島旅への誘い
今、島がおもしろい。
島、と言ってもいろいろあるけれど、ここでいう島とは、具体的には、本土や沖縄本島と橋などでつながっていない、一般住民がいる有人島である。
◆人口が概ね300人程度以下。
◆自転車や徒歩で楽に見て回れるぐらいの大きさの島(周囲20キロ程度以下がいい)。
◆定期航路と宿があるところ。
などの条件に当てはまれば、なおよい。
何だってそうだけれど、おもしろいおもしろいと言っても、全部おもしろいわけではない。旅でおもしろいおもしろくないと言うのは偶然の出会いによるところが多いし、こちらの気分にも左右されるからなおさらわからない。ある人がおもしろいと言っても、他の人がそこに行っておもしろくなかった、ということもあり得る。だからここに紹介する島について保証はしないけれど、おもしろい島を見つけるためにはやはり選択基準が必要である。何しろ全国には有人島だけでも430ほどある。特にあなたが会社勤めなら、その中から一つか二つ選んで、貴重な年休を使って行くわけだから。
さて、離島に行こう。
その離島が、
◆地元の人は優しく親切で、挨拶したりすればきっと呼ばれて、お茶をどうぞ、お昼御飯はどう?などと聞かれる。
◆言われるがままにお茶をいただき、ご飯になると、奥から20半ばと思われる女性が出てきて、娘です、などと紹介される。部屋の中は暗くてよく判らないけれど、素朴な感じの美人のようだ。
◆お昼御飯はこの島でとれた魚の煮付けなどが並んだ。非常においしい。娘の料理でお口に合いますかどうか、などと言われる。
◆午後はその女性に島を案内してもらうことになった。一緒に外に出てみると、部屋の中で想像したとおりの美人だ。ちょっと日に焼けているが、目鼻立ちがはっきりしていて笑うと白い歯がのぞく。
◆その女性の名は××さんという。年はぼくより二つ年下だそうだ。。
◆島を一周して帰ってくるともう夕方で、晩御飯もごちそうになった。ついでに泊まっていかない?と言われ、断りきれず、とうとうその日は泊めていただくことになってしまった。
◆暗くなってから、××さんと共に海岸に出て、月の光に照らされる波を二人並んで眺めながらその島の酒を飲む。とりとめもない話に花が咲く。
◆彼女はこの島に生まれ、この島で育った。同年代の男性はみんな本土に働きに出てしまって、さみしいの、などと言う。
◆月が二人しかいない砂浜を照らしている。単調な波の音。無数の星。
◆そして……。
などというような条件に当てはまる島であることを祈る。
まあ、一度、行ってみて下さい。