10.  佐渡島流しキャンプ


夏だ!海だ!キャンプだほい!

 高校の同じクラブだったメンバーと海へ行く計画が持ち上がった。場所はおまかせだったので個人的に行きたかった佐渡島へいくこととなった。佐渡島へは幼き頃海水浴に行ったことがある。泳いだところが岩場で貝がたくさんあり、足を貝でキズだらけにしながら泳いだ記憶がある。しかしそれも小学校たしか低学年の頃の話し。海がどうだったとか食べ物がどうだったとかは全く覚えていない。それならば調査のために(?)行くしかないではないか。...というわけでバーベキューセット持参でいくこととなったのでした。

闇夜に乗じて出発!!

 時は8月12日夜11時。電話が鳴った。一緒に行くT中君からだ。「いまどこにいるの?」。集合は坂城インター近くのセーブオンに11:30である。「え?どこってまだ家だけど...」と僕。話によると車2台でいくうちの1台のドライバー、U野がかなり早くにT中君を迎えに行ってしまい、既に集合場所に到着してしまったとのこと。最初に迎えに行ったB府さんのところには10時には行ったらしい。彼女の住む東部町から坂城まで夜なら30分かからないだろう。U野はかなり気合いが入っているようである。
 電話を切ってまもなく、K保が迎えに来た。大量のキャンプ用具、バーベキューセットを積み込む。積み込んでから笑えるくらいホント、たくさんあった。S藤さんをピックアップして集合場所へ。ちょうど11:30になっていた。彼らは30分も前に着き、じっと来るのをまっていたのだ。こういう計画は遅れるのがあたりまえだと思っている僕は時間の正確さにオドロキをかくせないのであった。

 総勢6名で国道18号線を直江津に向かって走る。最初は高速道路を使おうと思っていたのだが時間が結構あることが分かったので下道で行くことにした。車内のテンションは非常に高く、バカ話をしながら車は走る。天候は曇り。ちょっと不安のある空だった。そんなことを感じつつもあっと言う間に直江津に着いてしまった。
 フェリー乗り場で乗車の手続きをする。出航の30分前までに来てくださいと言われ、1時間前に到着したのだがもうすでにかなりの車が積み込みを待っている。恐るべし!お盆。なんせ夜中の2時半ごろなのだ...。出航時間は3時20分。やがて車の積み込みが始まり、車たちは次々と船の中に吸い込まれていった。驚いたのがフェリーの車積み込みスペースが2階建てになってること。車を止めると床が上昇を始め、その後床下のスペースにさらに車が積み込まれていった...。たいしたもんである。
クリックすると拡大します フェリーは定刻に出発し、佐渡島を目指す。雑魚寝部屋の2等船室はこんな時間でもかなりの混み具合でさながら避難民をのせた船のようである。それでもなんとかスペースを確保し、横になる。が、寒い。クーラーががんがん利いていてぞくぞくぶるぶるである。こりゃ眠れん、と思った僕はがしがしと階段をおり車のどかどかおいてあるデッキへ行き、わさわさと寝袋などをもってまた部屋へしゃかしゃか歩いていった。船内放送では「貸し毛布150円〜...」なーんていいながらちゃっかり商売。ようやく寝る体制もできてうつらうつらしてきたころ、どうも暑い。船内の温度が急に上がってきてるみたい。蒸し暑さでねぐるしいなーと思いつつ、これは佐渡汽船の陰謀だったのでは?との疑いが芽生え、それは今でも拭えない。寒くしておいて毛布を借りさせる。これで泣いた人が何人いたことだろうか?朝6時ごろ佐渡島の小木港に到着。ここで外を見ると「雨...」。がーん (+_+) と思いながらも気を取り直して佐渡上陸を果たす。

佐渡島上陸!

