−家 族 教 室− ![]()
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1.アルコール依存症とはどんな病気?
1) なぜアルコール依存症になるのでしょうか?
アルコールは依存性薬物で、飲みつづけると体質が変化し、身体も心もアルコールに依存する状態が作り出されるのです。
2) アルコール依存症になるとどうなるのでしょうか?
@上手にコントロールして飲むことができなくなる体質になり、控えて飲もうとするが続きません。
A離脱症状が出現します。(手足のふるえや不眠、時に幻覚など)
B身体面、精神面、生活面、人間関係に問題が現れます。
C慢性的に進行していきます。
3) どうすればアルコール依存症から回復していくのでしょう。
回復のためには、断酒を継続していろいろな問題を克服してゆかなければなりません。
自助グループに参加したり、専門家の援助を受けることが大切です。
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2.アルコール依存症は自分の問題を認めにくい病気
アルコール依存症という病気になっていることや、それに伴って起こってくる問題をなかなか認められない 「否認」という症状は、この
病気の特徴的なものです。
1) 本人はどの様な言葉や行動で自分の問題を否認しているのでしょう。
・暴力をふるったり、暴れたりしたことなんかない。
・酒なんかやめようと思ったらいつでもやめられる。
2) なぜ、本人は自分の問題を認めにくいのでしょう。
・社会でのアルコール依存症に対する誤解や偏見が強く、本人や家族も病気についての正しい知識がない。
・飲酒時の記憶がなかったり、あいまいであったりする。
・アルコールをコントロールできないことを認めると、飲みながらの生活ができなくなる。
3) なぜ、家族は自分の問題を認めにくいのでしょうか?
病気と理解しないまま、本人と長年生活をともにするなかで「私さえ我慢していればいい」 「本人には酒をやめる気など全くない」など
自分流のとらえ方をするようになります。 また、自分がこれまでやってきたことに対して自負している家族の方もおられます。
このような中で家族の否認が形成されていくようですが、これらの否認を続けることは、回復を遅らせることになります。
家族はご本人が入院中から、病院のプログラムや自助グループに参加し、この病気や病気にかかった本人の気持ちを理解したり、
ご自分自身の心身の健康を取り戻す努力をしてゆくことが大切です。 そして、ご本人自身に病気であることを自覚させ、断酒への動機
づけをはかってゆくために、家族や夫婦面接を受けてゆくことが大切です。
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3.治療開始後の飲酒と再発について
1) 治療開始後の飲酒について
@入院治療期間中の飲酒の背景
病気やその指導に対しての理解が不十分であったり、院外での開放感や突発的に起こってくる飲酒欲求のためなど。
A飲酒したときにみられるあなたの変化
あなたがどう変わったかを本人に伝える機会であるので、得た知識をどのように活かせるか頑張ってみましょう。
2)再発について
「再飲酒して以前と同じ状態になること」が、イメージされますが、飲んでしまったことや飲酒欲求に悩むより、再飲酒にいたるまでの
要因について考え、予防してゆくことが大切です。
@どのようなときに飲酒していたかを思い出して、危険信号を感じ取ること。
・ギャンブルに勝ったり、負けたりしたとき
・自助グループに行かなくなったとき など。
A再飲酒の危険信号が出たとき、どのように対応するか
・本人の気持ちを聞いてみる。
・ともに考える姿勢をもつ
・一人で抱えこまない
体験談を聞くと、断酒を継続している人や家族であっても、再飲酒に悩んだ時期のある方がおられることがわかります。
あなたがあきらめないで回復の可能性を理解することが大切です。
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4.みなおしてみませんか?本人との関係のありかたを・・・・
1) 本人の病的な飲酒をやめさせようとするなかでこれまでしてこられたことは?
・飲ませまいとお酒を棄てたり隠したりする。
・酔っている人に説教したり、約束をとりつける。
・本人が飲んでしでかした不始末の後始末をする。
2) 飲酒を止めさせることができず、こんな気持ちになっていませんか?
