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島 々 の エ ッ セ イ

全国の島
書名 著者 出版社 評価 コメント
小さな離島に行こう 本木修次 ハート出版 ☆☆☆☆☆ すでに日本全国の全有人島を踏破している島旅の第一人者、本木修次さんの島めぐり記録。この本は氏の島への情念が強くにじみ出ていて、これを読んでいるとそんな島に行かずにはおれなくなります。 本木修次さんの、島の人間に対する目は暖かいまなざしに溢れていて、それぞれの島での暖かな交流がたいへん印象的です。
だから離島に行こう 本木修次 ハート出版 ☆☆☆☆

上の本の続編。

小さな島の分校めぐり 本木修次 ハート出版 ☆☆☆☆☆ この本はなかなか感動する部分も多いいい本。とくに昔の島々を訪ねたときの分校の様子などは心打たれる。さらには運動会とか。
島に行くとやはり小中学校の存在は非常に大きい。活気の源である。瀬戸内海は笠岡諸島の中学校で、統合をすすめてしまおうという暴力的な計画があるそうである。この計画によればぼくの行った真鍋島を含めていくつかの島から中学校がなくなるらしい。となりの佐柳島の廃校と妙に静かな集落を思い出す。
離島めぐり15万キロ 本木修次 古今書院 ☆☆☆☆☆ やっと手に入れた。島旅のバイブル。本木修次の島にたいする情熱が、その続編である「II」よりもさらに強烈に感じられる。特に学校に関する記述がすごい。執念を感じる。
離島めぐり15万キロII 本木修次 古今書院 ☆☆☆☆ 本木修次さんの、どちらかといえば島に住む人を勇気づける本。現代の島の問題点などが浮き彫りにされていて、しかしそれぞれに解決の糸口が示されるあたり、すばらしい本である。がんばる島びと賛歌。
離島の生活 本木修次 雄山閣出版 ☆☆☆☆☆ 本木修次さんの「島旅」の原点の書。貴重な昔の写真などを交えた文章に興味は尽きない。
島の人、島の風。 日本離島センター   島々の一面を切り取る手紙風の文章を主な島について一日一島で並べた本。本文よりは、欄外の説明の方が読める。せっかくの企画なのだから、もう少し別のやり方があった気がする。
オオコウモリの飛ぶ島 大沢夕志+啓子 山と渓谷社MY BOOKS ☆☆☆☆☆ 島旅ファンにはけっこうな割合で動物を追っかける方々がいます。蝶々とか、クワガタとか。大沢さんはオオコウモリを追いかけて、南大東島を始め、トカラや八重山、口永良部等の島々に通います。楽しさがひしひしと伝わってきます。
島へ 井出孫六 筑摩書房 ☆☆☆☆☆

非常によく歴史に取材した井出孫六氏の面目躍如。すばらしい本である。2ヶ月でなくなった(というか、2ヶ月も持続したと言った方がいい気もするが)隠岐の自治政府の話や、対馬、南大東島など、島旅に行くときに知っておきたい、歴史の流れに隠された話がテンポよく語られている。
それぞれの島について、本1冊分ぐらいの重みの内容が、わずか10ページほどに凝縮されて詰まっている。

島へ 高田宏 小学館文庫 ☆☆☆☆☆ ちょっと時代は前の旅の記録であるが、いろいろな引用文を駆使して、いろいろな切り口で島を見せてくれる。焼尻島、神島、屋久島などの部分はなかなか圧巻である。薄い本だけどぎゅっと詰まってしかし読みやすい本。こんなのはなかなか書けない。ただ、引用文に頼りすぎているように見える部分もあって、そこもおもしろいのだけれど、高田氏の声が伝わってこなかったりもする。
島へ〜日本を縁取る別天地 加藤庸二 講談社 ☆☆☆☆ 美しい表紙と入手し安いという点で、いちばん一般人を「シマの道」に引きずり込みやすい危険かつ有益な本です。何冊も購入し、知人に配って「シマ」患者を増やしましょう。
薄い本ながら巻末には島のデータ集がついている。
山渓とっておきの旅5・島の旅 加藤庸二 山と渓谷社 ☆☆☆☆ 島に行きたい行きたい、ホントに行きたくて行きたくて仕方がなくなるすばらしい島の写真を撮るのが、加藤庸二さんです。この本も見ているだけで島に行きたくなってしまう写真と文で構成されています。
宮本常一を歩く
上/下
毛利甚八 小学館 ☆☆☆☆☆ 軽い読み物風に書かれた紀行文だがなかなか奥は深い。奥が深くなさそうに書いてあるところがまたいい。宮本常一だから当然周防大島やトカラの宝島、屋久島、佐渡、対馬、五島などに行っている。何よりも旅のスタンスがいい。上巻もなかなかすばらしいところが多いのだけれど、上巻より、下巻の方がもっといい。辺境の旅の初心者をターゲットに書かれているように見せておいて、奥が深そうなので、そのうちまた読み直してみようと思う。
島のてっぺんから島を見る 向一陽 山と渓谷社 ☆☆☆ 色んな島のてっぺんに登ってきた記録。各編短いが各場所についてよく調べて書かれている。ただ、紀行文としてはちょっと薄っぺらで物足りない。内容のない文章は好きだけれど、それならそれなりの書き方があると思う。
海流に乗って 本山賢司 山と渓谷社 ☆☆☆☆☆ 気楽な島巡りの本。本山氏ならではの島遊びのようすが素晴らしいイラストとともに書かれている。内容はいまから10年以上前の話がほとんどで、しかしそのためになお興味深い。文庫版は「のんきに島旅」という書名で河出書房新社(河出文庫)から出ている。
         