クリックすると拡大します 道を走っていると雨は激しさを増し...と思ったら突然ピタリとやみ、どうも局地的に雨が降ってたみたい。その後も雨が降ったりやんだりでよく分からない天気が続いたが目的地の入崎(にゅうざき)に着く頃には雨もやみ、ほぼ晴れの天気に。入崎は日本海に面したところで、佐渡でも北の方である。海は透き通るように美しく、気温もあがり、もうそれはそれは海日和(うみびより)であった。キャンプ場で手続きをして場所を確保する。実はこのキャンプ場、予約ができないのである。よって予約なしでいきあったりばったりで来たのであった。もし泊まれないようならどこぞの砂浜でキャンプすればいいわ、といい加減に考えていたのであった。終わったから言えることである。
クリックすると拡大しますクリックすると拡大します テントを設営して場所確保した後、パーッと海へ。水が結構冷たくて最初は海に心中に行くみたいな格好で腰まで水に浸かっていたが、意を決して水の中へ。「おっ?結構あったかい...」人間の感覚なんてあてにならないものである。海はベタ凪で天気も良好!!驚いたのはかなり沖へでても海が透き通っていて底が見えたこと。水が美しいのはなによりです。直江津あたりの海だとゴミがいろいろ浮いてて泳いでいてもあんまり心から楽しめないからね。それにしても水中メガネと宮古島で買った魚突きグッズをもってこなかったのが悔やまれた...。
クリックすると拡大します 疲れたら浜辺で休憩。潮風に頬をなでられながらサンサンと照りつける太陽で身を焦がしたのである。砂浜でなく砂利浜だったので寝転がるとちょっと痛いのが難点。歩くときはかなり痛い。でもツボ押して健康になるのと一緒だと考えたら痛さも気にならなくなった(そんなわけはない!)。一日で結構日焼けし、T中君はほぼ全身、B府さんが足のところ、かなりやけど風に赤くなり痛そう。日焼けというより日火傷でしたねぇ。
クリックすると拡大します 夕方買い出しに出かけ、サザエを10個ほど仕入れる。なんと1100円!!激安である。しかもさっきとれたばかりだとか。貝の中からにょろにょろとサザエが元気にコンニチハしていました。あとで食べられるのも知らずに...。涙を誘われる場面でした。
 さて、待ちに待った夕食...というときになり、ここで一通の祝辞が読み上げられた。S武からである。一応「しゅくじ」とひらがなで封筒には書いてあったのだが何がめでたいのかよくはわからない。しかし都合で佐渡には来れなかったがよっぽど行きたかったらしく、こういう形での参加(?)となった。それにしても長い文章だったので皆上の空であまり聞いていなかったようだ。どっちかというと目はバーベキューの方に釘付けになっている。
内輪ネタ祝辞へ
クリックすると拡大しますクリックすると拡大します 夕食は焼き肉・海鮮焼きにサザエの壺焼き。じゅうじゅうと焼ける音が心地よく耳をくすぐり、腹ペコメンバーたちはがつがつと食べはじめる。海で運動不足気味の体を動かし、汗もたくさんかいたのでビールがうまい。しかし材料を少々買いすぎたようで次第に満腹に。焼き肉に至っては最後「ノルマ!」と叫びながら食べる羽目になる。沖ではイカ釣り漁船とおぼしき漁船たちが皎々(こうこう)と明かりを照らし、幻想的な風景が暗闇の水平線上に出現していた。漁火(いさりび)というやつだ。こうして胃は満たされ、心も満たされ、シアワセな気分になっていくのだった。
クリックすると拡大します 飯を食べおわると花火大会!!大量に花火を買っていたので問題ない!と始めたところ、一つのことが発覚!なんと吹き出し花火ばっかりで打ち上げ花火がない...。お徳用セットに「打ち上げ花火」って文字がかいてあったから気にしてなかったが連発でシュワッとそらにあがる花火とかそんな類のがまったく入っていない...。盛り上がりに欠けてしまうではないか。しくしくと心の中で泣きつつドラゴン系の花火と手持ち花火で海岸を彩る。こうして静かな花火あそびはしばらくつづいたのだった。
 僕はその後、星を見ながらシートに横になっていると電池が切れてしまい、深い眠りについてしまう。気がつくと数人横になって寝ているようである。昨日からほとんど寝てないのでここにきて疲れがどっと出てしまったようだ。花火やシートを撤収し、テントの中でかなり蒸し暑かったものの泥のようになって眠りこける。

