浄土真宗親鸞会 親子ネット

代表:布教局長 高森光晴
「一番困ったのは"なぜ、おれを産んだのだ"という一言だった。思うに、全国に70万人近くいるニートは時代の落とし子だ。大学に行き、どんな仕事に就いても、幸福になるとは限らない。僕と妻は腹をくくった。
この子が自信をつけ、自分の道を見いだすまで、何年たっても温かく見守ってやろうと」
これは、『朝日新聞』に掲載された、お子さんがニートだというある男性の投書です。
この方だけでなく、"なぜ、おれを産んだのだ"と問われて、絶句する親が、世の中にはあふれています。それどころか、子が親の命を奪い、親が子を虐待する、そんな耳をふさぎたくなるニュースが毎日のように飛び込んできます。
「一体、日本はどうなってしまったのだろう」
「家族の幸せとは、どこにあるのかな」
と不安を感じていらっしゃる方も少なくないことでしょう。
ある高校の教師に聞いた話によると、最近、「恩」を読めない生徒が増えているそうです。これは決して知力の問題ではなく、子供たちが「恩」という字を目にする機会が減ったことによるようです。
確かに、家庭や学校、職場でも、「恩」は、すっかり見かけぬ言葉となってしまいました。
釈尊は、
「恩を知るは大悲の本なり、善業を開く初門なり。恩を知らざるものは畜生よりも甚だし」
と教えられているように、仏教は恩の宗教と言われます。親鸞聖人より本当の仏法を教えていただいた我々には、「恩を知る」大前提に、生まれてよかった、の生きる喜びがありますが、苦しみ悩みばかりの人生ならば、生まれた喜びもなく、ご恩も感じることができません。
恩が教えられなくなった背景には、大人も子供も、生きる喜びが感じられない現実があるのではないでしょうか。
仏法を通して生命の尊厳を説くべき寺は、今日、本来の役割を見失い、若い世代は寄りつかず、死んだ時だけ用事のある場所のように思われています。
しかし、浄土真宗親鸞会には家族の法悦が満ちています。親が子に" 命の大切さ"を伝え、また、子供から親へ、祖父母へと、親鸞聖人のみ教えが伝わっています。家庭崩壊が問題にされる現代に、ひときわ心温まる光景です。
その幾つかの例を、皆さんにご紹介したいと思います。
多くのご家族が、親鸞聖人のみ教えによって生きる意味を知らされ、本当に幸せな人生を歩まれますことを、心から願ってやみません。

講演中の高森光晴講師