ホワイトアウト見てきました

 先週の日曜日、話題の映画「ホワイトアウト」を見てきました。
 やれ「和製ダイハードだ」とか「和製ダイハード2だ」とか……いやその、とにかくそういう評価をやたらと聞く映画でしたが、いざ見てみますと……
 ダイハードとの比較でいうなら、物語のスケール的には負けてないけど映像のスケール的にはお話にならない、といったところでしょうか。たとえば爆発。ダイハードに限らずハリウッド映画でアクション物だったら、ビルの一つや二つ爆発するのが当たり前ですが、ホワイトアウトで一番規模の大きい爆発がなにかというと、それがスノーモービル(笑)。いやいちおうトンネルも爆破したということになってるんだけれども映像では見えません。走る車の後ろから、爆風に吹き飛ばされた破片がちょっと飛んでくるだけなんですわ。
 アクション物、としては冗長でしかない場面も数多くあります。早い話、観ていて「このシーン、邪魔だなー」と思っちゃうような場面です。序盤で、ヒロインである千昌の勤める青山のオフィスを、主人公である富樫が訪ねるシーン(結局すれ違いになるんですが)。……あんまり、意味がないんじゃ?必要、あるの?
 つらつら思うにつれ、ヒロインの存在価値があまりにも小さいことに気付きます。千昌と富樫が、最後まで出会わないのが最たる原因でしょう。これは原作となっている小説自身の最も斬新かつ特徴的な部分であって、それ自体は上手くやれば面白い道具立てにはなったと思います。ただ、2時間枠のエンターテイメントとするのに必要だったか?と問われると疑問です。
 原作の、最も重要な部分を捨ててまで、エンターテイメントに徹することができるか? これは難しい選択だと思います。ただ結果として出来た作品をみて無責任な感想を言うだけの立場からすると、「邪魔なシーン」としか思えなかったというのも事実です。

 さて、さんざっぱら文句ばっかつけてきましたが、だったら面白くなかったのか?と言われるとそんなことはないです。むしろ、かなり面白かったと言えます。
 どこらへんが? 一言で書くと、
 織田裕二かっこえー。
 ってことになります。いやーっ、ほんとーっにかっこよかった。
 普通にただ、カラビナいっぱい付けたサスペンダー&ベルトを持って、かっちゃかっちゃとコンクリの通路を走ってるだけで、もうやたらと格好いい。来てる防寒服とかが、まっさらじゃなくて適度にくたびれてたり、登山道具を扱う手つきが(観る人が観るとわかるのかもしれませんが)やたらと手慣れてたり。
 体力の限界の限界まで力を振り絞り、そしらさらにそこから先まだ頑張るというその演技。とくに体が大きいわけでも筋肉が凄いわけでもないのに、物凄い力強さを感じるその姿。とにかく「富樫」という人物そのものに観ている人間をぐいぐいと引き込んでいきます。巨大なダムも、黒スーツに身を包んだテロリストたちも、対面ばかりを考える警察も全部、富樫の引き立て役に過ぎないほどに。



[BACK]