長すぎた朝食...そして再び海へ

クリックすると拡大します 朝5時すぎ目が覚め、海岸で波の音を聞きながらボーっとしたひとときを過ごす。漁火は当然のことながらとっくに消え、穏やかな碧い海が目の前には広がっていた。6時すぎまで海を眺め、朝食の準備をする。火をおこし、湯を沸かすことにした。それにしても炭の火の付き具合が悪い。湿気っているのか僕の付け方が悪いのか(たぶん後者だろうが...)煙ばかりでなかなかついてくれない。それでもなんとか食事の準備をだらだらとし、具だくさんコンソメスープやベーコンエッグでハラを満たした。昼食用には米を炊いたのでおにぎりを作っておく。気がつくと9時になっていた...。え??何時間かかってんねん!!自分に腹立たしさを覚えつつさっさと片づける。
 パッパと着替えて海へドボドボ入る。つ、冷たい( >_< )。朝は太陽で水が温められていないせいか水が冷たい。またまた昨日と同じく、腰まで浸かった状態で静止。心中スタイルである。なんとか体を水の中に沈めると全身ブルブルッ!!となるがそのあとは快適。さっきまであんなに冷たいと感じていた海は母なる海へと変身していったのである。ボートへ沖へこぎ出したりぷかぷかと漂って思い思いの時間を過ごす。昨日のように風がなく、波もおだやかだ。...と思ってしばらく沖の方にボートを漕いでいると、次第に風は強くなり沖へぐんぐん流される。あわててオールを全速力で漕ぎ、砂浜へ向かう。沖へ出ると海流も沖の方に流れているようで風との相乗効果で結構なスピードで沖へ行ってしまうのだ。みなさまもご注意を。
 ビーチボールを流された人が何人かいてボートで救出に向かう。ビーチボールのライフセーバーとなった僕はこの日だけでかなりのビーチボールを救出した。人に喜ばれ、環境も守り、一人ご満悦であった。やがて浜に戻る。
 帰るのがもったいなくてぎりぎりまでぷかぷかと海をただよう。気分はクラゲであった。海は漂っているだけで気持ちがいいのである。
 この2日間でかなり焼けた。が、肌が弱いはずの僕はたいしたことがなかった。仕事でさんざん焼いていたせいだろうか?しかし2人がしゃれにならないくらい肌が赤くやけどしたようになっており、かなり痛そう。湯が既にしみるらしい。オゾン層が破壊されて久しい今、紫外線にあまりあたってはいけないといわれているのにさんざん浴びてしまったのでした....。

 昼過ぎにキャンプ場を撤収し、佐渡で一番うまい寿司屋と評判の店へ向かう。時間配分をまちがえ、かなり時間がおしていたので車をとばすがそういうときに限って前にはのろのろ車や挙動不審車などがいる。イライラしながらも長三郎という寿司屋へ到着。フェリー乗船時間まで1時間くらいしかなかった。が、寿司を頼み、そのあとほとんどの客が食べるというラーメンまでいただく。寿司はもちろん新鮮でそして肉厚の具で大満足。値段も安くて嬉しい限りだった。あまりに急いでいて写真を撮るのを忘れたのが残念。しかも危うくフェリーチケットの入ったバッグを忘れそうになり、あぶないあぶない。最後の最後で油断してしまったのだった。
 あわただしく食べたあとは全速力で小木港へ。また非常にのろい車につかまり、なんとか出航の15分前に到着。ホントは出航の30分前に着かないといけないんだけど....。まさにぎりぎりセーフ。すぐに船に乗り込み、船上の人となったのだった。

サンセットに大感激!!!

クリックすると拡大しますクリックすると拡大します 遅く乗船したために2等船室はどこも満杯。疲れていたのだが横になるのをあきらめ、座席にすわり、なぜかトランプ開始。高校時代はトランプばかりやってたけれども相変わらずここでもトランプ(^^;)。白熱したゲームが催される。
 ふと甲板に出て本土の方を見ると厚ーく黒い雲が。...と思ったら雨が降り出してきた。あとで知ったのだが関東甲信越地方は雨ですごいことになってたんですねー。 (-人-)ナムナム
 またあるとき甲板にでてみると雨は小降りになっていて遠く水平線に太陽が沈むところ。真っ赤に燃える太陽が徐々にその球体を沈めていくのにはぐっとくるものが...。船上の人は皆、無言で太陽が夜の淵へと落ちていくさまを見つめていた。「今日も一日照らしてくれてありがとう。また明日...。」
クリックすると拡大しますそう心の中でつぶやいてしまうほど素直になれる一瞬。あんなに美しい日没をクリックすると拡大します見たのはひさしぶりであった。そのあとの夕焼けもまたすばらしく、大自然の偉大さを実感したのだった。。
 やがて船は直江津港へ。雨が激しさを増す中、車は家路へと急ぐ。長野市に近づくほど雨はひどくなりワイパーを最高速でまわしても視界が悪い。上田市に近づくとさらにひどくなりところどころに消防車が...。堤防が決壊しそうなのかあわただしい雰囲気である。いったいどうなってるのだ??でもとりあえず佐渡は晴れてよかった...。

 天気が良いことはすばらしき哉。

− 終 −

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