特定の地域・海外など
書名 著者 出版社 評価 コメント
島々清しゃ まぶい組 ボーダーインク ☆☆☆☆☆

この本の題名は「しまじまかいしゃ」と、読みます。
この本はまぶい組だからこそ出せた、奄美以南の全有人島について、その島に関係のある人から集めたいろいろなエッセイを並べた本です。それぞれの島の雰囲気がふわぁーんと、あなたの体を包み込むことでしょう。

道之島紀行 榮喜久元 丸山学芸図書 ☆☆☆ 道之島とは、琉球とヤマトを繋ぐネックレス状に連なった島々。その島々の地名などにこだわった調査の記録。特に「坂」に関する記録はエネルギーを感じる。ただ、読みづらい本だ。
吐喝喇へ−。 清水哲男・今村治華 渕上印刷株式会社 ☆☆☆☆☆

ノンフィクションの作家、清水哲男氏のトカラ各島への駆け足旅の記録と、「島あるきライター」、今村治香さんの悪石島一週間の旅記録。村の息のかかった本のようだったので、あんまり期待せず読み始めたのだが、いずれもなかなか面白く読める。村の行政への批判まで書いてある。

吐喝喇 瀬尾央 山と渓谷社 ☆☆☆☆☆ すばらしい航空写真や島の写真と、深く読み応えのある文章から構成された写真集。トカラに少しでも興味のある方なら、これをぱらぱらめくればその世界に引き込まれること間違いない。
瀬戸内離島物語 福島菊次郎 社会評論社 ☆☆☆☆☆ 山口県瀬戸内側の離島の、日の当たらない部分にスポットを当て、昭和20年代から島々を取材し足で感じた重い記録だ。写真がまた壮絶。
東京近海・島の寫生紀行 横井弘三 博文館 ☆☆☆☆☆ 戦前の伊豆諸島や小笠原への旅日記。お台場、江ノ島から始まって、伊豆諸島、父島、母島に精力的に行った壮絶な旅の記録。著者は画家で、情感豊かな絵も多く収録されている。特に表紙の裏の、「小笠原母島夜景禮(礼)賛」と題する作品は感動ものである。当時の小笠原行きの船は月に一度の硫黄島行き。二航海ぶん、一ヶ月半の小笠原母島行きは、実は著者二度目の小笠原(前回は父島滞在)で、東京から母島まで海が荒れたこともあり一週間以上かかっている。今とは桁違いの重大な決心をして初めて実現した島旅なのだろう。旧字体・旧仮名遣いなのは別にしても多少読みにくい部分はあるが、記録としても非常に貴重かつ、読んで楽しいすばらしい本である。
         


「島旅」のすすめ
書名 著者 出版社 評価 コメント
島旅の楽しみ方 河田真智子 山海堂 ☆☆☆☆ 島旅への誘い。
河田真智子さんは日本や海外の島を巡っていらっしゃる方。障害を持ったお子さんがいらして、それでも、いや、それだからこそいろいろなところに精力的に親子連れで旅行しています。島旅のハウツーものとして唯一の存在かも知れません。写真が追加された、三笠書房王様文庫版も出ています。
島からの手紙 河田真智子 クロスロード選書 ☆☆☆

島旅を中心とした人間模様が読みやすく書かれていて楽しい本。

南の島へ とびきりの感動に出会う旅 河田真智子 三笠書房王様文庫 ☆☆☆☆ とうとう出ました、河田真智子さんの「島旅」観が、今まで以上に表現された、島旅入門書。非日常としての島旅への方向性は、ぼくの島旅と共通するものが多い。海外が中心だけれど、伊豆大島などの話も少し出てくる。そして、美しい島々の、そして島人たちの写真。ため息が出る。
南の島の壺 小林しのぶ(文)・森永ニッカ(絵) 飛鳥新社 ☆☆☆☆ 軽い読み物。いろいろな島旅、行き先の実例を挙げて云々。海外が中心だけどなんだかすばらしい。雰囲気を読む本なので、内容を云々してはいけませんが、鳩間島の話も出てきます。うんうん、そうかなあ、などとひとり納得。
         


