてた足を解き一青にキスをしていった。
一青は、結合したまま座位に変わった。
すかさず腰を降り始める由美子・・・
「由美子・・・撮らせろ。」
「ぇ・・・ぁぁぁ・・・・何?・・・」
「写真だよ。」
「嫌・・・嫌よぉ・・・」
「いいから・・・・」
「も。。。もぉぅ・・・後にしてぇ・・・」
由美子は、そういうと一層激しく腰をグラインドさせていく。
「ウックゥゥゥゥー・・・ダメ・・・ダメェ・・いっちゃうぅぅぅ・・・」
(こりゃ、俺も・・・もう駄目だ・・・・)
一青は、由美子のヒップに手をあて指を由美子の菊門に当てた。
「ウゥングゥゥゥゥゥゥゥッゥゥゥゥー・・・・」
ビクンと身体を跳ね上げ、由美子は、昇天した。
一青も由美子と同時に分身を放出する。
「くぅぅー・・・なかなかだ。」
由美子の腕から徐々に力が抜けていく。
一青は、由美子の身体を支えて、そっとベッドに仰向けに寝かせた。
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回想を終えた由美子は、一青の肩から顔を起こし、
首に回していた手を下ろすと一青の目を見つめた。
「・・・仁科さん・・・また会えるんでしょ?」
「だから・・・」
「こら、一青っ・・・」
「な・・・呼び捨てかよ。」
「聞いて・・・あなたに別の人が居てもいいの・・・私は、仁科さんが好きなの。」
「別に居ねぇよ・・・・・・・・・・・それより俺の何処が?」
「落ち着くのよ・・・不思議と・・・」
「俺は、道具か?」
「馬鹿っ・・・そういう意味じゃないわ。」
「・・・・クククッ・・・解ってるって・・・・」
「え・・・?・・・」
「由美子・・・ありがとうな。」
「・・・・・仁科さん・・・」
「お前には、嘘をいっても直ぐにばれてしまうなぁ・・・」
「だって、嘘が下手だもの・・・仁科さん・・・」
「だな。」
「私ね・・・元気のない仁科さんって大嫌い。・・・・一緒に仕事してた時、
仁科さん、凄く輝いてたゎ。自信満々だったし、何事にも熱心だったし
私、凄く影響されたの。・・・自分もそうなろうって。こんなに一生懸命に
仕事する人って本当にいるんだなって・・・・・そして何よりも格好よかった。」
「・・・大袈裟に言うなよ。」
一青は、苦笑いをしながら由美子を見た。
「うぅん、本当よ。あの時、久し振りに仁科さん見て、
凄くやつれてるなって思った。一緒に仕事してた時の
仁科さんとは別人って思えたわ。だから・・・だから・・」
「・・・・・だからなんだ?」
「元気のない仁科さんを私が助けてあげようと・・・・」
「ナマ言うなって・・・」
一青を無視して由美子は続けた。
「私の生き方に影響を与えてくれたのは仁科さんなの。
だから、これからも仁科さんと、たまに会いたいの。
それだけでいいの・・・仁科さんの気持ちが解るから。」
一青は、由美子に背中を向けた。
こみ上げてくるのを気づかれないためにだ。
「・・・どうしたの・・仁科さん・・・・」
由美子が立ち上がって仁科に近づいた。
由美子は、そっと前を覗き込んだ。
仁科は涙こそ流さなかったが目に涙を浮かべていた。
「!・・・に・・・・・仁科さん・・・・・」
「・・・・・・」
初めて、一青が女性の前で見せた涙だった。
「仁科さん・・・・」
「ふぅぅぅぅー・・・・由美子、離婚は絶対にするなよ。」
「・・・え・・・・仁科さん・・・」
「離婚しなければ、たまーーーーーーーーーに会ってやる。」
「ぅ・・・・・う・・ん・・」
今度は、由美子が涙を浮かべた。
(由美子・・・本当にありがとう。)
「ぇ?・・・・何か言った?」
「・・いや・・・何も・・・・」
「もぉう・・・言いなさいよ・・・」
由美子は、仁科の背中に抱きついた。
由美子の鼓動が背中を通して一青に伝わってくる。
「言いなさいってば・・・・」
「いや、言わなくてもお前なら俺の言ったことに気づくさ。」
「・・・・そうかな・・」
「ああ・・・」
「わかった・・・・ありがとうって言ったんでしょ?」
「!・・・・フッ・・・・フハハハハハハハハッハ・・・・」
「なんで笑うの?」
「もういいって・・・・」
一青を抱きしめる由美子の腕にが入る・・・
心地良い由美子の鼓動のリズムが、一青の不祥を根底から消し去っていた。