・こんなに家族が困っているのにお酒がやめられないなんて意志が弱すぎる。
・近所の人や会社の人に知られたらなんて思われるだろう。みっともない。
・これだけ一生懸命やっているのに、どうして裏切るの。 など
これらの感情は病気とわからないまま、目の前の本人の姿にとらわれていくなかで起こってきたといえます。
そうして、ご家族が本人に対してとる行動も、問題が起こらないようにするためであるといえますが、先に家族が動いてしまうと本人
が結末に直面することがなくなり、その結果、本人の行動はなかなか変わってゆかないことになります。
3) 家族としてどうすればいいのでしょう。
・病気を正しく理解する。
・本人の飲酒を家族がコントロールすることはできないと認識する。
・尻ぬぐいをせずに、本人が問題に直面できるようにする。
・仲間につながり、精神的な安定をはかる。 など。
一度、本人との関係を見直してみましょう。そうして、病気をもつ本人とどうつきあってゆけばいいのかを考えてみましょう。
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5.家族のなかの子どもについて
家族は、アルコール依存症という病気であると気づかないまま、問題を起こす本人と生活をともにする期間が長く続きます。
そういうなかで、子どももなんらかの精神的な影響を受け、子どもは子どもなりに、家族内のバランスをとろうとしたり、自然に自分を守る
ための方法を身につけてゆきます。
・約束しても守ってもらえないので、信じないようにする。
・起こっている問題について話そうとすると気まずくなるので話さない。
・ふつうに受け止めると傷つくことが起こるために自分の感情を無視して感じないようにしてしまう。 など
このようにして身につけたやり方は、家族をはなれても消えないままで、時にそれは自分自身を生きづらくさせてしまうことになったりします。
一度、ご自分の子どものことを考えてみましょう。
・子どもらしさがなかったり、ぼーっとしていたり・・
・友達ができず、いつもひとりでいたり・・
・腹痛や頭痛を訴えて学校に行くのをいやがったり・・ など。
気になることはありませんか?
子どもが大人になる前に何ができるのでしょうか?
・病気のことを正しく伝える。
・子どもの気持ちを受けとめてあげる。
・子どものことを大切に思っているということを伝えてあげる。
・専門家に相談する。 など
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6.お酒にとらわれない生活をするために
断酒を継続し、回復してゆくためには自助グループへ参加することが必要とされています。
では、自助とはどういうものなのでしょうか。
1) 自助グループとは?
自らの力で自らを助ける集団のことであり、定期的に集まって自分たちの体験を話すという方法が用いられます。
アルコール依存症になった人の自助グループとしてAAや断酒会があり、その家族の自助グループとしてはアラノンや断酒会の家族会
があります。
2) 自助グループの役割
参加をすることの意味
@飲まない時間を過ごせる。
A同じような体験をしてきた仲間と出会うことで、孤独や傷ついた感情を癒すことができる。
B回復している仲間から自信や勇気を得ることができる。
C仲間と付き合う中で、人との付き合い方を学ぶことができる。
D体験談を通して自分自身を見つめ直すことができる。
E飲まないで人に語ることの喜びを得ることができる。
家族にとっても、傷ついた感情を癒し、多くのことを気づく場となります。 また、ご夫婦で参加されることによって、お互いを理解してゆく
ことができます。
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7.アルコール依存症からの回復
1) 治らない病気と回復
アルコール依存症にかかると、アルコールをうまく飲める身体には二度と戻りません。そういう意味では、治らない病気といえます。
しかしながら、この病気をもちながらも、身体的、精神的、社会的に健康な状態になってゆくことは可能であり、つまり、それが
「回復できる」ということなのです。
2) 生活バランスについて
アルコール依存症にかかった人との生活で、ご家族もいろいろな影響をうけています。
あなたの今の生活はどのような生活でしょうか?
・家族と「ありがとう」や「おはよう」の挨拶をかわしていますか?
・子どもの教育について、夫婦で話し合っていますか?
・自分自身の健康に気づかっていますか?
・こころが安らぐときがありますか?
3) 回復は始まっている
治療を開始したときからすでに回復は始まっているといえます。
本人と家族自身にどのような変化がありましたか?
入院中
・病気を理解できていますか?
・病気と認めていますか?
・お酒をやめて生活してゆくための準備をしていますか?
退院後
・お酒をやめて生活してゆくための努力が継続されていますか?
・自分の体験談を語り続け、家族の体験談を素直に聞けていますか?
回復はひとつひとつ積み重ねてゆくことなのです。どんなに小さなことでも、以前と変わってきた良いところを認めてゆきましょう。
そうして、本人とともに歩んでゆく姿勢を大切にしていきましょう。