親鸞会 親子ネット
しょうしぼうゆう
(3) 生子忘憂の恩
ある産婦人科の医者が語った話です。
出産を待つ夫が、いよいよ「生まれた」と聞くと、
「五体満足ですか。ちゃんと手足はついてますか」
と、医師に尋ねるといいます。
賢い子、とか、顔立ちの良し悪し、よりも、まず「健康か、どうか」を知りたいのです。
多少頭が悪くてもよい、器量が悪くてもよい、何しろ元気であってほしい――一心に念ずる親の心は、いつの世も同じです。
やがて元気な子供の顔を見れば、それまでの一切の苦しみを忘れて、家族全員、「よかった」と歓声をあげます。
『父母恩重経』には、
「若しそれ平安になれば、猶蘇生し来るが如く、子の声を発するを聞けば、己も生れ出でたるが如し」 (父母恩重経)
とあります。 子供の健康を一心に念ずる親の恩は、ひと通りではないでしょう。