無人島化に関する本
書名 著者 出版社 評価 コメント
無人島が呼んでいる 本木修次 ハート出版 ☆☆☆☆☆ これは日本の僻地行政のあり方を考え直す書でもある。
無人島化した島のことを書いた本であり、一連のシリーズ4冊目。今までのこのシリーズとはひと味もふた味も違った重い文章である。写真も豊富に挿入されていてそれもすばらしい。日本離島センターの大矢内氏の解説も、素晴らしい。
ふるさととは何か 西日本新聞社 未來社 ☆☆☆☆☆ 臥蛇島の集団離島とその周辺を扱った本。1973年発行だがまだ入手可能。まだ残るふるさととして対馬青海集落、自らふるさとを捨て開発に賭ける湯布院、そして捨てざるを得なかったふるさととしての臥蛇島を対比させている趣向は面白い。臥蛇島離島からそんなに経っていない時期の取材であるため、すべての離島家族の追跡取材を成し遂げている。ときどき、このころに書かれた地方取材ものの常として、記者の地方風俗にたいする蔑視が感じられ鼻につく(特に青海集落取材の部分)が、この本の場合はその度合いは少ない。写真にも貴重なものがあり、臥蛇島離島の石塔に書かれた碑文の写真は見るものの心を打つ。
ふるさとはヤギの島に 漆原智良 あかね書房 ☆☆☆☆ こちらは八丈小島の集団離島の物語。子供向けの新しい本だが素晴らしい内容を含んでいる。氏の作品、「黒潮の瞳とともに」とあわせて読むと感慨深い。集団離島から29年、とうとう鳥打の小中学校校舎が崩れてしまった前後の写真や、30年の節目を迎えて当時の島民が再び集まって全員で島に渡った写真、島が元気だった頃の運動会の写真もある。子供向けと言うことで、表現に多少の美化が感じられるけれど、これからの八丈小島への旧島民の夢を読むと目頭が熱くなる思いがする。
黒潮の瞳とともに 漆原智良 たま出版 ☆☆☆☆☆ 副題は「八丈小島は生きていた」。小学生高学年にも読めるように平易な文章で書いてあるので、ちょっとなんだか文章がかえっておかしい部分もあるけれど、素晴らしい本だ。ちょっとしたエピソードそれぞれに長編小説一本分の重みがある。
 内容はちょうど八丈小島の集団離島の頃、学校教師をしていた著者が、背伸びせず自分から見える範囲だけを淡々と綴った文章と、その25年ぶりの再訪記が重ねてある。
軍艦島グラフィティ むらかみ ゆきこ 不知火書房 ☆☆☆☆☆ 絵本である。すばらしい絵本。表紙の裏には昔の写真も多数ある。軍艦島こと、端島に生まれ育った著者の思い出を綴った文章。ほのぼのとした絵。
         


島に移住する
書名 著者 出版社 評価 コメント
ヤマト嫁 吉江真理子 毎日出版社 ☆☆☆☆ 沖縄では本土から嫁いできた嫁を「ヤマト嫁」と呼ぶ。あまりいい言葉ではない。別に差別するわけではないけれど、何かすると「あの子はヤマト嫁だから」となる。そんなヤマト嫁の大半は、南の島に憧れて沖縄を訪れた旅行者だ。この本では六人の「ヤマト嫁」がそれぞれの境遇でどんな苦労をして、どんなことに悩んで、どのように「島の嫁」として生きてきたのかが描かれる。なかなか力の入った取材だ。
南の島に暮らす日本人たち 井方慶子 ちくま文庫 ☆☆☆☆ この本の主人公は手術明けで世界観が変わりつつある著者、井方さん自身である。リハビリ代わりに訪れた南の島で会う様々な人から、元気を貰ったりいろいろ考えさせられたりする。手術で死の淵を見てきた著者は、これら南の島に染みついた戦争の傷あとの「影」の部分が目に付いてしまう。その影の部分を自分のそれまで生きてきた影の部分とだぶらせる。
楽園の花嫁〜宮古・来間島に渡った日々〜 砂川智子 ボーダーインク ☆☆☆☆☆ ちょっと沖縄病入った著者が、沖縄の離島の旦那さんと結婚し、その離島で暮らしながら書いた心の記録。くじけそうになったこと、楽しかったこと、なかなか素直に書かれていて好ましい。また、ちょうど来間架橋の時期の記録であり、その記録としても貴重である。文句なく応援したくなってしまう。
いつかは住みたい南の島 いしいきよこ ミスター・パートナー ☆☆☆ テーマは、夢、希望。南の島に移住するというのはいったいどういうことなのだろう、ということを追求し、ポジティブに南の島で生きる人々を描いている。ただちょっとポジティブな面を強調するあまり、ぼくにはその偏りが多少鼻についた。
孤島生活ノート 柴田勝弘 創芸出版 ☆☆☆☆☆ いままで読んだことのない種類の本だ。オモイツキで小さな島に民宿をはじめ、出来るだけエネルギーをかけない暮らしをする様子が書かれている。島人たちとのなんだかはらはらするような、しかしほのぼのとしたつきあい方も好感が持てる。
 ただ、ぼくはそんな生活は出来ないと思うが……。
         

 

 


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