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「DOLCE」 (株)ハナヤマ キャストパズル   Akio Yamamoto, 2002
「ドルチェ」
 「SWEETを大きくしてキャストの本シリーズに入れたいんですけど」
 「そのまま拡大してもカッコ悪いし、動きも単純すぎるし。新規に設計して原型を作ってみます。」
担当者さんとのこんな会話が、その後の混沌への第一歩でした。

 「SWEET」同様、パリティの都合で片面型C環。それでもパリティチェンジは盛り込みたいから、 スタートポジションにはパリティを強制するノッチ。  ♂♀の絡み合うドラマは下品になりやすいから、造形の様式は格調高くゴシック風に。
原型作業は、時間こそかかったものの、比較的順調でした。  ただ一点、「エッジが摩耗したときの別解のチェック」を除いては。
「ドルチェ」制作時のスケッチ  試作と量産との決定的な違いの一つに、「ガラ」とか「バレル」などと呼ばれる工程があります。 量産では、パーティングライン(バリ)・「湯道」の跡を除去し研磨するため、 洗濯機みたいな装置に入れてガラガラとやるわけです。そのときに当然エッジも摩滅します。
 そんなわけで初期版は“いきなり抜けるエラー”がありました。 (にもかかわらず作意解を読み取っていただいた方々、本当にありがとうございます。)

 すぐに修正、その後ハナヤマのスタッフさんの改良もあり、現行のものは動きに富んだ作意解が唯一解になっています。 ですが、当初いきなり抜けるものが出てしまったことは、原型の段階でのチェック漏れでした。
 ここに、心からお詫び申し上げます。
そして、初期版をお持ちの方には、“ややこしい作意解を見つける”というパズルとして、 お楽しみいただければと思うのです。ずうずうしいですね。本当にごめんなさい。

 どん底の心境で考えたのは、“わかっているつもりで、つくらないこと” でした。
 ・自分でも新鮮に感じるかたちや動きを見つけること。
 ・そのためには、有形・無形を問わず、感動に出会うこと。
自分に課した課題は、2年近くかかって、ひとつの答えを出せました。
「BAROQ」です。

© shikake-ya 2004


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